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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 3月25日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判事例を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5509897号:「TREK」
指定商品は第10類「医療用機械器具」です。
ところが、この
商標は、
登録第4824282号
商標:
上段に袋文字で表してなる「T」及び「REX」の各欧文字の間に、
丸みを帯びた十字型図形を白抜きしてなる黒塗りの角丸四角形を
配置してなるものを表し、その下段に「トレックス」の片仮名を
表してなる構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2011-016004号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この
商標の欧文字は、
「辞書類に「(徒歩による)小旅行,山麓歩き」を意味する英語と
して掲載例はあるものの、その語義を含めて我が国で一般に広く
知られているものとまではいい難いことからすれば、これに接する
者をして、特定の語義を想起することのない一種の造語として看取
される場合も少なくないというのが相当である。」
「そうとすると、
本願商標からは、特定の観念を生じることはなく、
また、「TREK」の欧文字のつづりから、英語の読みに倣って、
「トレック」の称呼を生じるというのが自然である。」
一方、
引用商標の
「角丸四角形が、その中央部を白抜きとし、かつ、その左右に位置
する「T」及び「REX」の各欧文字と高さを揃え、ほぼ同じ大きさで
まとまりよく表されていることに加え、該片仮名部分の構成中の
「レックス」の片仮名がその上方に位置する「REX」の欧文字
の読みに相応するものであることを併せ考慮すると、」
「
引用商標の上段部分は、その全体をもって、下段の「トレックス」
の片仮名に相応する欧文字を図案化して表したものと認識される
場合も決して少なくないとみるのが相当である。」
「そうとすると、
引用商標は、図案化してなる「TOREX」の
欧文字と「トレックス」の片仮名とを上下二段に表してなるものと
いえるところ、これらは、いずれも辞書等に掲載された成語とは
いえず、特定の意味を生ずることのないものであるから、
引用商標は、
「トレックス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないもので
ある。 」
そこで、類否を検討すると、
「両
商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、
外観上相紛れるおそれのないものである。」
称呼については、
「両称呼は、語頭ないし4音目までの「トレック」の各音を共通にし、
語尾における「ス」の音の有無に差異を有するものであるところ、
両称呼は、4音と5音という比較的短い音数からなり、各音とも
簡潔かつ明瞭に発音されるばかりでなく、該差異音「ス」も、
「レ」の音が促音「ッ」を伴い強く発音されることより、それに
続く前音「ク」とともに、一瞬、呼気を止めた後に発せられるため、
明瞭かつ余韻を残すように聴取されるものであるから、」
「
引用商標の称呼における該「ス」の音は、それが語尾に位置する
としても、必ずしも明確に聴取されないということはできないもの
である。」
「そうとすると、該差異音「ス」が比較的短い両称呼に及ぼす影響
は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するとしても、全体の語調、
語感が相違したものとなり、両称呼は、互いに聴別し得るものと
いうのが相当である。」
観念については、
「共に特定の観念を有しない造語からなるものであるから、観念に
おいて、これらを比較することはできないものである。」
として、全体として非類似であると判断されました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、「トレック」と「トレックス」という称呼の類否が問題
となりました。
語尾における「ス」の音の有無だけであれば、通常は区別されに
くいものですが、促音「ッ」の存在が大きかったようです。
実際に発音してみて差異を生み出す音の影響を確認してみることが、
真似とは言わせないツボになります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
(原則、毎週月曜日発行ですが、祝日のときは祝日明けに発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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弁理士 深澤です。
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○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
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それでは、今週も始めます。
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今回取り上げるのは、
○登録第5509897号:「TREK」
指定商品は第10類「医療用機械器具」です。
ところが、この商標は、
登録第4824282号商標:
上段に袋文字で表してなる「T」及び「REX」の各欧文字の間に、
丸みを帯びた十字型図形を白抜きしてなる黒塗りの角丸四角形を
配置してなるものを表し、その下段に「トレックス」の片仮名を
表してなる構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2011-016004号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標の欧文字は、
「辞書類に「(徒歩による)小旅行,山麓歩き」を意味する英語と
して掲載例はあるものの、その語義を含めて我が国で一般に広く
知られているものとまではいい難いことからすれば、これに接する
者をして、特定の語義を想起することのない一種の造語として看取
される場合も少なくないというのが相当である。」
「そうとすると、本願商標からは、特定の観念を生じることはなく、
また、「TREK」の欧文字のつづりから、英語の読みに倣って、
「トレック」の称呼を生じるというのが自然である。」
一方、引用商標の
「角丸四角形が、その中央部を白抜きとし、かつ、その左右に位置
する「T」及び「REX」の各欧文字と高さを揃え、ほぼ同じ大きさで
まとまりよく表されていることに加え、該片仮名部分の構成中の
「レックス」の片仮名がその上方に位置する「REX」の欧文字
の読みに相応するものであることを併せ考慮すると、」
「引用商標の上段部分は、その全体をもって、下段の「トレックス」
の片仮名に相応する欧文字を図案化して表したものと認識される
場合も決して少なくないとみるのが相当である。」
「そうとすると、引用商標は、図案化してなる「TOREX」の
欧文字と「トレックス」の片仮名とを上下二段に表してなるものと
いえるところ、これらは、いずれも辞書等に掲載された成語とは
いえず、特定の意味を生ずることのないものであるから、引用商標は、
「トレックス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないもので
ある。 」
そこで、類否を検討すると、
「両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、
外観上相紛れるおそれのないものである。」
称呼については、
「両称呼は、語頭ないし4音目までの「トレック」の各音を共通にし、
語尾における「ス」の音の有無に差異を有するものであるところ、
両称呼は、4音と5音という比較的短い音数からなり、各音とも
簡潔かつ明瞭に発音されるばかりでなく、該差異音「ス」も、
「レ」の音が促音「ッ」を伴い強く発音されることより、それに
続く前音「ク」とともに、一瞬、呼気を止めた後に発せられるため、
明瞭かつ余韻を残すように聴取されるものであるから、」
「引用商標の称呼における該「ス」の音は、それが語尾に位置する
としても、必ずしも明確に聴取されないということはできないもの
である。」
「そうとすると、該差異音「ス」が比較的短い両称呼に及ぼす影響
は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するとしても、全体の語調、
語感が相違したものとなり、両称呼は、互いに聴別し得るものと
いうのが相当である。」
観念については、
「共に特定の観念を有しない造語からなるものであるから、観念に
おいて、これらを比較することはできないものである。」
として、全体として非類似であると判断されました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、「トレック」と「トレックス」という称呼の類否が問題
となりました。
語尾における「ス」の音の有無だけであれば、通常は区別されに
くいものですが、促音「ッ」の存在が大きかったようです。
実際に発音してみて差異を生み出す音の影響を確認してみることが、
真似とは言わせないツボになります。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
(原則、毎週月曜日発行ですが、祝日のときは祝日明けに発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
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を扱っております
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