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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 11月9日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判・裁判事例等を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5763346号:「BLACK ELK」
指定商品・
役務は、第25類の各商品です。
ところが、この
商標は、
(1)登録第895292号
商標:
シカと思われる図形の下部に、「elk」の欧文字と「エルク」
の片仮名とを上下二段に表示してなる構成
(2)登録第4145547号
商標:「ELK」
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2014-022297号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この
商標は
「「BLACK」と「ELK」との各文字の間には、1文字分の
空白が設けられているものの、それ自体は、欧文字表記における
単語間の区切りとして理解されるにすぎないものであるから、殊更
「BLACK」と「ELK」とに分けて観察される態様であると
まではいえず、」
「むしろ、各文字は、同じ書体、同じ大きさ及び同じ間隔で、まと
まりよく一体的に表記されているものといえる。また、全体の文字
数も8文字にすぎず、特に冗長ではない。」
また、
「前半の「BLACK」の語は、形容詞として「黒い、黒色の」等の、
名詞として「黒、黒色」等の意味を有する中学学習程度の基本
英単語であり、また、後半の「ELK」の語は、シカの一種である
「ヘラジカ」ないし「ワピチ」の意味を有する名詞の英単語である
(
株式会社大修館書店発行「ベーシック ジーニアス英和辞典」)。」
「なお、「ELK」の語に関しては、「広辞苑第6版」にも、
「エルク【elk】」の見出し語の下、「ヘラジカ。シカの一種
ワピチのこと。」との説明がある。」
「そして、後半の「ELK」の語は、必ずしもなじみのある英単語
であるとまではいえないとしても、上記した「BLACK」の語義
に照らせば、
本願商標の「BLACK」は、その後にある「ELK」
を修飾する形容詞としての「黒い、黒色の」との意味で理解され
るのが通常である。」
「そうすると、「ELK」の上記意味を知る者であれば、
商標全体
として「黒いヘラジカ(ワピチ)」の意味合いを想起するものと
認めるが、その意味を知らない者であれば、「黒い『ELK』」と
いった程度の理解にとどまり、特定の意味合いは想起し得ないもの
と認める。」
「なお、たとえ、「BLACK」の英単語が、多くは、それ単体で
あれば、一般に商品の色彩を表示するための語として、取引上類型的に
採択、使用されることがあるとしても、
本願商標のように、
「BLACK」が「ELK」の前側にあることに照らすならば、
本願商標をその指定商品に使用しても、当該「BLACK」部分は、
指定商品の色彩、その色彩が表す機能等を具体的に表示するもの
として、取引者、需要者に認識されることはほとんどないと認める
のが相当である。」
称呼については、
「その構成全体から「ブラックエルク」との称呼を生じるものと
認めるが、それ自体も7音にすぎず、一連によどみなく称呼できる
ものである。」
すなわち、
「その構成全体を一体不可分のものと認めるのが相当であり、
「ブラックエルク」との称呼のみが生じ、その観念については、
「ELK」の語義を知っている者においては、「黒いヘラジカ
(ワピチ)」との観念を生じるものと認めるが、それを知らない者
においては、特定の観念を生じないものと認める。」
一方、
引用商標は、
「いずれも「エルク」との称呼を生じるものと認める。」
「また、それぞれの観念については、各文字部分からは、前記
(1)イと同様に、「ELK(elk)」(エルク)の語義を知って
いる者においては、「ヘラジカ(ワピチ)」との観念を生じる
ものと認めるが、それを知らない者においては、特定の観念を生じ
ないものと認める。」
「なお、
引用商標1については、図形部分からは、「シカ」を想起
するものといえるから、文字部分の語義を知らない者であっても、
「シカ」程度の観念は生じ得るものと認める。」
そこで、両者を比較すると、
「外観においては、「BLACK」の文字の有無、また、称呼に
おいては、「ブラック」との称呼の有無という、いずれも明白な
差異を有するものであり、さらに、観念についても、それぞれ、
上述の観念が生じる場合であっても、あるいは生じない場合で
あっても、相紛れるおそれはないものである。」
として、非類似の
商標とみるのが相当であるとされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、
商標の一部が共通する
商標の類否が問題となりました。
商標の一部が共通している場合、その部分だけ認識される可能性
が出てしまいます。
共通しない部分が指定商品との関係でありふれた語句にならない
ようにすることが、真似とは言わせないツボになります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
(原則、毎週月曜日発行ですが、祝日のときは祝日明けに発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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弁理士 深澤です。
