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事業承継

M&A実行から承継後の取り組みまで!幅広く活用できる「事業継承・引継ぎ補助金」とは?

2021.07.30

『2021年版中小企業白書』によると、事業承継を機に新経営者が取り組んだこととして“新たな販路の開拓”が最も多く、“新製品・新サービスの開発”や“新事業分野への進出”といった新しい取り組みに関する回答も多くなっています。

また、同白書によると、事業承継方法の一つであるM&Aを検討したきっかけとして“売上・市場シェアの拡大”、“新事業展開・異業種への参入”、“事業の成長・発展”という回答が上位を占めています。このことから、M&Aを含めた事業承継を機に、新商品開発や新たな顧客開拓に取り組もうと考えている経営者が多くいることが伺えます。

今回は、このような事業承継やM&Aを行う際の取り組みに幅広く活用できる“事業承継・引継ぎ補助金”を紹介します。

※最終更新(2021年7月)

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まずは基本をチェック!「事業承継・引継ぎ補助金」とは?

どんな目的の補助金なの?

“事業承継やM&Aを契機として新しい取り組み等を行う中小企業者等”や“M&Aによる経営資源の引き継ぎを行う中小企業者等”に対して、取り組みに要する経費の一部を補助する制度です。

新陳代謝を加速するとともに、貴重な経営資源を次世代に引き継いでいくことを目的としています。

申請類型は大きく分けて2つ

“事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)”と“事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)”の2種類から構成されています。

さらに、前者には“創業支援型”“経営者交代型”“M&A型”の3つ、後者には“買い手支援型”“売り手支援型”の2つ、類型があります。種別・類型ごとに要件や補助上限額が異なりますので申請する際には注意が必要です。

このように、親族間での事業承継やM&Aにより事業を引き継ぐ、または譲渡するなど幅広く対象が設定されています。M&Aを実行するために専門家に支援を依頼するための費用も対象となっており、事業承継やM&Aを計画している多くの中小企業事業者等が対象となる補助金です。

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「事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)」にはどんな要件があるの?

まずは“事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)”について説明します。こちらは、“事業承継やM&Aを契機として新しい取り組み等を行う中小企業者等”に対する支援が目的であり、必ず満たさなければならない要件が以下のように設定されています。

【Ⅰ型】創業支援型

<要件1>創業を契機として、引き継いだ経営資源を活用して経営革新等に取り組む者であること。
<要件2>産業競争力強化法に基づく認定市区町村又は認定連携創業支援事業者により特定創業支援事業を受ける者等、一定の実績や知識等を有している者であること。

例えば、“被承継者から店舗、従業員、販路、顧客等を引継ぎ、同様の事業を開始する”、“被承継者から従業員と機械設備を引継ぎ創業する”などが想定されます。

“有機的一体”として機能する経営資源を引継ぐ必要があることがポイントです。単に機械設備を購入し事業を開始するようなケースは対象とならないことに注意が必要です。

※産業競争力強化法・・・日本経済を再興すべく、産業を中長期にわたる低迷の状態から脱却させ、持続的発展の起動に乗せるため、産業競争力の強化に関する施策を総合的かつ一体的に進めるための法律。
※認定連携創業支援事業者・・・産業競争力強化法に基づいて認定された区市町村の創業支援等事業計画における創業支援等事業のうち、経営、財務、人材育成、販路開拓に関する知識の全ての習得が見込まれる継続的な支援を創業者等に対して行う事業者。

【Ⅱ型】経営者交代型

<要件1>事業承継を契機として、経営革新等に取り組む者であること。
<要件2>産業競争力強化法に基づく認定市区町村又は認定連携創業支援事業者により特定創業支援事業を受ける者等、一定の実績や知識等を有している者であること。
<要件3>地域の雇用をはじめ、地域経済全般を牽引する事業等創業を契機として、引き継いだ経営資源を活用して経営革新等に取り組む者であること。

例えば、“先代社長が退任し、その親族が代表として就任することを契機とし新たな取り組みを開始する場合”が想定されます。

【Ⅲ型】M&A型

<要件1>事業再編・事業統合等を契機として、経営革新等に取り組む者であること。
<要件2>産業競争力強化法に基づく認定市区町村又は認定連携創業支援事業者により特定創業支援事業を受ける者等、一定の実績や知識等を有している者であること。
<要件3>地域の雇用をはじめ、地域経済全般を牽引する事業等創業を契機として、引き継いだ経営資源を活用して経営革新等に取り組む者であること。

例えば、“事業譲渡により譲り受けた経営資源を活用して、新たな取り組みを行う場合”や“合併を契機として新たな取り組みを開始する場合”などが想定されます。

Ⅰ〜Ⅲ型に共通する「経営革新等」とは?

