
ライブオフィス見学で働き方のヒントがみつかる!【品川ライブオフィス編】
新型コロナウイルスがインフルエンザと同じ5類に移行し、オフィスに人が戻ってきつつあります。しかし、2023年にジオテクノロジーズ株式会社が全国の会社員10万人を対象に行った“出社とリモートワーク”に関するアンケートによると、「理想とする働き方」として「完全出社を希望する」人の割合が最も低く、「ハイブリッドワークを希望する」人の割合が最も高い結果となりました。やはり、コロナ禍で在宅ワークの快適さを実感した社員が多く、より働きやすい環境を重視する声が増えているようです。
一方で、2023年3月に株式会社識学が経営者・役員300人に対して行ったアンケートによると、「出社の方が良い(やや良い含む)」43.0%、「出社とリモートワークのハイブリッド型が良い」30.0%、「リモートワークの方が良い(やや良い含む)」21.0%で、リモートワークよりも出社の方がよいと考える経営者・役員が多いことが分かりました。コミュニケーションの取りやすさや事業創出のためなどという理由が挙がっています。従業員の「理想とする働き方」とは少し温度差があるようです。
今回は経営者と従業員の考え方の差を縮め、働き方のヒントを見つけるきっかけになる“オフィス見学”をご紹介いたします。実際に社員が働く“生きたショールーム”を見渡し、表情や雰囲気を五感で感じることで、自社の課題がきっと見えてくるはずです。
【参考】
“出社とリモートワーク”に関する意識調査/ジオテクノロジーズ株式会社
働き方の変化移管する調査/株式会社識学
ライブオフィスとは

出典: 経営ノウハウの泉
実際に社員が働いているオフィスを、担当者のアテンド付きで見学することができるツアーです。全国見学者からは、オフィスのイメージづくりや課題解決のヒントを得ることができると好評を得ています。
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品川ライブオフィスの魅力

出典: 経営ノウハウの泉
品川オフィスは、“経験の拡張”というコンセプトと機能を実装した実験的なオフィスです。オフィス見学では南館4~9階をご見学することができます。各階でコンセプトが異なっており、さまざまな気づきを得ることができます。今回は、4~8階を簡単にご紹介いたします。
4階「捗る」フロア
「在宅ワークだと気が散り、集中できない……とはいえ、出社しても執務室は騒がしくて作業も捗らない」という声をよく聞きます。とくに子どもや同居人のいる家だと在宅ワークに集中しづらいものです。そのため、オフィスに一人で集中できるブースや、静かな空間をつくることが重要となっています。
4階は「捗る」をテーマとしたフロアになっており、集中して仕事を進められる設備や工夫がされています。

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オンライン会議に最適の防音と空調機能がついた個室ブースや、機内席のようなリクライニングつきのブースなど、自宅にはないようなハイスペックな機器や家具が設置されており、仕事に集中できること間違いなしです。

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立ったり座ったりできる昇降式のデスクを一人で使用できるワークスペースもあり、自宅では難しい集中環境で執務に没頭できます。

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また、機器や家具、フロアをモノトーンに仕上げることでより集中を促します。「会社のほうが仕事が捗るから出社しよう」と社員が自主的に出社を選択したくなる仕掛けがたくさんありました。
5階「整う」フロア
気分がのらない日にすぐに仕事と向き合うことは難しいものです。ワンクッションおいて、気持ちを整えられるような空間があればいいなと思ったことはありませんか?
5階は「整う」をテーマとした空間で、仕事を始める前に気持ちを整え、前向きに仕事と向き合える心構えをすることができる空間です。ウッドやグリーンをポイントに使い、適度にリラックスできるよう考えられています。

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個人のロッカーは廃止し、シェアロッカーが設置されています。ロッカーは予約制で連続5日間まで使用可というルールで運用されていました。郵便物や荷物の受け渡しにも使うことができ、すぐピックアップすることが可能。仕事の準備を万全に整えられます。

