
絶対失敗したくない!オフィス移転の流れとポイントを解説
「オフィス移転が決定したが何から手をつけたらいいか……」
オフィス移転は、やらなければいけないことが多岐にわたり、なおかつそれらの手続きを通常業務にできるだけ影響がない形で進めないといけません。企業にとってオフィス移転はかなり骨の折れる作業ですが、できるだけスムーズに進めたいですよね。
そこで本記事では、オフィス移転についてフェーズごとにやるべきことを解説します。移転作業の参考にしてください。
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目次
オフィス移転の概要
オフィス移転の大まかな流れ
必ずしもこの順番でなければならないわけではありませんが、オフィス移転の大まかな流れは以下のようになります。
- 移転の目的をはっきりさせる
- 移転計画を立てる
- 管理会社に現オフィスの解約を通知する
- 新オフィスの選定と契約をする
- 新オフィスのレイアウトを決める
- 廃棄する備品や新しく購入する備品を洗い出す
- 引っ越し業者を選定する
- 旧オフィスの原状回復工事を発注する
- 新オフィスの内装工事を発注する
- 電話やインターネット設備などの手続きをする
- 挨拶状や案内状の準備をする
- 引っ越し作業、備品搬入
- 官公庁ヘの届出、取引先への挨拶状送付
- 旧オフィスの原状回復工事、廃棄物処理
- 旧オフィス物件の退去日、契約終了
- 移転後の評価と改善
オフィス移転のスケジュール感
オフィス移転を計画してから引き渡すまでにはだいたい半年以上かかります。上記の流れでいうと以下のようなスケジュール感です。余裕を持って計画を立てましょう。
- 半年以上前(1、2、3)
- 半年〜4ヶ月前(4、5、6)
- 4ヶ月前〜2ヶ月前(7、8、9、10、11)
- 1ヶ月前(12、13、14)
- 退去日(15)
- 退去日後(16)
新オフィス決定のポイント
移転先のオフィス決定までは下準備や調査の期間となります。このフェーズまではやり直しが利きやすいので、入念に調査と検討を行った上で決めましょう。
1:移転の目的をはっきりさせよう
何のために移転するのか目的をはっきりさせてないと、せっかく移転したのに不便なままという事態になりかねません。何のために移転するのかをしっかりと確認しておきましょう。例えば、以下のような理由が考えられます。
- 社員が増えたからオフィスが広くしたい
- テレワークを導入してオフィスは縮小したい
- 交通の便が良く、アクセスしやすい場所に移転したい
- ブランドイメージのアップしたい
- 固定費を削減したい
2:解約の通知時期に気をつけよう
オフィスの契約内容によっては解約までの通知時期が決まっている場合があります。解約日の6ヶ月前までに通知が必要な場合が多いです。自社のオフィスの契約内容がどうなっているのかを事前に確認し、適切な時期に通知しましょう。
3:原状回復工事の計画は早めに立てよう
旧オフィスの原状回復工事は退去日(契約終了日)までに済ませておかなければいけません。したがって早めの見積もり取得と工事期間の把握が重要です。
原状回復工事は特に貸主とトラブルになりやすいので、業者の選定や工事の範囲、工事の期間を貸主側とも話し合っておきましょう。
4:新しい物件の契約をチェックしよう
新しい物件を契約する際には、契約書はしっかり読みましょう。敷金は戻ってくるのか、共益費はあるのか、フリーレント期間(無料期間)はあるのかなど。あいまいな点があれば貸主に問い合わせて細かい点まではっきりさせてから契約しましょう。
5:新オフィスのレイアウトはよく考えて決めよう
新オフィスのレイアウトは一旦決めると変更することが難しいです。入念に検討した上で決めましょう。社員全体が使いやすいようなレイアウトが望ましいです。少数の担当者で決めてしまうのは避け、部門を横断したレイアウト担当チームを作り、各部門の意見を反映しながら決めたほうが良いです。
【こちらの記事も】オフィスの有効活用に!失敗しないフリーアドレスの進め方とレイアウト
新オフィス移転のポイント
新オフィスが決まってから移転までは引っ越しに向けた作業となります。煩わしい作業が多くなるので、計画を立て進めていきましょう。
1:新オフィスの内装工事は早めに着手しよう
新オフィスの内装工事は引っ越しに間に合わせないといけないので、余裕をもった着手が必要です。だいたい退去日(契約終了日)の1ヶ月前までに内装工事が完了するスケジュール感で着手するのが理想です。特にインターネットの手続きは1ヶ月ぐらいかかる場合もありますので、余裕をもって手続きしましょう。
2:荷造りは早めにやろう
荷造りは余裕を持って着手しましょう。目視でオフィスを見回してみて予想される荷物の量よりも、実際の荷物の量は増えるものです。想定した期間内で荷造りが終わらないといった事態も考えられますので、ある程度スケジュールに余裕を持たせたほうが良いです。また、家庭での引っ越しと異なり、オフィスの引っ越しは段ボール箱の量も膨大です。どの箱にどの部署の荷物が入っているかわからなくならないように部署名と入っている物を明示する作業は必ず行いましょう。
3:会社情報の変更を確認しよう
インターネットや電話の手配が終わったら、取引先や各種関係者への案内状を作成します。合わせてホームページなどでの告知や会社情報の記載変更なども必要です。どの情報が変わるのか、変更が必要な箇所はどこか、抜けや漏れが無いように洗い出しておきましょう。
4:官公庁へ届出しよう
引っ越しが終わったら官公庁への届出を行いますが、かなりたくさん届出先があるので、抜けや漏れがないようにしましょう。例えば以下のような官公庁への届出が必要です。
- 消防署
- 法務局
- 税務署
- 都道府県税事務所
- 社会保険事務所
- 労働基準監督署
- 公共職業安定所
5:産業廃棄物は法律に則って処理しよう
倉庫や工場ではなく、一般のオフィスでもオフィス移転時に出るゴミは産業廃棄物になる場合があります。産業廃棄物は廃棄物処理法に則って処理しなければなりません。例えば、オフィス移転で出る産業廃棄物には以下のようなものがあります。
- 金属やプラスティック製のデスクや椅子、ロッカーなど
- パソコン、モニター、プリンター、テレビ 、冷蔵庫など
- ケーブル類
廃棄物の処理については以下のような方法があります。
- 専門業者に引き取りに来てもらう
- 自社で車を手配して専門業者に持ち込む
- 買取業者を利用する
新オフィス移転後のポイント
評価と検証を行う
新オフィスに移転した後もそれで終わりではなく、定期的に新オフィスの使い勝手について評価と検証を実施しましょう。
半年から1年程度のスパンで社員全員にアンケートを取ったり、移転前と移転後で社内データがどう変わったか比較したりして、オフィス移転で課題が解決できたのかを検証します。
まとめ:余裕をもって計画を立ててスムーズにオフィス移転しよう
オフィス移転は半年から1年程度の期間で実施する大がかりなプロジェクトになります。
決めること、やることも多岐に渡り、専門知識も必要となるため、担当者には多大な負荷がかかります。
事前の計画が重要ですが、必ずしも計画通りにいくとは限りません。業者とのスケジュール調整が難航したり、急に本業が忙しくなって移転作業が進まなくなる場合もあります。オフィス移転は余裕をもって計画を立てましょう。
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*takeuchi masato、show999、saki / PIXTA(ピクスタ)