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特定業務従事者の定期健康診断における省略項目について

著者 106 さん

最終更新日:2009年06月02日 08:58

お世話になっております。

労働安全衛生規則第45条に係る件名についてお尋ねします。

特定業務従事者の定期健康診断において「医師が必要でないと認めるときは,省略することができる」項目として

「血液検査(貧血検査,肝機能検査,血中脂質検査,血糖検査),心電図検査」

が挙げられており,その対象となる者として

①前回の健康診断(6月以内)の健康診断において当該項目
 について健康診断を受けた者
②40歳未満の者(35歳の者を除く)

が示されている安衛法関連の書籍がありました。

これは,特定業務従事者の定期健康診断(6月に1回)を受診する者について,上記①によれば,血液検査及び心電図検査については,医師が必要でないと認めるときには,1年に1回受診することで足りることになると考えるのですが,
更に②を適用した場合,受診者が40歳未満(35歳除く)
の者であり,かつ医師が必要でないと認めるときには,特定業務従事者の定期健康診断を受診していても,血液検査及び心電図検査については1年を通じて受診しない(省略される)ことが起こり得ると考えるのですが,この解釈は妥当でしょうか?

上記①の部分については,どの書籍も「特定業務従事者の定期健康診断」の項に記載されているのですが,上記②の部分については,「(一般)定期健康診断」の項にのみ記載されている書籍が多いため,この②の部分が「特定業務従事者の定期健康診断」にも適用され,前述のような解釈が可能なのか疑問に思っています。

ご教示,ご助言いただけますようお願い申し上げます。

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Re: 特定業務従事者の定期健康診断における省略項目について

著者パインリッヒさん

2009年06月03日 14:27

結論から言いますと、
 法的には妥当と思います。

個人的・心情的には、第45条の特定業務従事者の健康診断は、第13条第1項第2号に列挙した業務(=身体への負荷、有害性が高い業務)に対する健康診断ですから、第44条の特定業務以外の従事者に対する定期健康診断と同様に考えることはできないと思います。
作業者の健康を考えると、血液検査、特に肝機能検査などはやっておくべきと思います。
40歳未満、即ち若いからといって有害物に負けない身体を持っていると断定できるのでしょうか。


但し、法的にはそう考えられていないようです。
ここで、省略可としている根拠に思い及ぼしますと、
『①前回の健康診断(6月以内)の健康診断において当該項目について健康診断を受けた者』の省略については同条第2項に明記されていますが、『②40歳未満の者(35歳の者を除く)』の根拠は、労働安全衛生規則第44条第3項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準(平成10年6月24日労働省告示第88号)です。
ここでは、一見第45条については、不適用にも思えます。
しかるに、第45条第3項前段に「第44条第3項及び第4項の規定は、第1項の健康診断について準用する。」とあるので、「第44条第3項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準」も準用されることになります。

『よって、受診者が40歳未満(35歳除く)の者であり,かつ医師が必要でないと認めるときには,特定業務従事者の定期健康診断を受診していても,血液検査及び心電図検査については1年を通じて受診しない(省略される)』ことは、法的には許されると解釈できます。

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