コミュニケーションを促進するリフレッシュスペースとは?オフィスに設置する効果や導入のポイントを解説
多くの企業が頭を悩ませている課題の一つが、社内のコミュニケーション不足です。部署間の連携がうまくいかなかったり、大事な情報が共有されてなかったりすると、仕事の効率が落ちるだけでなく職場の雰囲気も悪くなってしまいます。そのため、最近はリフレッシュスペースを取り入れる企業が増えています。ちょっとしたくつろげる空間があると、そこで社員同士が自然と交流できるようになります。
この記事では、リフレッシュスペースが社内コミュニケーションにどんな影響を与えるのか、そして、効果的なスペースをつくるためのコツについて、詳しく説明していきます。
目次
社内コミュニケーションが少ないことで生じる課題
社内コミュニケーションが少ないと、立場を問わず自由に発言できない雰囲気になり、アイデアや意見が出にくくなります。また、部署間の情報共有が不足するため手戻りやコミュニケーションエラーが発生し、業務の効率が下がるだけでなく社員同士の関係性も希薄になってしまうでしょう。その結果、職場への愛着や帰属意識が低下し、優秀な人材の離職にもつながる可能性があります。コミュニケーション不足は社員のモチベーションや生産性にも悪影響を及ぼし、企業の成長を阻害する要因となり得るのです。
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リフレッシュスペースの導入で社内コミュニケーションを促進
社内コミュニケーションの活性化にはさまざまな方法が考えられますが、出社したオフィスでのリアルコミュニケーションを想定されるのであれば、リフレッシュスペース導入は一つの解決策でしょう。リフレッシュスペースがあれば、社員は気分転換を兼ねて集まり、普段は接点の少ない人とも会話が生まれやすいでしょう。コーヒーを飲みながら、リラックスした雰囲気の中でアイデアを出し合ったり情報交換したりと、新たなコミュニケーションが生まれます。このような場は、社員の心身のリフレッシュにも役立ち、仕事へのモチベーションアップも期待できるでしょう。
実際、リフレッシュスペースのニーズは近年高まっており、ザイマックス総研が2022年11月に実施した調査によると、約30%の労働者がリフレッシュスペースの設置を要望しているという結果が出ています。
【参考】 首都圏オフィスワーカー調査 2022/ザイマックス総研
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リフレッシュスペースに期待できる効果
リフレッシュスペースを導入することで、社内コミュニケーションの活性化のほかにも、多くの効果が期待できます。ここからはそれぞれの効果について見ていきましょう。
部署を超えたコミュニケーションの促進
部署間のコミュニケーションを活発にすることは、企業にとって重要なことです。リフレッシュスペースがあると、関わりの少ない他部署の人とも自然な形で交流する機会が増えるでしょう。こうした交流は、新しいアイデアの発想や協力し合える関係が構築を促すなどの効果が期待できるでしょう。また、部署の垣根を低くすることで情報共有がスムーズになり、チームワークがよくなる可能性も高いです。その結果、コミュニケーションエラーの低減も見込めます。
企業によいイメージをもたらす
リフレッシュスペースは社員のためのスペースであり、直接的な利益とは結びつきません。しかし、社員としては「企業は私たちのことを考えてくれている」と感じられ、企業への満足度が高まるでしょう。また、社員を大事にする姿勢が感じられる企業は、社外からのイメージも向上しやすいです。社員が気持ちよく働ける環境をつくると、結果的に企業の発展にもつながるでしょう。
生産性の向上
リフレッシュスペースを利用することで、仕事の疲労から回復することができるでしょう。適切な休息は生産性を向上させることが知られています。ある研究では、疲れるタスクを実行したあとは10分以上のしっかりした休憩を挟まなければ、生産性が回復しないことが示唆されています。
【参考】 “Give me a break!” A systematic review and meta-analysis on the efficacy of micro-breaks for increasing well-being and performance/PLOS ONE
デスクに座ったままの休憩では、仕事中との区別がつかず、ダラダラ仕事をしていると思われたり、追加の仕事が舞い込んだりして落ち着けないことでしょう。しっかりとオンオフを取るためにも、リフレッシュスペースの設置が効果的です。
コミュニケーションを促進させるスペースづくりのポイント
コミュニケーションを促進させるスペースづくりのポイントは、どこにあるのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。
執務エリアから距離を置く
執務エリアから離れた場所にリフレッシュスペースを設けることで、仕事モードから切り替えやすくなります。仕事の最中はどうしても仕事のことばかり考えてしまい、同僚とも仕事の話ばかりになってしまいがちです。執務エリアから別の場所に移動することで、仕事モードから休憩モードに切り替わり、他の人とのコミュニケーションもより自然に生まれるでしょう。
ソファやグリーンで快適な空間を演出する
ソファやグリーンを配置することで、リフレッシュスペースにゆったりとした雰囲気を演出できます。先述したように、しっかりとまとまった時間の休憩を取るためには、仕事モードから休憩モードへの切り替えが重要です。
ソファは体を預けてリラックスできる家具なので、休憩時間にゆっくりと座ることで心身をリフレッシュできるでしょう。また、グリーンには癒しの効果があるとされています。観葉植物を置くことで、オフィスの中に自然を感じられる空間をつくれます。緑を眺めることで目の疲れも和らぎ、仕事のストレスを軽減できるはずです。リフレッシュスペースにソファとグリーンを取り入れて、居心地のよい空間をつくりましょう。
コーヒーマシンなどを導入する
リフレッシュスペースではコーヒーマシンや自動販売機など、ホッと一息つけるようなドリンクを提供しましょう。コーヒーのほかにも、紅茶や緑茶、清涼飲料水、ミネラルウォーターなども用意すると効果的です。また、休憩しながら軽くつまめるお菓子などもあると、休憩を充実させることができるでしょう。
まとめ
リフレッシュスペースを設けることで、社内コミュニケーションの活性化が期待できます。部署を超えた交流が生まれ、アイデアの共有や問題解決につながるでしょう。また、働きやすい環境は社員の満足度を高め、企業イメージの向上にも寄与します。社内コミュニケーションを大切にする企業文化を育むためにも、リフレッシュスペースの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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