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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 4月2号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判・裁判事例等を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第6100159号:「GRAND HOME」
指定商品等は、第37類の各
役務です。
ところが、この
商標は、
登録第5534717号:「グランホーム」
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2017-013251)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この
商標の
「「GRAND」の欧文字は、「壮大な」を意味する英語であり、
「HOME」の欧文字は、「家」を意味する英語(いずれも
「新英和中辞典 第7版」
株式会社研究社)であって、「グランド
【grand】」及び「ホーム【home】」(「広辞苑第六版」
株式会社岩波書店)の見出しで国語の辞書においても掲載されており、
それぞれ「グランド」、「ホーム」と発音するものとして、我が国
において親しまれたものである。」
してみれば、
「その構成文字に相応して、「グランドホーム」の称呼を生じ、
「壮大な家」の観念を生じるものである。」
一方、
引用商標の
「文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有し
ない一種の造語として認識されるものである。」
してみれば、
「その構成文字に相応して、「グランホーム」の称呼を生じ、
特定の観念を生じないものである。」
そこで両者を対比すると、
「両
商標は、外観においては、それぞれの構成文字、構成態様
において明らかに相違するものであるから、外観上、
判然と区別し得るものである。」
称呼は、
「
本願商標は「グランドホーム」の称呼を生じるのに対し、引用
商標は「グランホーム」の称呼を生じるものであり、両者は、中間
における「ド」の音の有無において相違するものである。」
そして、
「この「ド」の音は、比較的強く発音される濁音であって、明瞭に
聴覚されるものであるから、当該「ド」の音の有無が、称呼全体に
及ぼす影響は、決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に
称呼するときは、その語調、語感が異なり、互いに聴別できる
ものといえる。」
観念は、
「
本願商標からは「壮大な家」の観念を生じ、
引用商標からは特定の
観念を生じないものであるから、両者は観念において相紛れる
おそれはないものである。」
そうすると、
「外観及び称呼において異なるものであって、観念において相紛れる
おそれもないことから、これらを総合して考察すれば、
役務の
出所の混同を生ずるおそれのない、互いに非類似の
商標というのが
相当である。」
とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、一文字違いの
商標の類似が問題となりました。
一文字違いであってもその一文字の与える影響が大きい場合には
非類似となります。
一文字でも大きな存在を与えることが真似とは言わせないツボ
になります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標の
「「GRAND」の欧文字は、「壮大な」を意味する英語であり、
「HOME」の欧文字は、「家」を意味する英語(いずれも
「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)であって、「グランド
【grand】」及び「ホーム【home】」(「広辞苑第六版」
株式会社岩波書店)の見出しで国語の辞書においても掲載されており、
それぞれ「グランド」、「ホーム」と発音するものとして、我が国
において親しまれたものである。」
してみれば、
「その構成文字に相応して、「グランドホーム」の称呼を生じ、
「壮大な家」の観念を生じるものである。」
一方、引用商標の
「文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有し
ない一種の造語として認識されるものである。」
してみれば、
「その構成文字に相応して、「グランホーム」の称呼を生じ、
特定の観念を生じないものである。」
そこで両者を対比すると、
「両商標は、外観においては、それぞれの構成文字、構成態様
において明らかに相違するものであるから、外観上、
判然と区別し得るものである。」
称呼は、
「本願商標は「グランドホーム」の称呼を生じるのに対し、引用
商標は「グランホーム」の称呼を生じるものであり、両者は、中間
における「ド」の音の有無において相違するものである。」
そして、
「この「ド」の音は、比較的強く発音される濁音であって、明瞭に
聴覚されるものであるから、当該「ド」の音の有無が、称呼全体に
及ぼす影響は、決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に
称呼するときは、その語調、語感が異なり、互いに聴別できる
ものといえる。」
観念は、
「本願商標からは「壮大な家」の観念を生じ、引用商標からは特定の
観念を生じないものであるから、両者は観念において相紛れる
おそれはないものである。」
そうすると、
「外観及び称呼において異なるものであって、観念において相紛れる
おそれもないことから、これらを総合して考察すれば、役務の
出所の混同を生ずるおそれのない、互いに非類似の商標というのが
相当である。」
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今回は、一文字違いの商標の類似が問題となりました。
一文字違いであってもその一文字の与える影響が大きい場合には
非類似となります。
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