Ⅰ〜Ⅲ型すべてに共通している要件が、新たな取り組みとして“経営革新等”を行うということです。これは、以下のいずれかの内容を伴うものとして明記されています。

<経営革新等>
(1)新商品の開発または生産
(2)新役務の開発または提供
(3)商品の新たな生産または販売方法の導入
(4)役務の新たな提供方法の導入
(5)事業転換による新分野への進出
(6)上記によらず、その他の新たな事業活動による販路拡大や新市場開拓、生産性向上等、事業の活性化につながる取組等

このように、創業・事業承継・M&Aをきっかけに、新商品を展開することや、新市場に進出するという中小企業者等にその取り組みにかかる費用を補助をするというものになっています。

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「事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)」の対象や金額は?

幅広い経費に対応!対象となる経費は?

新しい取り組みを行うための経費として、人件費や原材料費、また広告費や外注費といった費用まで幅広い経費が該当します。

また、廃業登記費や在庫処分費などの廃業費も対象となることが特徴です。ただし、被承継者側が計上する費用は対象外になるので注意しましょう。

具体的な補助対象経費は以下のようになります。

 

補助率や補助金額は?

補助金の交付は事業完了後に支払いとなります。そのため、補助対象事業に取り組む際の必要資金を自己調達する必要があります。

「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)」にはどんな要件があるの?

ここからはもう1つの種別の“事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)”について説明します。こちらは“M&Aにより経営資源を他者から引継ぐ、あるいは他者に引継ぐ予定の中小企業者等”に対する支援であり、要件は以下のとおりです。

なお、“不動産売買のみの引継ぎ”は対象となる経営資源の引継ぎとして該当しないことに注意が必要です。

【Ⅰ型】買い手支援型

<要件1>事業再編・事業統合等に伴い経営資源を譲り受けた後に、シナジーを活かした経営革新等を行うことが見込まれること。
<要件2>事業再編・事業統合等に伴い経営資源を譲り受けた後に、地域の雇用をはじめ、地域経済全体を牽引する事業を行うことが見込まれること。

【Ⅱ型】売り手支援型

<要件>地域の雇用をはじめ、地域経済全体を牽引する事業等を行っており、事業再編・事業統合により、これらが第三者により継続されることが見込まれること。

「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)」の対象や金額は?

「買い手」「売り手」両方の経費が対象に

M&Aにおいては買い手、売り手のマッチングや交渉を円滑に行うために専門家や仲介業者が関与するケースが多いです。

専門家へのコンサルティング費用やM&A実行に伴う成功報酬についても対象となっています。具体的な補助対象経費は以下のようになります。

※ 商品在庫等を打って対価を得る場合の処分費は、補填対象経費にならない

補助率や補助金額は?

補助金の交付は事業完了後に支払いとなります。そのため、補助対象事業に取り組む際の必要資金を自己調達する必要があります。

申請前にチェック!スケジュールや申請時の注意点について

公募スケジュール

本補助金は数回に分けて公募が行われており、2021年7月現在では二次公募が行われています。

通常の補助金では、交付決定日以降に取り組む事業が補助対象となりますが、本補助金では承認を得ることで交付決定前の取り組みが認められる場合があります。もちろん、事前着手が承認されたとしても、補助金の採択を約束するものではないことに注意が必要です。

二次公募のスケジュールは以下のとおりです。

申請時の注意点

・中小企業者の定義を確認する
受給資格のある中小企業者等は以下のとおり定義されていますので、申請前に該当するかどうか確認しておきましょう。

・認定経営革新等支援機関と事業計画について相談をする
本補助金を申請するには、認定経営革新等支援機関から事前に取り組み内容についての確認が必要になります。
認定経営革新等支援機関とは、中小企業に対する経営支援の実務経験や専門性を有していると認定されている機関で、取り組みを予定している事業について相談することでより精度の高い事業計画を作成することができるでしょう。

・『gBizIDプライム』アカウントの取得をする
原則、本補助金は電子申請によって行います。その際に必要になるのが『gBizIDプライム』アカウントです。電子申請の増加に伴い、ID発行までに時間を要することがありますので、余裕を持って取得しておくことが重要です。
『gBizIDプライム』は、『GビズID』の一種です。『GビズID』は、1つのID・パスワードで複数の行政サービスにアクセスできる、法人・個人事業主向けの認証システムのことです。

 

M&Aの実行から事業承継を契機とした新しい取り組みまで幅広く対応する補助金になっています。

対象となる経営者の方は、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか?

【参考】
2021年版中小企業白書』 / 中小企業庁
令和2年度第3次補正予算 事業承継・引継ぎ補助金』 / 事業承継・引継ぎ補助金事務局

* freeangle / PIXTA(ピクスタ)

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