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中小企業診断士【第2次試験突破のノウハウ】
第50号
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ご講読いただきましてありがとうございます。
このメールマガジンでは、新試験制度移行後の中小企業診断士【第2次試験】
の過去問題を中心に、解答作成のプロセスを詳細に解説していきます。
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当メルマガと連動する形で「事例構造化」資料を作成し、ホームページに掲載
しております。ここでの分析・解説の参考資料としてご覧ください。
※ホームページ
http://www.geocities.jp/lazybird_jp/
「事例構造化資料」の「平成14年度」から「事例 III」のリンクをクリッ
クしてください。
前回は「平成14年度:事例 III」の第2問(設問3)の分析・解説を行いま
した。
いくつかの受験対策校の模範解答を見てみたところ、作業の標準化や効率化を
図るための改善案が多いようです。特に段取り替えに言及しているものが多か
ったですね。与件文を読む限りでは「そこ」しかないような気がしますよね。
本工程以外は特に問題があるようには感じられませんでした。そして、その中
でも特に「段取り替え作業」は問題を抱えていることが明白であると思われま
す。参考解答の着眼点は良かったのではないでしょうか。また、改善の手順に
ついても作業分析、作業/時間の標準化、マニュアル化、外段取り化などのキ
ーワードが見受けられました。ただ、200字のスペースなので文章構成や表
現方法などを工夫しないと、とてもわかりにくい解答になってしまう点には気
をつけなければいけませんね。
それでは、「平成14年度:事例 III」の第3問の分析・解説を始めます。
<<<<<<<<<< 分 析・解 説 >>>>>>>>>>
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┃ ┃
┃ 平成14年度 事例 III(生産・技術戦略) ┃
┃ ┃
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【第3問】//////////////////////////////
C社では、コンピュータ上の生産管理システムとインターネットを活用した営
業担当者向け支援システムを開発したいと考えている。顧客へのサービス向上、
利便性提供といった観点から、考えられる支援システムの内容を1つ挙げ、1
50字以内で具体的に説明せよ。
///////////////////////////////////
【題意の把握】----------------------------
この設問で問われていることは
「営業担当者向け支援システムの具体的内容」
です。いわゆるSFAについての具体的な提案を求められています。もちろん
これだけでは受験生のいろいろなアイデアを採点時に評価しなければならなく
なるので、解答作成に際しての制約が付けられています。
1.コンピュータ上の生産管理システムとインターネットを活用すること
2.顧客へのサービス向上、利便性提供といった観点からの提案であること
の2点が解答作成に当たっての制約となります。1.のほうは制約というより
もヒントと言ったほうが良いかも知れませんが、1.の部分を盛り込んだ提案
でなければ減点されるかもしれないので、ここでは制約としておきます。
ちなみに1.をヒントではないかと考えたのは、コンピュータ上の生産管理シ
ステムとインターネットを活用することで
「C社の生産状況をモバイル端末からインターネットアクセスできる」
ことを示唆しており、これをもとに具体的な支援システムの内容を考えるのは
それほど難しいことではないと思われるためです。
2.の制約については与件文などから、現時点において
・顧客がサービス不足と感じていること
・顧客が不便と感じていること
を探してみたいと思います。
【与件文との関連】--------------------------
まずは、上記【題意の把握】に書いた解答作成に際しての制約1.について検
討していきたいと思います。
設問文にある「コンピュータ上の生産管理システム」ですが、与件文の【生産
の状況】から抽出してみると
・生産ロットごとに「何日に」「どの本を(タイトル)」「いくつ(部数)」
生産するかをコンピュータ上の生産計画表に入力する
・各ロットの本工程終了時、生産実績をコンピュータに入力し、計画と実
