登録

会員登録いただけると、

  • メールマガジンの受け取り
  • 相談の広場への投稿 等

会員限定のサービスが利用できます

登録(無料)を続ける
TOP > 記事一覧 > 人事・労務 > 【経営者必見】バックオフィスの目標設定が生産性をアップさせる!重要性と手順を解説
バックオフィス

【経営者必見】バックオフィスの目標設定が生産性をアップさせる!重要性と手順を解説

2023.03.28

会社には、現場で売上に関わる社員を支える“バックオフィス”体制が欠かせないものです。しかし、昨今ではこのバックオフィスに携わる社員のモチベーション低下が問題視されています。今後に不安を感じ、退職の恐れがあるバックオフィス社員も少なくないようです。バックオフィス業務は、フロントオフィス業務と比較すると仕事のやりがいを感じにくく、業務内容を数字で評価することが難しいためです。今回は、バックオフィスを定量的に評価するための制度のつくり方を解説していきます。

バックオフィス業務の重要性

どのような組織においても、裏方のサポートなくしてはよい成果が出せないものです。バックオフィス業務は、まさに会社の裏方業務を担う、非常に重要な存在であるといえるでしょう。

たとえば、フロントオフィスである営業部門が新規に獲得したクライアントに対しても、バックオフィスである経理部門が請求書を発行し、支払処理を実施することで初めて売上につながることになります。また、これらの売上を仕入とともに決算へと組み込んだり、お金の管理を行ったりすることで、会社の生産性を高めることができます。さらに、労務部門の諸手続き、給与支払いや税金処理などを行うことで会社の社員が安心して働くことができるのです。これからも、バックオフィス業務の重要性がうかがえます。

バックオフィスの目標設定が必要な理由

バックオフィス業務は、現場に立つフロントオフィス業務とは異なり、時期に応じたルーチンワークが主となるため、評価基準を設定することが非常に難しいとされています。新たな業務を見つけ拡大していくスタイルではないことから、日々の業務でミスをしない、期限までに仕事を終えるなど、いわゆる減点式の評価制度となるケースが多いのです。そのため、バックオフィス業務に携わる社員のモチベーションを維持させることはフロントオフィス業務と比較すると困難であるといっても過言ではありません。

このような状況に対応するためには、バックオフィス社員に目標を設定させることが非常に重要となります。目標設定を行うことで、下記のような効果がみられるためです。

①業務の効率化・社員のモチベーションアップが図れる

バックオフィス業務は、フロントオフィス業務が円滑に進むようなサポート業務が主となります。このようなバックオフィス社員に目標設定を実施した場合、社員はどのように業務を進めればよりよいサポートができるようになるかを考えながら行動するようになります。結果として業務の効率化や社員のモチベーションアップへとつながり、より質のよい業務が提供できるように自身のスキルアップを図るきっかけともなるでしょう。

②コスト削減を図れる

バックオフィス社員に目標設定を行った場合、社員は前項目①で挙げたように効率よく業務を進めるためには何をすればよいかを考えながら行動するようになります。その結果、ペーパーレス化や管理システムによるクラウド上のやり取りが増加し、印刷費用や書類保管にかかる費用などの削減へとつながる効果があります。

③業務上のミスが減少する

バックオフィス社員に向けた目標を設定する場合、仕事上の内容から勘案し、「ミスを減らし、正確な業務を行うこと」に対する評価を行うケースが非常に多くみられます。したがって、目標設定を行うことで社員がミスをしないよう気をつけ、万全のチェック体制を敷くことにつながり、会社活動が円滑に進むようになります。

【評価制度に関してこちらもおすすめ】業績の向上にどうつながる?中小企業の「人事評価制度」メリットとデメリットを解説

バックオフィスの目標設定のステップ

バックオフィスの内容や重要性、目標設定を行うことによる効果を理解いただけたところで、この項目ではバックオフィスの目標を設定する手順について順に述べていきましょう。

①具体的な項目を洗い出す

まずは、バックオフィスに目標を設定するための具体的な項目を設定していきます。ただ単に「ミスをしない」という項目を立てたとしても、社員側としては何に気をつけて業務を進めればよいのかがイメージしづらいものです。したがって、「請求書発行におけるクライアント名や金額のミスをしない」「勤怠管理において出退勤内容や各種手当の入力ミスをしない」など、社員がどのような内容を念頭に置いて仕事を進めればよいのかが分かるよう、具体的な内容で設定することがポイントです。

また、目標を具体化するためには、項目に“数値”を加え、定量的な指標にすることが重要です。たとえば、「請求書の発行業務にかかる時間を●時間短縮する」「入力処理におけるミスを月あたり●件削減する」など、具体的な数値を加えることで、社員は目標を達成するためには何をすればよいかを主体的に考えながら行動するようになるでしょう。

②項目が達成可能かを検証する

目標設定における項目の洗い出しが終了したところで、次は列挙した項目が現在のバックオフィス体制で実現可能かを検討していきます。

たとえば、どのように努力しても物理的に難しい業務を短期で終了させるような目標設定になっていないかチェックします。無理難題を押しつけると、社員は諦め、やる気を失ってしまいます。目標設定に無理がないか、社員のモチベーションが下がらないかを念頭に置いて、一つひとつの項目を検証していくことが重要です。また、社員が目標を達成するために必要であれば、新たな管理システムの導入を検討するのもよいでしょう。将来の業務効率化への投資として有効であれば、一つの手段です。

③目標に期限を設定する

一般的に、優秀な社員は与えられた業務に対して、必ず納期や期限を確認するといわれています。目標設定においても、「いつまでに達成するのか」という期限を設けることは、社員のモチベーションを保ち、面倒な業務を後回しにさせないためにも非常に重要なポイントです。一方、目標達成の期限が短すぎる場合は、そもそものバックオフィス業務の遂行がおろそかになり、本末転倒の状態にもなりかねません。社員が無理なく目標を達成できるような期限を設けることが求められることになります。

【等級制度に関してこちらもおすすめ】等級制度の作り方をわかりやすく解説!真似すれば作れる図表解説付き

まとめ

ひとことでバックオフィス業務といっても、その業務内容はさまざまです。一つずつの業務に対して目標設定を行うことはある程度の時間を要する作業になりますが、丁寧に進めていくことが重要になります。バックオフィス社員が安心して高い意識で仕事をすることは、結果として会社の未来へとつながることを念頭に置いた上で対応を進めていきましょう。

*bebe, Turn.around.around, Gugu, emma / PIXTA(ピクスタ)

【エクセル版チェックシートも】はじめてのオフィス移転お役立ちマニュアル