◆◆
コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
<第350回>賢人の
コンピテンシーをベンチマークする!<その43>
==■「10年連続水揚げ1位、明石鯛専門漁師の挑戦志向に学ぶ!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとなり、成
果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人の
コンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していきます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者・
社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読みいただ
きたいと思います。
===================================
■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと理解が一
層深まります。(
コンピテンシー宣教師より)■
<今回のメニュー>
=================================
【1】明石鯛に魅せられて五智網漁に挑む!
【2】「夜明け前が一番暗いんよ」と言う妻の言葉に励まされて!
【3】潮の流れを読み、海底の地形を頭に叩き込む!
【4】わしの場合は石の上にも30年やった!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記
=================================
賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だからすば
らしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人の
コンピテンシーをベンチマークし
ない手はないのだ。
【1】明石鯛に魅せられて五智網漁に挑む!
兵庫県明石市に小さな漁港がある。その漁港の名は「明石浦漁港」だ。明石近海は「明石蛸」
が有名だが「明石鯛」も有名だ。しっかりブランドを確立している高級魚だ。今回採り挙げ
るのは「明石鯛専門漁師」の戸田修一氏(71歳)だ。戸田氏は五智網漁(ごちあみりょう)
と言う難しい漁法を得意とする。
網の長さは約40m。鯛は潮の流れと共に居場所を変える魚だ。長年培った目利きで潮の流れ
を読む。海底の地形も熟知しているから絶好のポイントに網を仕掛けて引き上げる。だが潮
の流れが速いと網が鯛のいる磯に届きにくく、浮いてしまうから鯛は掛からない。
戸田氏は15歳のときから海に出ている。生家は代々続く漁師の家だったが父は難しい五智網
漁には手を出さなかった。だが戸田氏は明石鯛の美しさに魅せられてしまう。鯛を専門に獲
って見たいと考えた。時は高度経済成長時代で明石の鯛は高値で売れた。戸田氏は遠くから
その光景を見て「ぎょうさん獲っとる。ええなあ」と羨ましく思った。
五智網漁に挑戦しては見たものの一つも獲れない。鯛が生息する磯がどこにあるのかさえも
分からず、短気な戸田氏は網を投げ急いで岩に引っ掛けては網を破いてばかりの日々だった。
本当に悔しかった。
【2】「夜明け前が一番暗いんよ」と言う妻の言葉に励まされて!
五智網漁を始めて10年。戸田氏は悦子さんと結婚する。結婚後も頑張ったのだが一向に鯛は
獲れなかった。食いつなぐため他の魚を獲ったり、海苔の養殖にも手を出した。布団の中に
入っては「なぜ獲れんのだろう」と思い悩み、眠れない夜もあった。ストレスが溜まって胃
潰瘍も患った。
妻の悦子さんは「夜明け前が一番暗いんよ。もうじき夜が明けてくるから」といつも言って
くれた。戸田氏は妻の言葉に「なるほど」と思うようになった。
戸田氏の枕元には人生訓が貼ってある。
「あせるな おこるな いばるな くさるな おこたるな」の5項目だ。
取材スタッフが人生訓は心掛けていますか」と問うと“にやっ”と薄ら笑いを浮かべて「分
からん」と答えた。間違いなく心掛けている。
ある朝、取材班が船に乗り込み、同行させてもらう。戸田氏は「風があるなあ」とつぶやい
た。港を出て30分でポイントに到着した。
1回目の網を入れた。一匹も掛からなかった。「0点だ。おれへん」。2回目もダメだった。
「しゃないわ。果報は寝て待てだ。お茶でも飲んでパンでも食ってそれからにしよう」。妻
が作ってくれたトーストを出してかぶりつく。
取材スタッフが「こういうときは怒らず、焦らずですか」と話しかけたところ「うん、と
ころが、人間焦るからな」と切り替えされた。スタッフは続けて「どうしたらいいんです
か。こういうときは」と話しかけると「じわっと待つ。じわっと待っとくか待たれへんか
と言うことや。焦れば焦るほど状況は悪くなっていくもんやな」と返事が返った。
この日は、まれに見る不漁だった。仲間の船は諦めて次々港に引き返す。だが戸田氏は「よ
っしゃ、場所替えや」と一緒に漁をしている弟の米男さんに声を掛ける。30年間どん底を見
てきた戸田氏は容易には諦めない。仲間から浴びせ続けられた「アイツは10年経っても一人
前になれへん」と言う言葉が脳裏から離れないからだ。
【3】潮の流れを読み、海底の地形を頭に叩き込む!
