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メール営業

リモート時代の業績改善に!新規営業・関係構築に役立つ「メールの書き方」

2021.10.04

営業はほんの少し前まで「足で稼げ」と言われていたものです。それほど前ではないのですが、今となってみればかなり昔に感じます。

コロナウイルスの影響によって営業のやり方が一気に変わりました。リモート時代となった今、営業に活用できるデジタルツールはいろいろありますが、メインはやはりメールだと思います。筆者は、メールで“自分らしさ”を出し、信頼感や人柄を伝えられるかどうかで、今後、生き残っていけるかが決まると考えています。

本記事では、メールでお客様から信頼を獲得するための“自分らしさ”の出し方をご紹介します。

あなたの会社には「どうやってお客様にアプローチしたらいいのか……」と悩んでいる部下がいませんか? 今回ご紹介する方法は、そういった悩みを持っている部下にいいアドバイスができるようになります。新規営業にはもちろん、日頃からやりとりしている取引先との関係構築にも活用できるでしょう。

リモート時代ではメール営業がメインに!

対面による活動が難しくなってきた今、営業スタッフが「どうやってお客様とコミュニケーションをとればよいのかわからない」と頭を抱えていると耳にします。あなたの会社でもそうではないでしょうか? 営業は足で稼ぐ時代からリモート時代へ一気にシフトしたのですから仕方がありません。

昔ながらの顔を突き合わせた商談のスタイルは、まだまだ当面難しい状況が続くでしょう。また、状況が落ち着いたとしても、世間がリモートの便利さを実感した今、完全に戻ることはないのではと思います。

懐かしんでも仕方ないので、経営者として営業スタッフたちには前向きに新たなフィールドで戦っていく術を身につけてもらいたいものです。では、具体的にはどうすればよいのでしょうか?

多くの営業スタッフは「訪問ができないのだからメールでアポイントを取ろう」と考えます。このパラダイムシフトはよいのですが、メールは激戦区です。工夫しなければ星の数ほど送られてくるメールにあっという間に埋もれてしまいます。

あなたの「営業メール」は埋もれていませんか?

あなたのメールボックスにもいろいろなメールが届くように、私のところにも毎日のように様々な“売り込みメール”が届きます。たいていは次のような内容ものです

件名【御社へのご提案の件です】

営業サポート・コンサルティング株式会社御中
担当者様

お世話になります。
株式会社〇〇の群馬一郎と申します。

現在、イベント自粛が続く中、新しい取り組みとして〇〇のご依頼が急増しております。
信頼できるリストを3,000件程度所有しており、こちらに御社の取り組みを告知することができます。
御社の売り上げをアップさせることができるのですが、ご興味ございませんか?

弊社では、コロナ対策応援キャンペーンをしております。
よろしければ一度、ビデオ通話で30分ほど
詳細のご説明をさせて頂ければ幸いでございます。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
→メールアドレス

一見、何も問題が無いように見えるかもしれません。しかし、このようなメールはお客様からみても「テンプレートを使っているのだろうな」ということは分かります。

そう感じたお客様は、開封したとしてもすぐに読むのをやめて消去してしまう場合が多いでしょう。これではいくら送っても返信は期待できません。

上記のようなメール以外でも、“突然のメール大変失礼いたします”、“拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます”などといった入り方をすると、「あぁ、一括送信メールかぁ」といった印象を受けます。これではせっかくの文章も読んでもらえなくなるのです。あなたの会社の営業スタッフたちも同じようなメールを送っているかもしれません。

メールに「自分らしさ」を入れよう!

筆者は営業会社にメールのコンサルティングをさせていただくことがあるのですが、その際に必ず「メールの内容に“自分らしさを”入れてください」とアドバイスしています。

先ほどのメールのように、“株式会社〇〇の群馬一郎”と名乗ったのでは、お客様の印象も残りません。このような文章では何通送っても、差出人であるあなたは“一営業スタッフ”には変わりないのです。

そうではなく、お客様・クライアントに、1行で“自分らしさ”を伝えるように意識してみましょう。具体的には、下記のような文面です。

・常にお客様によい提案ができないかと考えている群馬一郎です。
・お客様から話を聞くのが何より好きな群馬一郎です。
・休日は3歳の息子と遊ぶのが楽しみな群馬一郎です。

これはメールの件名でもよいですし、文章の一行目でも構いません。“株式会社〇〇の群馬一郎”と比較して、何倍もインパクトがあるように感じませんか?

やたらと長いプロフィールは読んでもらえませんが、1行ならばお客様は読んでくれます。メールを送るたびに人柄がにじみ出るような一文を入れていきます。

テンプレートではない、“自分らしさ”のある文面に、まずお客様は「読んでみようかな」と思うようになります。これが徐々に効いていき、お客様はいつの間にか「この人は信頼できる」と思うようになるのです。

メールに自分らしさが伝わる一行を入れるだけですが、効果のほどは筆者が補償します。今までこの方法で多くの会社で結果を出しているのです。

こんなときは「追伸」を活用!

ただし、扱っている商品やクライアントによっては「件名や一行目にくだけた文章を書けないんです」と言う方もいらっしゃいます。たしかに、お堅い法人のクライアントなどがお客様の場合には、“ご当地フラペチーノを食べあさっている群馬一郎です”とは名乗りづらいものです。

そんなときのための対処法をお伝えします。それは追伸をうまく使うということです。

実を言いますと、昔からメールの上級者はもれなく追伸を活用していることが多いです。追伸は自由が利く上に、読まれる確率が高いのです。ここで何を伝えるかによって、メールの効率は何倍も変わってきます。

では、追伸ではどんな内容がよいのでしょうか? 私がセミナーや研修でおすすめしている3つの方法をご紹介します。

(1)強調したいことを書く:日程確認、場所確認、商品説明
(2)本文とは関係ない事を書く:気づかい、休暇、役立つ情報
(3)自分らしさを伝える:自分の趣味、普段していること、家族のこと

上記のような内容を、メールの趣旨などよって使い分けるとよいでしょう。どんな相手だとしても工夫次第で人柄を伝えることは可能です。

 

今は営業活動の転換期です。メールでのコミュニケーションが重要と分かっていても、“どう伝えたらよいか”というコツをまだ知らない営業スタッフは多いでしょう。経営者としてはそれを見過ごしてはなりません。

他社はまだまだメールでお客様とうまくコミュニケーションが取れていません。そんな中あなたの会社だけがコツを知っていればこの状況はピンチではなく大きなチャンスになるのです。これからは、時代に合った営業スタイルが必要になってきます。経営者として“コロナ時代に打ち勝つ営業スキル”を部下に指導しましょう。

 * kouta / PIXTA(ピクスタ)