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消防法対応のテント型のパーテーションが設置されており、人目を気にせずミーティングや作業をすることができます。緑が多いので、リフレッシュした気持ちになれることもポイントのフロアです。
5階から8階まではフロアの真ん中にステップがあり、吹き抜けになっています。それぞれのフロアの連続感がうまれ、コミュニケーションをはかりやすくする狙いがあります。
6階「育む」フロア
「部下とコミュニケーションがなかなか取れない……」「上司に相談したいけど行きづらい」など、レイヤーが違えどコミュニケーションに課題はあるものです。
6階は「育む」をテーマとしたフロアになっており、上司や部下だけでなく、トップマネジメントとワーカーや、組織を壁を超えた斜めの関係性のコミュニケーションを促し、関係値を育むための空間です。

出典: 経営ノウハウの泉
こちらは新卒社員のためのスペースです。新卒社員から「会社に慣れないうちはフリーアドレスだと所在がない」という声があがり、設けられました。同じような不安をもった相手と相談したり励まし合うことで出社へのモチベーションもあがります。新卒社員の定着に課題がある企業は参考になるかもしれません。
さまざまな形式のテーブルがあり、一人で作業することや、テーブルで会議をすることもできます。

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『社長のおごり自販機』は、ちょっとした会話を促すもので、2名同時に社員証をタッチすると、ドリンクを無料で飲むことができます。定時内のみの販売なので時間に間に合うよう誘い合って購入するなど、声掛けしやすく、休憩もとりやすくなります。自販機のネーミングから、社長が社員から「ごちそうまでした」といわれることもあるそうです。「最近どう?」「仕事の調子は?」など、気軽に相談できるきっかけを与えてくれます。
7階「試す」フロア
何か新しいことを試したい場合、大きな作業机や専門的な設備、参考資料などで、場所をとってしまったり、モノがかさばってしまうという課題はありませんか?
7階は「試す」をテーマとしたフロアになっており、業種特有の専門業務や、検討・検証といった業務が捗るように設計されています。

出典: 経営ノウハウの泉
過去のカタログ類も書棚に並べ、あえて見せる収納にしています。アトリエのようなイメージで、新しいことやものづくりに挑戦している人が自然と集まります。

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調光・調色のライトがあり、素材を広げて見え方を確認したり、可動ラックや昇降式の椅子で特注家具の寸法を検証したりできます。
8階「集う」フロア
ハイブリットワークが主流になりつつある現在、社内コミュニケーションの課題は尽きないものです。また、会議の形式も多様化しているため、用途にあったスタイルでコミュニケーションできる場が必要です。
8階は「集う」をテーマとしたフロアになっており、ミーティングやブレストといったコミュニケーションの場に最適な空間です。

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チームでミーティングなどを行うフロアになっています。仕切りの少ないオープンな空間のため、機密性の高いミーティングをするというよりは、アイデアのブレストやチーム状況の共有などに使用するスペースです。

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スペースは予約制で、チームの人数や目的、作業内容の合わせて空間をカスタマイズし、チームらしい体験をつくり出すことができます。
まとめ

出典: 経営ノウハウの泉
品川ライブオフィスでは、ビーコンを用いて社員のオフィス内での居場所の見える化に取り組んでいます。誰が出社しているか、オフィスのどこにいるかは、設置されたサイネージで確認したり、会社支給されているスマホのアプリから探すことができます。
社員同士の居場所の確認やフロアごとの混雑状況の把握ができるだけでなく、それらの行動分析データをもとに、より最適なオフィス空間へアップデートしています。データに基づいた合理的なオフィス設計となっている点も注目ポイントです。
ハイブリッドワークが主流になりつつある現在、オフィスが“行きたい場”になることが求められています。在宅ワークに快適さを感じた社員たちをオフィスに戻していくためには、自宅同等以上にオフィスを快適な空間とし、オフィスでしかできない体験を提供することが大切です。それが会社とのエンゲージメントを高めることにもなるでしょう。
まずは、自社の課題探しや、働き方のヒントを見つけるためにも、ライブオフィス見学に参加してみてはいかがでしょうか。ネットに情報があふれる時代になりましたが、実際に社員が働く様子や雰囲気は、現場でしか味わうことができません。きっと自社にあった働き方のヒントが見つけられるはずです。