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経理業務の情報共有

担当者退職で迷宮入り…「属人化する経理業務」の問題点と情報共有の進め方

2021.10.26

経理業務は会社にとって重要な業務である一方、周りの社員からは見えにくい作業が多いです。また、専門的な知識が必要なため、特定の担当者のみしか分からないといった“業務の属人化”が起こりがちです。

そのため、担当者に聞かなくては詳細が分からないという状況や、万が一、担当者が不在・退職となった場合、業務が迷宮入りしてしまう……なんてことも。

今回は、このような状況を避けるために、経理業務の情報共有の重要性や具体的な対応策について、順に解説をしていきますので、ぜひ参考にしてください。

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属人化された経理業務の問題

経理とは、会社が利益をあげるために行うさまざまな活動の内容を記録し、計算をした上でグループごとに整理をしていく業務です。会社内の財務情勢に直接かかわるだけではなく、ある程度の規模のある会社の場合には、対外的に知らせる必要もあるので、非常に重要なポジションとなります。

しかし、中小企業の場合、日々の業務に追われてしまい、特定の担当者に任せきりになってしまい、業務の属人化が起こりがちです。そうなると下記のような問題につながる可能性があります。

・経緯精算などのルールについて、社内から同じような問合せに毎度対応しなければならない
・業務内容や仕組みがいわゆる“ブラックボックス”状況に陥りやすい
・イレギュラー業務発生時に他担当者がフォローに入れず担当者の負担が増える
・担当者が不在・退職した際に業務が滞る
・問題が発生していても外から見えず対応が遅れる

このような属人化によるリスクを避けるためにも、経理業務の情報共有は重要になってきます。

経理が他部門と連携する必要性

経理業務は部門内だけでなく、他部門と連携しながら会社全体の経理を管理します。的確な情報共有や連携が取れていない会社の場合、単なる経理上のミスを超えたトラブルに発展するケースがあります。

例として、経理部門が労務部門の管理システムと連携しながら、社員の経費などを管理している会社を挙げてみましょう。会社の労務部門と経理部門が、それぞれ連携しているという事実を知らずに業務を進めている場合、たとえば労務管理システムに何らかの変更や改修の必要性が生じた際に、経理部門がそれを知らずに作業を進め、システムエラーや情報の遅延により対応に影響が生じる可能性があります。

他にも、他部門の社員が旅費交通費の領収証などを期限までに提出しないことが頻繁に起こると、仮払や仮受などの未確定の経費計上が必要以上に生じ、不要なミスや入力漏れを引き起こす原因となります。

また、経理と他部門との連携が必要である理由には、経理による財務書類データは会社経営に欠かせないヒントが多々含まれているという点も挙げられます。経理部門が作成する財務諸表データには、各部署ごとの売上やかかった経費などの金銭の流れが記録されています。このデータをもとに、たとえば人事部門などと連携し、利益があがっていない部署に優秀な人材を配置するなどの対応を取ることができます。

他部門との連携が不可欠な経理だからこそ、情報共有を行うことで、経理業務をスムーズに進めることにつながるのです。

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経理業務の情報共有を組織で実践する方法

ここまで、経理業務の担当者の属人化や他部門との連携不足による問題についてお話ししてきました。

このような問題を防ぐためには、一足飛びに解決しようとするのではなく、次から述べていくように、少しずつ経理業務の内容を明らかにしていく必要があります。

ここからは、難解なイメージを持たれやすい経理業務関連の情報共有を適切に進めていくためのコツをお伝えします。

(1)経理業務内容を棚卸する

初めに、実際に経理業務としてどのような作業が行われているのかを、1つずつ列挙していきます。ポイントとしては、ざっくりとした業務内容から洗い出していくことです。

経理業務は1年間の会計年度を基準として、一定の動き方をする作業が多くみられます。少しずつ列挙した業務内容を具体的な内容に分類し、最終的には1ヶ月を初旬・中旬・下旬に分類し、それぞれの時期にどのような業務が行われているかを明らかにする段階まで進めていきましょう。

たとえば、決算期を4月~翌年3月に設定している会社の場合、最も忙しくなる決算期となる3~4月は棚卸や帳簿残高の確認などの作業に追われることになります。その上で、1月には固定資産税の申告や源泉所得税の納付、5月には法人税の納付、6月前後には株主総会の準備や住民税の納付、7月には源泉所得税の納付、というように申告関係の業務が続きます。

このようなスケジュールをもとに月ごとに行うべき業務を洗い出し、最終的には経費の精算や伝票の整理などのルーチンワークへつなげていくことになります。

経理業務は、他部門の社員にとっては全く未知の分野の内容でしょう。しかし、何のためにどのような業務をしている、というフローを理解すると、同時に自分たちがどのような目的で経理部門と関わっているのかについても理解が進むことになるため、社内で連携を進めることができます。また、経理部門にとっても、具体的な業務内容を明らかにすることで、業務分担や引継ぎがより容易になるはずです。

(2)業務のマニュアル化

経理業務をひと通り洗い出したところで、次は業務内容や目的を分かりやすい内容でマニュアル化し、他部署の人間にも理解してもらえるような形に整えます。

このマニュアルは、経理業務の引継ぎの際に活用することもできるため、経理担当者が退職するという事態に直面しても、慌てずに新任者に業務を教え、教育する際にも有効活用することができます。

ポイントは、専門的な用語はできるだけ平易な言い回しに直すことです。経理部門がどのような流れで動いているかを他部署で共有できるようにすることで、経理業務をより確実な形で進めることが可能となります。

ただし、会社規模の小さい中小企業では、マニュアル作りに充分な時間を取れないケースも多々あることでしょう。

このような場合は、まず、社員が共有できるスプレッドシートのような形式で“よくある質問Q&A”のようなファイルを作成し、経理担当者が社員からよく受ける質問と回答などを記載してみてはいかがでしょうか。マニュアル形式ではなくても、質問内容や回答をデータ化することにより、何度も同じ問い合わせを受ける、という非効率な事態を避けることができます。

また、営業部門など、フレッシュな新入社員が入ることが多い部門では、初めての人間でも理解できるような経費精算の流れを記載したファイルも作成しておくと、毎回の説明の手間が省けるという効果があります。

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(3)情報共有が可能なツールの活用

経理業務を効率良く進めるための対応策の一つに、会計システムや経理システムなどの情報共有ツールを導入する方法が挙げられます。

特にクラウド型のシステムを活用する場合、時間や場所にとらわれずに即座の情報更新が可能となることから、働き方改革やコロナ禍の影響によりテレワークを推進している企業の場合でも、安心して導入をすることができます。

また、互換性のあるシステムを導入すれば、会計や経理、人事労務システムなどを連携し、一括で管理をすることができるため、業務の効率化につながります。

さらに、システムの利用方法をひと通り理解すれば、より多くの社員が専門知識を必要とすることなく進めることができるというメリットも挙げられます。

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まとめ

本記事では、経理業務にまつわるトラブルや悩みを解決するための方法として、情報共有することの重要性をお伝えしました。その一手として、会計システムや経理システムなど、情報共有ができるツールを導入することも有効です。

情報共有を目的としたシステムにはさまざまな種類があることから、まずは導入目的や会社の状況、職場環境をひと通り洗い出した上で、自社に沿ったシステムを検討してみてはいかがでしょうか。

* Flatpit、はらまこと、ケイーゴ・K / PIXTA(ピクスタ)