相談の広場
提出先の欄には、「関東財務局長」であったり、「近畿財務局長」であったり、します。これは財務局長という個人の役職(組織のトップの役職名)を書いてます。組織名である関東財務局とせずに、関東財務局長とする理由はなんなのでしょうか。
①法律か政令か何かにそう書いてあるというのだろうと思います。
②法令での記載の仕方は、なぜ、提出先の組織名を書かずに、そのトップ名を書くのでしょうか。法律の理論ではどうしてそうなっているのでしょうか。
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①法律に書いてあるからです。
金商法に定めがあります。
(四半期報告書の提出)
第二十四条の四の七
(前略)四半期報告書を(中略)内閣総理大臣に提出しなければならない。
また、
(金融庁長官への権限の委任)
第百九十四条の七 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
により、金融庁長官に権限が委任されていて、
同条6項
6 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(第二項から第四項までの規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
により、財務局長に委任されています。
法の建付けについては、専門家の回答を待ちますが、素人の意見だと
・組織には人格がないため、提出先として不適
・組織はあくまで「集団」に過ぎず、法的に権限を付与することもできないので、権限を持つ「人」に提出する
のだと思います。
ちなみに四半期報告書に限らず、官公庁に提出する書類は署長、局長等になってますね。
うみのこ様
論理的に整理いただき有難うございました。
条文の紹介の件も有難うございました。
たしかに、組織というのは抽象的な存在ですから、実際には自然人に対し提出すべきである、だから、内閣総理大臣であるとか、財務局長とかになるわけですね。政府組織(中央政府、地方政府)でなく、民間組織ですと、代表権を持った人に相当すると思いました(代表者や、ある特別なことにのみ、代理権を持つ櫃とかです。表見代表や表見代理も含んで考えています)。財務局長は、財務省の中のひとつの組織にすぎませんが(民間組織ですと、××支店とかかなと思います。商業登記している××支店・支配人もあれば、商業登記していない××支店・支配人もある)、自然人ですから、法令の文面には、その職名が記載されるのだ、と理解すれば、取敢えずはすっきりできました。ありがとうございます。
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この「財務局長」ですが、これは「機関」と呼んでも大丈夫なのかなとも思いました。内閣総理大臣は組織の長でして、「機関」でもありますし、金融庁長官も「機関」、財務局長も「機関」かな、と思いました。この言い方は正確には、専門家に聞かないといけないかもしれませんが。
また、財務局に行って提出するとき(いまは、電子化されてきていますが)、実際は、財務局の課長や課員に渡すという行為が想定されますが、『財務局長へ提出した』と法律上は評価する(「見なす?」「推定する?」のかなぁ、と思いました。これも本当は、法学者がきれいに整理している話かもしれないと思いました。
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