登録

会員登録いただけると、

  • メールマガジンの受け取り
  • 相談の広場への投稿 等

会員限定のサービスが利用できます

登録(無料)を続ける
TOP > 記事一覧 > 経理・財務 > 経理デジタル化Q&A 経営者の不安に答えます!【目指せ!経理のデジタル化 第6回】
経理デジタル化Q&A 経営者の不安に答えます!【目指せ!経理のデジタル化 第6回】

経理デジタル化Q&A 経営者の不安に答えます!【目指せ!経理のデジタル化 第6回】

2021.02.18

二度目の緊急事態宣言が発令されており、新型コロナウイルスの猛威がなかなか収まりません。それどころか、世界各地で変異種も見つかっており、社員の健康を守るためにも、リモートワークへのプレッシャーは増しつつあるのではないでしょうか。

ところが、「他の部署にはテレワーク、リモートワークを導入しても、経理だけは出社してもらわないと困る」コロナ禍にあっても、そんな声をよく耳にします。

理由は、主に次の2つです。1つは会社の機密情報を扱うこと、2つめは取引先など相手のペーパーレス化が進まないため、結局紙ベースから脱却できないというものです。

そこで今回は、経理のリモートワークに躊躇する社長が不安に感じる質問にお答えしようと思います。

Q:経理にリモートワークを認めると、会社の機密情報が社外に持ち出されることになり不安です

A:リモートでのノートパソコンの使用ルールを決めましょう

リモートワークは、新型コロナウイルス対策になるだけでなく、仕事の効率化を図るうえで、大きなメリットがあります。一方で、セキュリティの対策をしっかり講じておかないと、情報漏洩や消失の不安が拭えません。

セキュリティの確保は、ハード面とソフト面の両方の観点から考えましょう。

ハード面においては、中小企業の場合、既存のクラウド型サービスを利用することで、ほとんどが解決されます。リモートワークで使用するノートPCにもウイルスソフトをインストールする、ネットワーク回線にはVPNを使用するなど、最低限の手当を行いましょう。

問題はソフト面です。口座番号やパスワード、社員の個人情報などを保管する場所、アクセス権限など、情報の重要度に合わせてセキュリティポリシーを決めることが必要です。しかし、本当に重要なのは、ルールを決めることではなく、せっかく決めたルールを、きちんと守っているかを管理することです。

特に、ノートパソコンのリモートでの使い方には、細かい制限を設けておくことが大切です。

たとえば、フリーWi-Fiは利用しないこと、データをデスクトップに保存しないこと、自分で購入したUSBを挿さないこと、自宅のプリンターに接続しないことなどは当然ですが、自分で購入したマウスやキーボードに接続しないことなど、より厳しいルールを課すことで、セキュリティに対する高い意識を維持することが可能です。

勤怠管理・交通費精算が劇的に楽に!クラウドサービス 「kincone」
今なら無料トライアルお申込みで ¥3,000 OFFクーポンプレゼント[AD]

Q:我が社には経理スタッフは1人です。リモートワークを認めると、不正を見つけられないのではないかと不安です

A:クラウド会計サービス+ダブルチェックで不正を抑制しましょう

従業員が30人程度の小さな会社では、経理スタッフが一人しかいないケースは珍しくありません。通帳の管理から支払い業務、帳簿の作成までを、たった一人の人に任せてしまのは、リモートワークではなくても、内部牽制の観点から、好ましいことではありません。最低でも、支払をする者と帳簿をつける者を分ける必要があります。

ところが最近では、自動で仕訳をしてくれるクラウドタイプの会計ソフトが、出回っています。請求書を作成すれば、自動的に売掛金が計上され、通帳の動きもボタンひとつで仕訳されるという優れものです。しかし便利さとセキュリティは、相反するのが世の道理。いつの間にか、社長の知らない支払いが発生しても、気がつかない可能性すらあります。

そんな事態を避けるためには、少なくとも振込み時のダブルチェックを、徹底しましょう。まずインターネットバンキングの利用にあたって、承認機能を設定し、二人以上のユーザーにそれぞれのIDを付与します。

たとえば、経理スタッフのノートパソコンの権限を、「申請」に限定し、社長や他の社員のパソコンに「承認」の権限を与えます。振り込みデータの作成者と送信ボタンを押す者を分けることで、内部牽制を効かせることができるというわけです。

個人の能力や善意に頼っていると 不正や誤りを防止することはできません。常にお互いを牽制しあい、間違いを発見できるシステムを構築することが大切なのです。

カウネット:勤怠管理と交通費精算クラウドサービスkincone(キンコン)

Q:月末や決算時にはかなり残業させています。リモートになると労務管理ができないので、無駄な残業も増えるのではないか心配です

A:最新ツールを使ってリモートでもコミュニケーションを密にしましょう

経理に限らず、リモート時の勤務時間の管理は、どの経営者にとってもアタマが痛い問題です。勤務中に離席している可能性もあるし、自宅にいるとエンドレスで働けるため、本当に必要な残業なのかを管理できないからです。たとえオンラインの勤怠管理システムを導入しても、この問題をクリアできるわけではありません。

