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デイブレイク株式会社 代表取締役社長 木下昌之氏

CSVで好循環を生み出す!デイブレイク株式会社 代表・木下昌之氏にインタビュー

2024.02.26

時代の最先端をひた走る経営者に、経営の本質に関わる“5つの問い”を投げかけ、成功の秘訣を紐解くのが本連載「成功を掴んだターニングポイント」。

今回は、デイブレイク株式会社代表取締役社長 木下昌之氏にお話を伺いました。

デイブレイク株式会社は「作り手から食べ手までのより良い未来を創造する」をミッションとして掲げ、急速冷凍機に特化した国内唯一の専門商社として2013年に創業。2021年には自社で特殊冷凍機「アートロックフリーザー」を開発し、メーカーに転身しました。「特殊冷凍テクノロジー」×「IT」を軸に、特殊急速冷凍機の導入支援、コンサルティングなど一貫したソリューションを提供しています。

今回は、デイブレイク株式会社の設立から現在までの転換期や組織づくりなど、経営の本質に直結する“5つの問い”を投げかけてみました。

デイブレイク株式会社
木下 昌之
代表取締役社長

老舗冷凍機会社の3代目として生まれ、施工管理士として父親の会社に勤めるも、自分にしかできないビジネスを模索するなかで“美味しいものを美味しい状態で届けたい”という想いからデイブレイクを創業。特殊冷凍機械の導入支援、コンサルティングなど一貫したソリューションを提供している。食品流通のあらゆる課題を解決する事業を展開・推進し“食品流通界の革命児”と呼ばれている。

Q1.自社の歩みの中で印象に残っている”転換期”について教えてください

創業6年目くらいの頃、会社の成長が低迷しこのまま事業を続けるか迷った時期が一番の転換期でした。“自分の成長率が低ければ会社はそれ以上に大きくはならない”と感じ、私自身が学び、成長しなければいけないのだと考えました。

そこで改めて弊社の事業モデルを考え直し、積極的にピッチに出ていく機会をつくり、考える力と伝える力を養うことに注力しました。大学院にも通い、改めて経営戦略に関して学び直す時間もつくりました。

また、同業種の方々だけの付き合いになると、現状の枠を超えることはできません。別業界の方々との交流の機会を積極的につくることで、交流から学び、新しいアクションを起こすことで会社が大きく変わっていきました。

Q2.自社のパーパス、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)についてお伺いします

一番重視しているのは「あったかい心の連鎖が生まれる社会を目指す」というビジョンです。美味しいものを美味しい状態で食べることができれば、みんなが幸せになることができ、それが対価として返ってくれば生産者はさらによいものをつくることができます。美味しい資源をつくっている人、売っている人、加工している人、流通させている人、食べている人……この笑顔の循環ループをつくることこそが、弊社が一番大切にしているビジョンです。

そして、そのビジョンを体現しているのが“作り手から食べ手までのより良い未来を創造する”というミッションです。まずは冷凍機の販売、次に上手な使い方のコンサルティング、そして品質が向上したものを販売して流通させるという3つのソリューションが私たちの体現したいミッションを実現するためのビジネスモデルです。

お客様に寄り添う姿勢を非常に大事にしており、自分の考えや理想とする姿を言語化し社員に伝え、実践してもらっています。それと同時に私自身が率先して行い、背中を見せるようにしています。この姿勢は、お客様と対面する営業職の社員だけではなく、バックオフィスのメンバーにも浸透させ、デイブレイク株式会社一丸となって実践しています。

Q3.採用や組織づくりにおいて重視されていることはありますか

採用に関しては、“誠実であること”を重視しています。企業としてCSV(社会貢献をしながら利益を生み出す)という考え方をとても大事にしており、「経営的価値だけでなく、社会的価値も共創していく」という考え方を伝え続けてきました。

経済的価値の実現と社会課題解決の両輪。どちらも同じクオリティで考えることができる社員を求めていますし、共感してくれた人が弊社を選んでくれたと感じています。

組織づくりでは、違和感があれば希釈をさせず、社員同士がお互いに気づき、伝え合うことができる文化の醸成を目指しています。

社内では、社員同士の交流を促し、距離を縮めるために月に一度、バーベキューやクリスマス会など季節に合わせたイベントを実施しています。社内にはイベントを企画するためのチームもありますよ。

Q4.オフィス移転の目的・移転後の社内の変化について教えてください

人員増加に伴いオフィスを移転しました。エントランスには機能面からデザインまでこだわった『アートロックフリーザー』を置き、社内に懸垂機を設置するなど、こだわりが詰まったオフィスです。

移転前は、事業部ごとにフロアが別れていたため、各事業部間で何をやっているのかが見えづらく、コミュニケーションロスを感じることがありました。移転に伴いワンフロアにしたことで、各事業部の業務が可視化され、やっていることをお互いにちゃんと見られる環境に変わりました。今ではコミュニケーションロスが解消され、社員同士の一体感も増していると感じています。

社内の入口にある大きなキッチンでは、農家さんから届いたフードロス野菜を使用した食事やドリンクを提供しています。社員に健康的なものを美味しく食べてもらいたいという福利厚生ですが、農家さんの思いを大事にしたり、お客さんの商品を持ち寄って食べてみたりと、社員同士がコミュニケーションを取りながら会社の事業や存在意義を再認識する機会をつくるという意味合いもあります。

今後は社員の健康やリフレッシュの観点から低温サウナやマッサージ機の導入など、さらなる福利厚生の充実にも力をいれていきたいと思っています。

Q5.今後の展望についてお聞かせください

創業時から、世界で勝てる100億ドルの日本企業を目指すと言い続けてきました。毎年が勝負の年ですが、2024年は世界に打って出ると決めています。

弊社はよく、フードロスを解決する企業として取り上げられますが、そうではなくて、「“食品流通のあり方を変えること”で、事業を通して結果的にフードロスを解決し、雇用を創出していく」という考え方を念頭に置いています。

弊社の力のみで、フードロスを大きく解決することはできませんが、お客様たちを巻き込み、輪を大きくすることで解決に貢献していきたいと考えています。

日本のよいものを世界に、世界のよいものを日本に、また日本に限らず世界各地のよいものをその他の地域に……世界全体の食品流通のあり方を変えていきます。

***

お客様や社員、他業種で働く人々など、人との交流から学び、チャレンジを続けている木下氏。社内のオフィスづくりにおいても、社員同士のコミュニケーションが活性化するための仕掛けが光っていました。

また、かつては、自分にしかできない仕事を模索していた過去を持ち、積極的に人に出会い交流を続けることで学びや仲間も得てきたといいます。人を巻き込み、決して立ち止まらず、学び続ける木下氏の姿勢には、誰しもが感じることがあるのではないでしょうか。

ぜひ参考にしてみてください。

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