今日のような不漁のときは最後の切り札がある。妻悦子さんに携帯から電話をするのだ。
「もしもし、あかんわ。もう一辺か二辺網を入れたら帰るわ」と。
「あかん言うたら、おかあちゃんも元気ないわ」とスタッフに漏らす。そして「おかあちゃ
んの声聞いたら獲れるんや」とも語った。
ふとそのとき海上に泡の大きな円形を見つけた。弟の米男氏に向かって「潮が割れるんちゃ
うか」と叫んだ。潮目が変わる様子を戸田氏は見逃さなかった。大急ぎで網を入れた。引き
上げたところ立派な明石鯛が30匹も掛かっていた。結局今日も戸田氏が一番多く水揚げした。
【4】わしの場合は石の上にも30年やった!
「石の上にも3年やけど、わいは30年掛かったわ」。今71歳。一人前に明石鯛を水揚げできる
ようになったのは50歳のときだった。つまり、夜が明けて20年になる。「後の20年は充実し
てきたと思うとるからやな。端から端まで充実した人間なんかおらへんもんな」としみじみ
語った。
潮の流れをキッチリ読めるようになった。さらには鯛が生息する海底の地形も頭に叩き込ん
だ。あの時心ない言葉を浴びせた人たちも今では戸田氏に一目を置いていることだろう。
【5】賢人から学ぶべきこと!
明石鯛をたくさん獲る漁師を見て自分もそうなりたいと目標を定めたものの、五智網漁は簡
単ではなかった。食いつなぐため他の魚を獲ったり、海苔の養殖もやった。結局、奥さんの
ために明石鯛をたくさん獲りたいと言う思いが30年間戸田氏に努力を続けさせる原動力にな
った。「嫁はん、おらんかったらあかんわ」と本音が吐露された。
人は誰かのために頑張ろうとするとき一番力を発揮できる。「挑戦志向」が強く現れ、その
努力が実るのだ。親のため、妻のため、子供のため。それが結局自分のためでもあるのだ。
誰かのために挑戦してほしい。
【6】編集後記
かつて日本には漁師が70万人近くいた。それが今は20万人ほどに減ったそうだ。国民の魚離
れが影響しているとも言われるが、家庭で魚料理を作るのが億劫になった。骨があるのもわ
ずらわしいと言う。第一主婦は魚のさばき方も知らない。
今回紹介した明石鯛も一般家庭で食するのではなく、多くは料亭や高級割烹などで調理され
ているようだ。高級すぎて庶民には手が出ない。
高級魚「明石鯛」を獲ってくる漁師「戸田修一氏」は正にプロフェッショナルそのものだ。
<今回の記事は、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」を参考にさせて頂いた。>
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次回に続く
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<第350回>賢人のコンピテンシーをベンチマークする!<その43>
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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとなり、成
果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人のコンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していきます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者・
社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読みいただ
きたいと思います。
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【1】明石鯛に魅せられて五智網漁に挑む!
【2】「夜明け前が一番暗いんよ」と言う妻の言葉に励まされて!
【3】潮の流れを読み、海底の地形を頭に叩き込む!
【4】わしの場合は石の上にも30年やった!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記
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賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だからすば
らしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテンシーをベンチマークし
ない手はないのだ。
【1】明石鯛に魅せられて五智網漁に挑む!
兵庫県明石市に小さな漁港がある。その漁港の名は「明石浦漁港」だ。明石近海は「明石蛸」
が有名だが「明石鯛」も有名だ。しっかりブランドを確立している高級魚だ。今回採り挙げ
るのは「明石鯛専門漁師」の戸田修一氏(71歳)だ。戸田氏は五智網漁(ごちあみりょう)
と言う難しい漁法を得意とする。
網の長さは約40m。鯛は潮の流れと共に居場所を変える魚だ。長年培った目利きで潮の流れ
を読む。海底の地形も熟知しているから絶好のポイントに網を仕掛けて引き上げる。だが潮
の流れが速いと網が鯛のいる磯に届きにくく、浮いてしまうから鯛は掛からない。
戸田氏は15歳のときから海に出ている。生家は代々続く漁師の家だったが父は難しい五智網
漁には手を出さなかった。だが戸田氏は明石鯛の美しさに魅せられてしまう。鯛を専門に獲
って見たいと考えた。時は高度経済成長時代で明石の鯛は高値で売れた。戸田氏は遠くから
その光景を見て「ぎょうさん獲っとる。ええなあ」と羨ましく思った。
五智網漁に挑戦しては見たものの一つも獲れない。鯛が生息する磯がどこにあるのかさえも
分からず、短気な戸田氏は網を投げ急いで岩に引っ掛けては網を破いてばかりの日々だった。
本当に悔しかった。
【2】「夜明け前が一番暗いんよ」と言う妻の言葉に励まされて!
