労働実務事例
[ 質問 ]
従業員の子供が、独立して働いていたのですが、両親も知らないうちに退職してしまっていたそうです。体調を崩して実家に戻ってきたので、健保の被扶養者に加えたいといっています。既にこちらの病院で治療を受けたそうですが、今から健保で処理できるのでしょうか。
山口・K社
[ お答え ]
子供は、被保険者が生計を維持していれば、同居していなくても被扶養者になります。年齢要件は設けられていませんが、16歳以上の場合、医師の診断書(長期療養のケース)など扶養していることを証明する書類を提出する必要があります。
お尋ねのお子さんは、会社を辞めた時点ですぐに国民健康保険の手続を取るか、親の被扶養者となるか、いずれかを選択しておくべきでした。ただし、子供で無収入だからといって自動的に親の被扶養者になれるわけではなく、親から仕送りを受けている(生計維持関係にある)ことが条件になります。
実家に戻ってから病院にかかったということですが、国民年金の被保険者証も健康保険の(被扶養者としての)被保険者証も提示しなければ、窓口では医療費の全額を負担することになります。
健康保険の被保険者本人の場合、適用事業所に使用されるようになった日から、被保険者資格を取得します。資格取得届の提出期限は5日以内ですが、たとえ提出が遅れても、取得日が変わるわけではありません。被保険者証を受け取る前でも、健保による給付を受ける権利が生じているので、自費で支払った分について後から療養費(健保法第87条)の支給を申請することができます。
しかし、被扶養者の場合は、届出が遅れれば、その間、医療の給付を受けることはできません。やむを得ない事由で届出が遅れたときに限って、後から療養費を請求できます。お尋ねのケースでは、単に手続を怠っていたというだけで、やむを得ない事由があったとは認められません。
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