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○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
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それでは、今週も始めます。
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今回取り上げるのは、
○登録第5763346号:「BLACK ELK」
指定商品・役務は、第25類の各商品です。
ところが、この商標は、
(1)登録第895292号商標:
シカと思われる図形の下部に、「elk」の欧文字と「エルク」
の片仮名とを上下二段に表示してなる構成
(2)登録第4145547号商標:「ELK」
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2014-022297号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標は
「「BLACK」と「ELK」との各文字の間には、1文字分の
空白が設けられているものの、それ自体は、欧文字表記における
単語間の区切りとして理解されるにすぎないものであるから、殊更
「BLACK」と「ELK」とに分けて観察される態様であると
まではいえず、」
「むしろ、各文字は、同じ書体、同じ大きさ及び同じ間隔で、まと
まりよく一体的に表記されているものといえる。また、全体の文字
数も8文字にすぎず、特に冗長ではない。」
また、
「前半の「BLACK」の語は、形容詞として「黒い、黒色の」等の、
名詞として「黒、黒色」等の意味を有する中学学習程度の基本
英単語であり、また、後半の「ELK」の語は、シカの一種である
「ヘラジカ」ないし「ワピチ」の意味を有する名詞の英単語である
(株式会社大修館書店発行「ベーシック ジーニアス英和辞典」)。」
「なお、「ELK」の語に関しては、「広辞苑第6版」にも、
「エルク【elk】」の見出し語の下、「ヘラジカ。シカの一種
ワピチのこと。」との説明がある。」
「そして、後半の「ELK」の語は、必ずしもなじみのある英単語
であるとまではいえないとしても、上記した「BLACK」の語義
に照らせば、本願商標の「BLACK」は、その後にある「ELK」
を修飾する形容詞としての「黒い、黒色の」との意味で理解され
るのが通常である。」
「そうすると、「ELK」の上記意味を知る者であれば、商標全体
として「黒いヘラジカ(ワピチ)」の意味合いを想起するものと
認めるが、その意味を知らない者であれば、「黒い『ELK』」と
いった程度の理解にとどまり、特定の意味合いは想起し得ないもの
と認める。」
「なお、たとえ、「BLACK」の英単語が、多くは、それ単体で
あれば、一般に商品の色彩を表示するための語として、取引上類型的に
採択、使用されることがあるとしても、本願商標のように、
「BLACK」が「ELK」の前側にあることに照らすならば、
本願商標をその指定商品に使用しても、当該「BLACK」部分は、
指定商品の色彩、その色彩が表す機能等を具体的に表示するもの
として、取引者、需要者に認識されることはほとんどないと認める
のが相当である。」
称呼については、
「その構成全体から「ブラックエルク」との称呼を生じるものと
認めるが、それ自体も7音にすぎず、一連によどみなく称呼できる
ものである。」
すなわち、
「その構成全体を一体不可分のものと認めるのが相当であり、
「ブラックエルク」との称呼のみが生じ、その観念については、
「ELK」の語義を知っている者においては、「黒いヘラジカ
(ワピチ)」との観念を生じるものと認めるが、それを知らない者
においては、特定の観念を生じないものと認める。」
一方、引用商標は、
「いずれも「エルク」との称呼を生じるものと認める。」
「また、それぞれの観念については、各文字部分からは、前記
(1)イと同様に、「ELK(elk)」(エルク)の語義を知って
いる者においては、「ヘラジカ(ワピチ)」との観念を生じる
ものと認めるが、それを知らない者においては、特定の観念を生じ
ないものと認める。」
「なお、引用商標1については、図形部分からは、「シカ」を想起
するものといえるから、文字部分の語義を知らない者であっても、
「シカ」程度の観念は生じ得るものと認める。」
そこで、両者を比較すると、
「外観においては、「BLACK」の文字の有無、また、称呼に
おいては、「ブラック」との称呼の有無という、いずれも明白な
差異を有するものであり、さらに、観念についても、それぞれ、
上述の観念が生じる場合であっても、あるいは生じない場合で
あっても、相紛れるおそれはないものである。」
として、非類似の商標とみるのが相当であるとされました。
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今回は、商標の一部が共通する商標の類否が問題となりました。
商標の一部が共通している場合、その部分だけ認識される可能性
が出てしまいます。
共通しない部分が指定商品との関係でありふれた語句にならない
ようにすることが、真似とは言わせないツボになります。
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