五智網漁を始めて10年。戸田氏は悦子さんと結婚する。結婚後も頑張ったのだが一向に鯛は
獲れなかった。食いつなぐため他の魚を獲ったり、海苔の養殖にも手を出した。布団の中に
入っては「なぜ獲れんのだろう」と思い悩み、眠れない夜もあった。ストレスが溜まって胃
潰瘍も患った。
妻の悦子さんは「夜明け前が一番暗いんよ。もうじき夜が明けてくるから」といつも言って
くれた。戸田氏は妻の言葉に「なるほど」と思うようになった。
戸田氏の枕元には人生訓が貼ってある。
「あせるな おこるな いばるな くさるな おこたるな」の5項目だ。
取材スタッフが人生訓は心掛けていますか」と問うと“にやっ”と薄ら笑いを浮かべて「分
からん」と答えた。間違いなく心掛けている。
ある朝、取材班が船に乗り込み、同行させてもらう。戸田氏は「風があるなあ」とつぶやい
た。港を出て30分でポイントに到着した。
1回目の網を入れた。一匹も掛からなかった。「0点だ。おれへん」。2回目もダメだった。
「しゃないわ。果報は寝て待てだ。お茶でも飲んでパンでも食ってそれからにしよう」。妻
が作ってくれたトーストを出してかぶりつく。
取材スタッフが「こういうときは怒らず、焦らずですか」と話しかけたところ「うん、と
ころが、人間焦るからな」と切り替えされた。スタッフは続けて「どうしたらいいんです
か。こういうときは」と話しかけると「じわっと待つ。じわっと待っとくか待たれへんか
と言うことや。焦れば焦るほど状況は悪くなっていくもんやな」と返事が返った。
この日は、まれに見る不漁だった。仲間の船は諦めて次々港に引き返す。だが戸田氏は「よ
っしゃ、場所替えや」と一緒に漁をしている弟の米男さんに声を掛ける。30年間どん底を見
てきた戸田氏は容易には諦めない。仲間から浴びせ続けられた「アイツは10年経っても一人
前になれへん」と言う言葉が脳裏から離れないからだ。
【3】潮の流れを読み、海底の地形を頭に叩き込む!
今日のような不漁のときは最後の切り札がある。妻悦子さんに携帯から電話をするのだ。
「もしもし、あかんわ。もう一辺か二辺網を入れたら帰るわ」と。
「あかん言うたら、おかあちゃんも元気ないわ」とスタッフに漏らす。そして「おかあちゃ
んの声聞いたら獲れるんや」とも語った。
ふとそのとき海上に泡の大きな円形を見つけた。弟の米男氏に向かって「潮が割れるんちゃ
うか」と叫んだ。潮目が変わる様子を戸田氏は見逃さなかった。大急ぎで網を入れた。引き
上げたところ立派な明石鯛が30匹も掛かっていた。結局今日も戸田氏が一番多く水揚げした。
【4】わしの場合は石の上にも30年やった!
「石の上にも3年やけど、わいは30年掛かったわ」。今71歳。一人前に明石鯛を水揚げできる
ようになったのは50歳のときだった。つまり、夜が明けて20年になる。「後の20年は充実し
てきたと思うとるからやな。端から端まで充実した人間なんかおらへんもんな」としみじみ
語った。
潮の流れをキッチリ読めるようになった。さらには鯛が生息する海底の地形も頭に叩き込ん
だ。あの時心ない言葉を浴びせた人たちも今では戸田氏に一目を置いていることだろう。
【5】賢人から学ぶべきこと!
明石鯛をたくさん獲る漁師を見て自分もそうなりたいと目標を定めたものの、五智網漁は簡
単ではなかった。食いつなぐため他の魚を獲ったり、海苔の養殖もやった。結局、奥さんの
ために明石鯛をたくさん獲りたいと言う思いが30年間戸田氏に努力を続けさせる原動力にな
った。「嫁はん、おらんかったらあかんわ」と本音が吐露された。
人は誰かのために頑張ろうとするとき一番力を発揮できる。「挑戦志向」が強く現れ、その
努力が実るのだ。親のため、妻のため、子供のため。それが結局自分のためでもあるのだ。
誰かのために挑戦してほしい。
【6】編集後記
かつて日本には漁師が70万人近くいた。それが今は20万人ほどに減ったそうだ。国民の魚離
れが影響しているとも言われるが、家庭で魚料理を作るのが億劫になった。骨があるのもわ
ずらわしいと言う。第一主婦は魚のさばき方も知らない。
今回紹介した明石鯛も一般家庭で食するのではなく、多くは料亭や高級割烹などで調理され
ているようだ。高級すぎて庶民には手が出ない。
高級魚「明石鯛」を獲ってくる漁師「戸田修一氏」は正にプロフェッショナルそのものだ。
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