
事業拡大中のベンチャーのオフィス展望とは?株式会社レイヴン・森田文弥氏にインタビュー
経営の本質に関わる“5つの問い”を、経営者に投げかけ、成功の秘訣を紐解くのが本連載「成功を掴んだターニングポイント」。今回は、株式会社レイヴンに所属し、子会社の株式会社レイヴンRaaLで代表取締役を務める森田文弥氏にお話を伺いました。
株式会社レイヴンは2014年に創業。サービスを一気通貫でつくれることを強みに、企画やシステム開発、運用の構築、それを統括するプロジェクトマネジメントの事業を展開しています。プロジェクト・マネジメント事業のグループ長であり、子会社の代表でもある森田氏に“5つの問い”を投げかけてみました。
目次
<プロフィール>
株式会社レイヴン
森田文弥新卒から10年間、品質保証関連の業務に従事し、プロダクトの最終工程の管理業務全般を実施。2020年に株式会社レイヴンに入社。MaaS(あらゆる公交通手段を、ITを用いてシームレスに結びつけ、効率よく便利に使用できるようにするシステム)を中心とした案件のPMO業務に従事しつつ、2022年より株式会社レイヴンRaaLの事業拡大も兼務して行っている。
Q1.貴社の事業について教えてください

出典: 経営ノウハウの泉
弊社は、プロジェクト・マネジメント(PM)/プロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)の導入や、システム・アプリ開発やサービスの企画・提供を行っています。サービスを開発するだけでなく、リリースされた後の運用もサポートしているのが特徴です。たとえば「コールセンターを設置するのか」「問い合わせ対応をどのように行うか」など、開発から運用までの一連の流れをサポートしています。
手がけたサービスの一例としては、大手自動車会社のスマホアプリが挙げられます。スマートフォンを使って車の解錠やエンジン起動、家族や友達にオンラインで鍵をシェアできる機能をもっています。
我々の強みは、サービスの開発・運用までサポートできる点はもちろん、さまざまなプロジェクトを手掛けてきた経験やノウハウにあります。プロジェクトを進める際には、事前に計画を立て、一つひとつのタスクに取り組んでいきますが、これまでの経験をもとに最適なアプローチや、必要なテストを検討できます。また、顧客の組織内で異動があり、そのプロジェクトへの知識が欠けている担当者がきても、我々が適切なアドバイスを提供できます。
Q2.「組織づくり」における苦労はありましたか?

出典: 経営ノウハウの泉
現在、さらなる会社規模の拡大を目標としていまして、そのために中堅社員のスキルアップが必要だと考えています。とくに、若手社員の育成に必要な「リーダーとしてのスキル不足」が課題となっています。中堅社員には「自分だけができればよいのではなく、若手のメンバーができるようにしよう」というマインドセットをしたり、会社として総合的なスキルアップをするために努力をしています。今でも十分力を注いでいるのですが、これから社員数も増えてくる予定ですので、さらに注力していきたいです。
採用にも力を入れています。PMO業務は中途採用がメインで、開発業務は新卒採用がメインで行っています。開発部門では、内定者が半年前から社内研修として会社に来て、アプリ開発などの課題を与えられます。代表からマインド教育も受けることがあり、社会人としての基本を学びます。この研修を経てから、早めに実際の案件に携わり、現場で実績を積んでいきます。
Q3.オフィス移転のきっかけとその後の変化は?

出典: 経営ノウハウの泉
オフィスの移転のきっかけは、単純に社員数が増えたことです。現在、社員数は約30名でパートナーを含めると約50名となっていますが、近いうちに100名まで増やしたいと考えていまして、それを見越して広いオフィスに移転しました。
現在のオフィスはワンフロアで、全員が顔を合わせやすくコミュニケーションが取りやすい環境が整っています。また、バーカウンターや休憩スペースがあって仕事の合間にリラックスできますし、トレーニングマシンも設置されており、体を動かすこともできます。たまたま、トレーニング好きな社員がいることもあり、本格的な器具を揃えてもらいました。
さらに、個室ブースも2個設置されていて、顧客との打ち合わせや集中したいときに使えるようになっています。
Q4.今後、オフィスをどのように整えていきたいですか?

出典: 経営ノウハウの泉
2022年6月に移転してきて、内装も新しくオシャレで社員からも好評です。

出典: 経営ノウハウの泉
正直、今の社員数から考えると、とても広いオフィスで家賃も高めの設定です。ただ、環境をまず変えることが重要だと考えていまして「事業を拡大すれば、ここよりもさらに広く快適なオフィスで働くことができる」と発破をかける意味でも、このオフィスを選びました。今よりも事業を拡大させていき、パソコンやモニターといった設備も含め、さらにオフィス環境のクオリティを上げていきたいです。

出典: 経営ノウハウの泉
あとは、“トレーニング”をもっと押し出しても面白いのかなと思っています。どうしてもパソコン作業が続いてしまうと、座りっぱなしで健康からは離れてしまいがちです。弊社はトレーニングマシンがかなり充実しているので、仕事の合間に運動できます。それを生かして、今後は、著名人などを呼んで一緒にトレーニングするようなイベントを開催し、会社の認知度の向上につなげたいと思っています。その様子などをSNSで発信し、見た人が興味を持ち、弊社に応募してくれたら理想です。

出典: 経営ノウハウの泉
Q5.今後の展望について教えてください
社内で“経営者”を多く輩出していきたいです。私のように“子会社の代表”を務め、経営意識をもった社員を増やして、グループとして大きくなっていきたいと考えています。もちろん新卒でも手を上げる人にはチャンスを与えていきますし、実際に新卒で子会社の社長を任されているメンバーもいます。
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経営者を増やし、新たな事業を展開しながら、社員の成長や働きやすい環境を重視する姿勢は、これからの企業のあり方のひとつとして参考になるはずです。ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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Interview&Photo/Takanobu Sasaki
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