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コラムの泉

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組織

今回は、「組織」をテーマにしました。あまり難しい組織論ではなく、
私のいる会社で起こっている問題を通して、考えてみたいと思います。
               
               ◆

「組織」と言いっても、なんだか概念的で漠然としています。そこで、
具現化したものである「組織図」を思い浮かべながら話を進めます。

なぜなら、組織図は単なる図式ではなく、業務分掌、指揮命令系統ま
でを含めた組織構築のイメージそのものだからです。
               
               ◆

組織図には様々な形があり、その流行は「ピラミッド型からフラット
型」「野球型からサッカー型」と、顧客や社会の要求に合わせて変化
します。今は、“きっちり”とした「縦型」の組織ではなく、“臨機
応変”に対応できる「横型」の組織が求められているのではないでしょ
うか。

上司や先輩から、あれやこれやの指示や束縛を受けずに、どちらかと
言えば個人プレーを重視する。
(これって、もしかして単に「怒れない大人」と「自分勝手な若者」
の縮図なのでしょうか・・・?)

そうなると、個々の社員については、“年功序列”よりも“今の実力
・活躍度”が評価されることになります。
               
               ◆

ベテランバッターが、気迫で若いピッチャーを威嚇する。例え、空振
り三振に終わっても観客が大きな拍手を送る「野球型」ではなく、経
歴だけのベテランはベンチにも入れない「サッカー型」が“今風”な
のです。

・・・年の功より、今の功!(私の勝手な造語です)
               
               ◆               
               ◆

しかし、そのような体制が進み過ぎると、組織に“殺伐”とした空気
が漂ってきます。
               
               ◆

ここで、私の会社の事例を挟みます。

私のいる会社で、今問題になっているのが「挨拶の乱れ」です。それ
は、社員同士の挨拶、そして来訪者への挨拶の乱れです。

酷(ひど)い事例では・・・
朝は、「っざいま~す」(←文字での表現は難しいですね)
来客へは、顎だけ突き出して「ムニャムニャ・・・」(←何を言って
いるのか聞き取れない)

確かに、私が入社した5年前は、当時の社長や幹部の誰もが、自社の
「あいさつ」の良さを社内外に自慢する程でした。

実際、来訪者からは「皆さん、気持ちのよい挨拶をなさいますね」と
言われることも多かったのです。
               
               ◆

社員数は今の半分程で、社長を含む古株社員の目が、社員全員に届い
ていた時代でした。

中には「口煩(うるさ)いな」と思っていた若手もいたでしょうが。
本当に、気持ちの良い挨拶が交わされていました。

もちろん、全員の挨拶が「地に落ちた・・・」って程ではないのです
が・・・、以前を知っている人間からすると、大きな違いを感じるの
です。
               
               ◆

後輩が先輩を立て、先輩は後輩の成長を願って、時には厳しく指導す
る。後輩は、自分の仕事の成果を「先輩のお陰」と感謝し、先輩は「
後輩の成長」と喜ぶ。そこには、確固とした上下関係が存在します。

・・・なんだか「一昔前」の事みたいな気がしてきます。
               
               ◆

しかし、組織にはこのような関係があってこそ、規律やモラルが生ま
れるのではないでしょうか。

その意味では、“年功序列”“縦型組織”には価値があるのです。
               
               ◆

そう考えると、必要なのは常態として「縦型」の組織構造を持ちつつ、
状況の変化に応じて、変幻自在に「形を変える」組織のイメージなの
です。私のイメージでは、「衛生型」なのです。

それは、経営トップを中心に、順次外周へ向かって存在する円形の階
層(軌道)を持ち、軌道上に存在する要員(衛生)によって構成され
ます。この組織概念では、企業戦略に合わせて組織図を「作り変える」
のではなく、「変化させる」ことになるのです。まさに変幻自在なの
です。
               
               ◆

(この衛星型組織は、話の本題ではないのですが、面白い考えだと自
画自賛しております。イメージを図式化してみましたので、興味のあ
る方はメールで言って頂ければデータをお送りします。)
               
               ◆

私の会社の話に戻りますが、今、社長から指示されているのは、「あ
いさつ励行」の活動を進める中で、社内の上下関係や規律、モラルと
いった部分まで、立て直せるようなプラン作りです。

「あいさつ励行」だけのプランなら幾つか思い浮かぶのですが、規律
やモラル醸成まで求めるとなると簡単ではありませんでした。

考えあぐねた末に、「あいさつ励行」プランの全てを“課単位”とし
たのです。要するに、各課で「あいさつ励行」の良し悪しを判定でき
るようにしたのです。
               
               ◆

殺し文句は、「本来、挨拶励行は上司が部下に“ビシッ”と言っても
らえば済むことなのです。」でした。
               
               ◆

本心では、「最良のプラン」ではないと思っているのですが、何とか
社長の承認も得られたので、まずは「前に進め!」です。

野球型とサッカー型、年功型と実力型、縦型と横型・・・やはり必要
なのは「バランス型組織」でしょうね。そして、それが一番難しい・
・・。

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