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月60時間超える残業、代替休暇に平均賃金?

「労働新聞」「安全スタッフ」(2011年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 当社は運輸業を営んでいて、年休取得時には「平均賃金」を支給する規定です。
 月60時間を超える時間外労働が発生した際には、有給の代替休暇を与える労使協定を結ぶ方向で検討していますが、年休と同様に平均賃金を支給すればよいのでしょうか。

【東京・U社】

[ お答え ]

 使用者が過半数労組(ないときは過半数代表者)と労使協定を結び、代替休暇を付与すれば、月60時間を超える時間外労働に対して5割の割増賃金を支払うことを要しません(2割5分は必要)。
 年休については、
① 平均賃金
② 所定労働時間の労働に支払われる通常の賃金
③ 健保の標準報酬日額(労使協定が条件)
のいずれかの賃金支払いが認められています(労基法第39条第7項)。歩合給の比率の高い業種等では、①の平均賃金を選択する企業が少なくありません。
 しかし、代替休暇については、「通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(労基法第39条による年休を除く)」であることが条件となります(労基法第37条第3項)。「平均賃金・標準報酬日額で支払うことは認められない」(厚生労働省Q&A)と解されています。



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