そのため、「残業代は払わなくてもいいのではないか」「払いたくない」という経営者の声をよく耳にします。しかし、リモート時であっても、当然ながら残業代は払わなければなりません。

そこで、リモートにおける無駄(と思われる)残業をなくす方法を考えてみたいと思います。ここで大切なのは、社員とのコミュニケーションです。たとえば、次のようなルールを決めて運用するのはいかがでしょうか。

まず、始業時と終業時のルールを決めます。始業時には、Microsoft TeamsなどWeb会議用ツールやメールで、その日の業務予定を報告します。

終業時にも同じように、オンラインまたはメールで、業務報告を行います。急ぎの仕事が終わっていない場合は、この時に残業申請を行います。申請する内容は、残業が必要な理由と具体的な業務内容、そのために必要な所要時間です。社長はその都度、残業が必要なのか翌日でもよいのかを判断し、適正な残業時間を査定することができます。

テレワークの勤怠管理にも対応! クラウドサービス「kincone」
今なら無料トライアルお申込みで ¥3,000 OFFクーポンプレゼント[AD]

Q:経理のペーパーレス化が進みません。特に、取引先への請求書の発行は、紙ベースが主流なので、結局出社しています。

A:電子署名やクラウド請求書サービスを活用しましょう

請求書の発行をリモートで行うのは、実は簡単です。自社の請求書発行ソフトを使って請求書を作成し、まずPDF化します。これをメールに添付して、送信すれば終了です。

電子で請求書を発行する場合の最大の悩みは、押印をどうするか、という問題でしょうか。これを解決する方法は、2つしかありません。

1つめは、取引先に依頼して、印鑑レスで対応してもらうことです。最近は、政府も東京都も、行政手続きの「はんこレス」を推奨しており、対応してくれる会社も増えています。とはいえ、発行された請求額や内容について争いが生じた場合には、トラブルの種になりやすいという課題がのこります。

2つめの方法は、電子で押印する方法です。電子印鑑の画像だけなら、簡単にパソコン上で作れます。しかし画像は、複製も簡単にできてしまうので、印鑑が本来もっている完全性や本人性の証明としての役割を果たすことはできません。

紙に押印したときと同じ効力を持たせるためには、「電子署名」という方法で押印することが必要です。電子署名をするためには、まず認証局と言われる第三者機関から発行された電子証明書を発行してもらいます。実際に署名する際には、カードリーダーを使って、署名することになります。

とはいえ、電子証明書をつけて請求書を発行するのは、現状ではハードルが高いかもしれません。そこで、「楽々明細」や「マネーフォワードクラウド請求書」のように、PDF化した請求書をメールに添付して送ったり、FAXや郵送で送ったりする業務を代行してくれる電子請求書発行システムを利用するのも、ひとつの方法です。

Q:外出が多い社員は、経費精算がルーズになりがちです。経理スタッフがリモートになると、更に滞るのではないか心配です

A:経費精算を便利にするクラウドサービスを使いましょう

最近では、リモートワークに対応した使いやすいクラウドタイプの精算システムがたくさんあるので、導入してみてはいかがでしょうか。特に経理のリモートワークはハードルが高いと思っている会社は、まず経費精算から始めるのがオススメです。

たとえば、『マネーフォワードクラウド経費』は、交通費や出張旅費の立替申請や承認が会計ソフトとも連動していて便利です。

また、『楽々経費精算』を使えば、領収書読み取り機能がついているので、スマホで領収書を撮影して送信するだけで精算ができます。さらに交通系ICカード取り込み機能を使えば、カードをリーダーにかざして読み取るだけで、交通費の精算ができます。

経費精算をデジタル化するためには、スキャナ保存法の申請をする必要があります。スキャナ保存法については、第3回をご参照ください。

終わりに

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、経済状況は混迷を深めるばかりです。売上が減少し、国や地方自治体が用意してくれた無利息・無保証タイプのコロナ融資で、急場を凌いでいるという会社も少なくないのではないでしょうか。

しかし、借りたお金はいずれ返さなければなりません。経営の舵取りを行なう上で、資金繰りの状況を誰よりも把握しているベテラン経理は、会社にとってなくてはならない存在です。

けれども、自宅が会社から遠く満員電車に乗って通勤することに、経理パーソンは社長が考えている以上に不安を感じています。あなたの会社の経理も「リモートワークが出来ないなら辞めます」と、明日突然、辞表を提出するかもしれません。そんなことになったら大変です。

経理はリモートワークに向かないという既成概念を捨てて、最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

*Graphs / PIXTA(ピクスタ)

あわせて読みたい