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株式会社ブレインパッド 高橋氏

急成長中の注目企業!株式会社ブレインパッド代表・高橋隆史氏が語る「組織づくりの挫折と成功」

時代の先端を切り拓き“革新”を続ける経営者に組織づくりについて問いをぶつけるインタビュー企画。今回は、株式会社ブレインパッドの代表取締役社長・高橋隆史氏に話を伺いました。データ活用の総合サービスを展開する同社は、ビッグデータという言葉が広まっていない時代に創業。競合がいない反面、組織づくりには苦労したといいます。

<プロフィール>
株式会社ブレインパッド
代表取締役社長 執行役員CEO
高橋隆史

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。新卒で日本サン・マイクロシステムズ株式会社(現:日本オラクル株式会社)に勤務後、フリービット・ドットコム株式会社(現:フリービット株式会社)の起業参画を経て、日本企業のデータ活用を支援するべく2004年3月にブレインパッドを共同創業。代表取締役社長として、2011年9月に東証マザーズ、2013年には東証一部上場を成し遂げる。


Q1.株式会社ブレインパッドの事業について教えてください

企業におけるデータ活用を総合的に支援するサービスを提供しています。データ分析の受託を中心に、データ収集の仕組みをはじめとするシステムの構築や、分析結果をアクションにつなげるデジタルマーケティング支援、企業内でのデータ分析組織の立ち上げなど、データを核とした多様な支援事業をワンストップで展開しています。

データ活用は、社会課題の解決に繋がっています。たとえば、需要の予測をたてて適切なマーケティングで商品を売り切ることができれば、廃棄ロスを減らすことができます。このように企業がデータを活用していくと、様々な無理や無駄を削減することができ、“持続可能な世界”を実現できます。弊社は、社会に対して多大な影響力を持っている大企業の様々な意思決定の精度をデータ活用の支援を通じて高めることで、世の中をより良くしていきたいと考えています。

Q2.組織づくりにおける挫折や苦労はありましたか?

創業時の組織づくりは苦労しました。2004年の創業当時は“データサイエンティスト”や“ビッグデータ”という言葉そのものがなかったので、社員を増やそうと思っても、どういう職種で求人を出せばいいのか分かりませんでした。試行錯誤した結果、履歴書や経歴を見て「この人ならできそうだな」と思った方に、直接スカウトメールを送って採用していました。

そこから、徐々に組織が大きくなり順調に業績も伸び、2011年に東証マザーズに上場して2013年には東証一部に市場変更することができました。ただその頃、ビッグデータのブームがきて、データサイエンティストの市場価格が急騰して少なくない人材が流出しました。評価報酬制度を見直すと共に、弊社とよりカルチャーフィットする人材を採用するようにしました。カルチャーフィットしているかどうかは重要で、個人の価値観と弊社の社風がうまく合致していると、生産性が高まりますし、退職も防ぐことができます。これによって離職率は大幅に改善できました。

Q3.組織づくりのポリシーや工夫はありますか?

弊社はコロナ禍でハイブリッドワーク(オフィスワークとテレワークを組み合わせた働き方)が進んだこともあり、社員同士の交流を活発化するように働きかけています。たとえば“食事会”の制度は、コロナ禍を乗り越え今も続けています。この食事会の制度は、最初にランダムで5人の社員に「この組がマッチしました。参加しますか?」というメッセージが届きます。そのうち3人がOKすると、食事会が成立。会社からは1人2,000円の補助が出るようになっています。私や経営陣も参加していまして、普段やりとりがない社員同士のコミュニケーション促進に役立っています。また、コロナ禍で入社された方は、実際に他の社員と会う機会が少ないので、この制度を利用して交流を深めています。

さらに、組織づくりの一環としてハイブリッドワークに対応したオフィスをつくるために移転も行いました。

Q4.オフィス移転のきっかけとその後の変化は?

移転前は、本社オフィスが3フロア、サテライトオフィスが1フロアで、2拠点4フロアに分散していました。サテライトオフィスをつくったところでコロナ禍になり、社内のコミュニケーション機会が減ってしまいました。この状態では、チームワークが必要な仕事のパフォーマンスを高めることは難しい一方で、出社してもオフィスが分散しているので交流の機会も少ないという状況でした。そこで「ハイブリッドワーク時代に合わせたオフィスをつくる必要がある」と思い、移転を決断しました。

執務スペース

まず、執務スペースは開放感のある1フロアにしてフリーアドレスを採用。

会議室

ウェブ会議が増えたため会議室やウェブ会議ブースの数をかなり増やしました。移転後は、会社から何もアナウンスがなくても自然と出社率も上がってきましたし、社員の交流も増え、移転してよかったと改めて実感しています。

カフェスペース

新しいことに挑戦し、イノベーションを起こしていくためには、熱量や、共にチャレンジする仲間との人間関係の構築が必要不可欠です。リモートワークだけでは関係性の構築は難しい。オフィスワークとリモートワークを掛け合わせたハイブリッドワークにフィットしたオフィス環境づくりが、これからの時代は必要なのではないでしょうか。

Q5.今後の展望について教えてください

エントランス

日本の企業が“データ活用”を通じて高い価値を常に生み出せるよう、いままで以上に事業を推し進めていきたいです。企業の生産性を高めていき、新しい価値を生み出すことにチャレンジし続けて、日本経済を再成長させていく。そのことで、日本の子どもたちが、日本という国に希望を持てるようにしたいと思っています。

経営は、答えのないことに答えを出さなくてはいけないので、もちろん辛いことはあります。でも、社員が楽しそうに働いている姿を見た時は本当にやりがいを感じますし、クライアントが弊社の仕事ぶりを褒めてくれたときは嬉しいです。私の経営のモットーは「クライアントに価値を、社員に成長機会を」です。経営としてこの2つを両立、実現できるように日々励んでいきます。

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