績とを対比することができる
といったあたりが、C社の生産管理システムの現状であると考えられます。現
状、C社ではコンピュータを使った「スケジュール管理(計画・進捗)」は出
来ているようです。
したがって、このデータに営業担当者がアクセスすることが出来れば、
・いつごろなら工程に余裕があるのか
・要求された納期の注文はいつごろなら納品できるのか
といった判断が可能になるのではないでしょうか。つまり、納期解答が迅速に
行えるようになる、ということになると考えられます。
しかも、インターネットを活用することによって客先での商談中でも納期解答
ができるため、与件文の中で問題になっていた「受注の機会損失」を低減でき
るといったメリットも期待できそうです。
次に解答作成に際しての制約2.ですが、
「顧客へのサービス向上、利便性提供といった観点からの提案であること」
への対応を考えなければなりません。上記で挙げた「迅速な納期解答」も顧客
へのサービス向上といった意味では該当すると考えられますが、利便性提供と
いった点では、すこし物足りなさを感じます。
そこで、顧客の利便性を向上させるために
「発注した仕事の進捗状況を見ることができるシステム」
を提供する、というのはどうでしょうか。営業担当者が見ることのできる情報
を可能な範囲で絞って見せることができれば、顧客は自分が発注した仕事が
・どのくらい進んでいるのか
・納期どおりに終わることができるのか
といったことを自分たちで確認できます。ただし、ここまでの機能を実現する
にはC社の全工程において
・生産計画のシステムへの入力
・生産実績のシステムへの入力
が必要になります。これらのデータがそろっていることが上記の機能を実現す
るうえでの前提になります。計画と実績の入力は、現状では「本工程」でしか
行われていませんので、この点は運用等を変更する必要がありそうです。
ここまでの内容を一旦まとめてみます。
1.全工程の計画、実績を生産管理システムに入力する
2.営業担当者は他の注文の進捗状況や工程の負荷を見て納期解答を行う
3.顧客は注文の進捗状況や納期の確認を行う
といったところでしょうか。このプロセスを軸にして参考解答を作成してみた
いと思います。
【使用可能なキーワード】-----------------------
ここまでの検討内容から解答作成に使えそうなキーワードを抽出してみます。
・SFA
・生産状況をモバイル端末からインターネットアクセスする
・全工程での生産計画、生産実績の入力
・生産計画の進捗状況
・工程の負荷状況
・迅速な納期解答
・受注の機会損失を低減
・顧客注文の進捗状況、納期確認
といったところでしょうか。
【文章構成の設計】--------------------------
設問文を見てみると
「考えられる支援システムの内容を1つ挙げ、具体的に説明せよ」
となっていますので、まずは「結論先出し」型でシステムの内容を挙げる必要
がありそうです。
「支援システムの内容は、~である」
それに続いて具体的な内容を列挙するような文章が望ましいのではないでしょ
うか。
「具体的には、1)~、2)~である」
今回の場合は【与件文との関連】のところで書いたようなプロセスっぽい書き
方が良いかも知れませんね。
文字数のバランスとしては
結論部分 : 30 ~ 50字
具体的部分:100 ~ 120字
ぐらいが適切ではないでしょうか。
「参考解答」=============================
C社は全工程の生産状況をモバイル端末で照会可能な営業担当者支援システ
ムを構築すべきである。具体的には、1)各工程ごとの生産計画の進捗状況や工
程の負荷状況に基づいた正確な納期解答を迅速に行う、2)顧客ごとの注文に対
する進捗状況や納期の確認を可能とする、等により顧客サービスの向上と利便
性の提供を実現する。
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【使用可能なキーワード】のところに「SFA」を挙げましたが、参考解答に
は含めませんでした。設問文の中に「営業担当者支援システム」と書かれてい
るため、「SFAを構築すべきである」といった結論は「題意外し」になるの
ではないか、と考えました。したがって、まずは支援システムの概要を挙げ、
その後に具体的な利用方法を挙げてみました。
今回はここまでとさせていただきます。
次回から「平成14年度:事例IV」の分析・解説に入ります。
また、今回で「平成14年度:事例 III」が終了しましたので、「事例構造化」
資料を見直し、修正をかけておきます。よろしければそちらもご覧ください。