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業務フロー

古いまま放置は危険!今こそやるべき「業務フロー」の改善メリットや改善法を解説

2023.03.07

ひとことで“会社”といっても、業種や形態に加え、風土や歴史、社風など慣習の内容は千差万別です。その中でも、仕事をスムーズに進めるために必要不可欠となる“業務フロー”については、社員に周知を徹底させるだけではなく、時代の流れにあわせてアップデートをしていく必要があるものです。しかし、いったん作成した業務フローを見直さないままの状態にしている会社や、業務フローの見直し方が分からない会社などが少なくありません。今回は、業務フローを見直すことの重要性やメリット、古くなってしまったフローの見直し方法などを順に解説していきます。


業務フローとは

業務フローとは、仕事を進めるために行う作業について、一連の流れを一目で分かるように見やすく図表化したものです。この業務フローをPDCAサイクルの順に並べ替えることで、会社の仕事全体の流れを把握することができる“ワークフロー”ができあがることになります。業務フローのイメージとしては、“仕事を円滑に進めるための手順書”であると考えていただければよいでしょう。たとえば“受注業務・製造業務・加工業務・販売業務”など、業務の内容ごとにまとめたものを指します。

業務フローを作成するメリットとして、大きく3点あります。

1)業務の流れを見やすくすることで誰でも容易に仕事に取り組みやすくなる
2)他の部署でどのような業務を行っているかが業務フローを確認すれば明確になることから、部署同士での連携がしやすくなる
3)業務フローを作成することで、業務上の問題を明るみにしやすくなり、業務改善のきっかけとなる

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業務フローを改善するべき必要性・メリット

業務フローは、いったん作成したら終了するものではなく、必要に応じて改善していく必要があります。ここでは、業務フローを見直し、改善する必要がある要因やメリットについて述べていきましょう。

①業務の効率化

著しいIT化やワークライフバランス・働き方改革の推奨、そして新型コロナウイルス感染症蔓延の影響などもあり、社員の働き方は日々変化しています。とくに、社員の長時間労働を抑制するための業務効率化については国が繰り返し提唱していることもあり、会社にとって早急に取り組まなければならない課題です。

このような時代の流れにあわせた形へ業務フローを改善していくことで、短時間で売上をあげることができる体制が整い、生産性や社員のモチベーションのアップへとつながる効果があります。

②労働人口減少問題への対応

少子高齢化の波は留まることを知らず、また育児や介護と両立させながら働く働き盛り世代が増加していることもあり、今後は少ない人員で業務を回していかなければならないケースが増えることが予想されます。このような状況に対応するためには、業務フローを見直し、少人数の体制でも取り組めるような体制づくりが求められるのです。

③いざという時のリスクへの対応

どこの会社にも必ず「この人がいれば大丈夫」というエース社員が存在します。このような頼りがいのある社員の存在はありがたいものですが、同時に特定の社員に業務量や責任が偏ってしまい、異動や退職などの理由でその社員が抜けてしまった場合に業務が回らないというリスクも存在します。また、長い間業務に携わっている担当者しか分からない属人化した業務でも同様です。このような状況にならないよう、業務フローを定期的に見直し、誰にでも分かりやすいものにアップデートしていく必要があるでしょう。

 

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業務フロー見直しの進め方

業務フローを改善する要因やメリットについて理解できたところで、ここからは実際に業務フローを見直していく際の手順について解説していきます。

①業務作業の洗い出し

業務フローを見直す際には、まずその業務を進めるにあたって必要となる作業をすべて洗い出すことから開始します。どのような細かい作業でもよいので、すべて書き出すことを心がけましょう。おすすめの方法は、業務内容を一つずつ付箋に記載することです。こうすることで、作業を可視化することができ、見直しが容易になるでしょう。

②不必要な作業の削減

すべての作業を洗い出したところで、無駄な内容がないかを一つずつ検討していきます。たとえば、商品を受注する際に電話とメールの両方を活用していないか、同じ内容の伝票を異なる形式で作成していないかなど、業務に直接の影響がない作業や重複する作業を一つずつ省いていきます。前述の通り作業内容を付箋に記載していれば、不必要と判断された付箋を外すだけのため、より分かりやすく検討をすることができると思います。

③作業の連携

業務の効率化には、別々の部署や人間が行っている作業を一つにまとめる行為も非常に重要になります。たとえば、発注業務の入力作業について複数人数で別々の時間帯に行っている場合などは、決まった時間に一人の人間がまとめて行うことで、システムの立ち上げや入力の手順をその都度確認する必要がなくなり、人員と時間の削減へとつながります。

④作業の順番組み替えやシステム化の検討

仕事の順番を変更したり、手動で行っていた作業をシステムに任せたりすることで、時間コストや金銭コスト、人員コストを削減することができる効果があります。同時に、このような作業にかかる手間を削減することで、社員がその時間をクライアントに対するフォローに使うことが可能となり、顧客との関係性や信頼感アップにつなげることができるというメリットも挙げられます。

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新しい業務フローを取り入れる際の注意点

業務フローを改善する際には、目先の利益や損失にとらわれないことが最も重要になります。たとえば、業務簡素化のために新規システムを導入する場合などは、システム導入費用ばかりに目が行きがちですが、あらかじめ導入コストの元がどのくらいの期間で取れるのかを検討しておけば、目くじらを立てずに業務改善を図ることができます。経営者は、常に社員を導き、先の視点を持って行動しなければなりません。業務フローを最新の内容にアップデートし続けることにより、結果的には会社の発展へとつながるはずです。

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*sasaki106, YUJI, tadamichi, metamorworks, cba/ PIXTA(ピクスタ)

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