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労働実務事例

提供:労働新聞社

離職理由巡り意見が対立、証明書にどう記載するか

「労働新聞」「安全スタッフ」(2009年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 先日、解雇により退職することになった労働者から退職時証明書について請求がありました。退職理由について、会社側と労働者に相違があるのですが、このような場合、法的にはどのように対処したらよいのでしょうか。

兵庫・R社

[ お答え ]

 退職時の証明書の交付については労働基準法第22条に規定されています。使用者が発行する退職時の証明書の法定記載事項は、使用期間、業務の種類、事業における地位、賃金または退職の事由についてです。
 まず使用期間とは、職務や事業場の変更があっても企業が同一である限り通算されるべきものです。
 また、業務の種類は、特殊技能を必要とするものについてはそれが明確になるよう記載するべきで、労働者の希望に従ってそのうちの特定の業務についてのみ記載しても差し支えありません。
 証明書を交付するのは、労働者を解雇する場合に限られません。自己都合でも請求があれば交付は義務になります。これは、労働者が転職する際に、前の職場における職務内容などを記載した書類があれば、再就職が円滑に進むという趣旨と考えられます。
 退職時の証明書は使用者が作成するものであり、労働者と合意したうえで作成するものではありませんが、労働者が請求した事項を記載すべきで、労働者の請求しない事項はたとえ法定記載事項であっても記載することはできません。
 解雇した労動者が解雇された事実のみについて、退職時の証明書を請求した場合、使用者は解雇の理由まで記載してはなりません(平11・1・29基発第45号)。
 労働者が記載事項を明示せずに証明書を請求した場合は、法定事項を記載することを請求されたものと解されていますが(厚生労働省労働基準局編「労働基準法」)、使用者としては、記載事項について事前に労働者に確認したうえで作成するのがベターでしょう。
 労働者が請求した事項についての事実を記載した証明書を遅滞なく交付してはじめて法第22条第1項の義務を履行したものと認められることになります。
 ご質問のように、労働者と使用者との間で退職の事由について見解の相違がある場合、使用者が自らの見解を証明書に記載し労働者の請求に対し遅滞なく交付すれば、基本的には法第22条第1項違反とはならないものですが、それが虚偽であった場合(使用者がいったん労働者に示した事由と異なる場合など)には、前記と同様法第22条第1項の義務を果たしたことにはならないものと解されています(平11・3・31基発第169号)。
 本条に違反した場合は、使用者は30万円以下の罰金に処せられます(労基法第120条第1項)。



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