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労働実務事例

提供:労働新聞社

妊娠者の交代要求したい、派遣先は均等法違反か

「労働新聞」「安全スタッフ」(2010年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 当社で受け入れている派遣社員の1人が、妊娠初期にあることが分かりました。現在、仕事に支障はありませんが、部署の責任者は「お腹が目立つような状態になったら、交代してもらうよう派遣会社と交渉してほしい」といいます。当社は派遣社員を受け入れているだけで、当人を解雇するか否かは、派遣会社の判断にゆだねるという対応で問題ないでしょうか。

愛媛・M社

[ お答え ]

 均等法第9条では、「妊娠、出産等を理由とする不利益取扱い」を禁止しています。
 具体的な規制内容は、次のとおりです。
① 婚姻、妊娠、出産を退職理由として定めることを禁止(第1項)
② 婚姻を理由とする解雇の禁止(第2項)
③ 妊娠、出産等を理由とする解雇その他不利益取り扱いの禁止(第3項)
④ 妊娠中および出産後1年以内の女性の解雇無効(ただし、事業主が妊娠・出産が理由でないことを証明したときを除きます)(第4項)
 このうち、①②④については、雇用主である事業主、つまり派遣元(人材ビジネス会社)のみが対象となります。しかし、③に限っては、「派遣先事業主もまた雇用事業主として法の対象とする」(派遣法第47条の2)と規定されています。
 ですから、貴社に「妊娠を理由とする解雇その他不利益取扱い」とみなされる行為があれば、均等法違反となります。派遣社員の交代を求めるのは、「解雇」には該当しません。問題は「その他不利益取扱い」に該当するか否かですが、具体的にどのような行為が法違反とみなされるかについては、「性別を理由とする差別の禁止等に関する指針」(平18・厚生労働省告示第614号)に示されています。
 そのなかに、「派遣先が派遣の提供を拒むこと」が挙げられています。態様としては、次の2パターンが考えられます。
① 妊娠した派遣労働者が、契約に定められた役務の提供ができると認められるにもかかわらず、派遣労働者の交替を求める
② 妊娠した派遣労働者が、契約に定められた役務の提供ができると認められるにもかかわらず、派遣労働者の派遣を拒む
 貴社は、これから派遣労働者を受け入れるのではなく、すでに使っているので、パターン①に該当します。「作業に支障が生じる」という特別な事情がない限り、交代を求めると違反です。妊産婦が産前産後休暇や母性健康管理措置(いわゆる通院休暇)等を申請するケースも考えられますが、「派遣元が代替要員を追加して派遣する等により、労働能率の低下や休業を補うことができるときは、『契約に定められた労務の提供ができる』と認められる」(平18・10・11雇児発第1011002号)と解されています。



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