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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 7月25日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判・裁判事例等を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5923048号:
内周に装飾を施した二重線で描く円図形の中に,最上部に金色の
星型図形と,その下に近接して「MYTHOLOGIE」の文字を
配し,中央部には「STELLORSA」の文字を他の文字要素に
比べて大きなフォントで顕著に表し,その下には記載する内容は
判読できないものの,3行にわたってアルファベットと思われる
文字で書した文章を表してなり,最下部には「17」の数字,金色
の星型図形,及び「13」の数字をまとまりをもって並列して表して
なる構成
指定商品・
役務は、第18,25類の各商品です。
ところが、この
商標は、
(1)登録第4952952号
商標:
「Mythology」の文字と「ミソロジー」の文字を上下
二段に表してなる構成
(2)登録第4998571号
商標:
「Mythology」の文字と「ミソロジー」の文字を上下
二段に表してなる構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2016-012420号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この
商標の
「「MYTHOLOGIE」の文字部分は,目を引く金色の星型
図形の直下に配され,比較的看見る者の注意を引くような配置にある上,
その他の文字部分や図形部分からは比較的離れて配置されているため,
全体の構成上,独立した文字部分である印象を与える。」
「そして,当該文字部分は,「神話,神話学」の意味を有するフランス語
(参照:ロワイヤル仏和中辞典,
株式会社旺文社,2002年発行)
ではあるものの,我が国では一般に親しまれた語ではないため,
直ちに特定の観念を生じさせるものではなく,」
「「STELLORSA」の文字部分や「17」及び「13」の
数字,その他の図形部分とは,観念上のつながりも見いだすことが
できないことに照らすと,「MYTHOLOGIE」の文字部分は,
本願商標の各構成部分との間において,分離して観察することが
取引上不自然であると思われるほど,不可分的に結合していると
いうことはできないことから,当該文字部分は独立して自他商品の
識別標識として機能し得るものと認められる。」
そして,
「
本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分は,
上記のとおり我が国では一般に親しまれた語ではないため,特定の
観念を生じさせるものではなく,また,当該文字部分から生じる
称呼については,「アレルギー【Allergie ドイツ】」,
「エネルギー【Energie ドイツ】」(広辞苑 第六版
DVD-ROM版,
株式会社岩波書店,2008年発行)のように
「gie」を「ギー」と発音する例が見られることよりすれば,
「ミソロギー」の称呼を生ずるというのが相当である。」
一方、
引用商標は、
「いずれも「Mythology」の欧文字及びその表音を示す
「ミソロジー」の文字を上下二段に表してなることから,それぞれ
の文字に相応して「ミソロジー」の称呼を生じる。そして当該欧文
字部分は「神話,神話学」の意味を有する英語「mythology」
を表記したものであるものの(参照「小学館ランダムハウス
英和辞典 特装版」,
株式会社小学館,2002年1月10日発行),
我が国では一般に親しまれた語ではないため,直ちに特定の
観念を生じさせるものではないというべきである。」
そこで、両者を対比すると、称呼は、
「
本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分から
生じる「ミソロギー」の称呼は,
引用商標から生じる「ミソロジー」
の称呼とは,全5音中4音を共通にし,異なるところは第4音の
「ギ」と「ジ」の音の差異にあるところ,その差異音は母音「i」
を共通にするものの,いずれも長音を伴っていることから比較的
強く聴覚されるものであって,両称呼が5音という比較的短い音構成
からなることをも踏まえれば,上記の差異が,称呼全体に及ぼす
影響は決して小さいものとはいえないから,両語を一連に発音する
ときであっても,容易に聞き分けることができるものである。」
外観は、
「
本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分は,
引用商標の「ミソロジー」の文字部分とは外観が著しく相違するも,
「Mythology」の文字部分とは,語尾における「IE」と
「y」の文字が相違するものの,前半8文字の綴りが共通であり,
大文字と小文字の違いがあるものの,外観上は似通った印象を
与えるものである。」
また、観念は、
「
本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分と
引用商標からは特定の観念を生じないものであり,具体的な比較を
することができない。」
として、両
商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても
相紛れるおそれのない非類似の
商標とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、
商標の一部の類似が問題となりました。
称呼で共通するところがあっても異なる一部が目立つもので
あれば聞き分け可能です。
強調するところを異ならせることが真似とは言わせないツボに
なります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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弁理士 深澤です。
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○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか
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○登録第5923048号:
内周に装飾を施した二重線で描く円図形の中に,最上部に金色の
星型図形と,その下に近接して「MYTHOLOGIE」の文字を
配し,中央部には「STELLORSA」の文字を他の文字要素に
比べて大きなフォントで顕著に表し,その下には記載する内容は
判読できないものの,3行にわたってアルファベットと思われる
文字で書した文章を表してなり,最下部には「17」の数字,金色
の星型図形,及び「13」の数字をまとまりをもって並列して表して
なる構成
指定商品・役務は、第18,25類の各商品です。
ところが、この商標は、
(1)登録第4952952号商標:
「Mythology」の文字と「ミソロジー」の文字を上下
二段に表してなる構成
(2)登録第4998571号商標:
「Mythology」の文字と「ミソロジー」の文字を上下
二段に表してなる構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2016-012420号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標の
「「MYTHOLOGIE」の文字部分は,目を引く金色の星型
図形の直下に配され,比較的看見る者の注意を引くような配置にある上,
その他の文字部分や図形部分からは比較的離れて配置されているため,
全体の構成上,独立した文字部分である印象を与える。」
「そして,当該文字部分は,「神話,神話学」の意味を有するフランス語
(参照:ロワイヤル仏和中辞典,株式会社旺文社,2002年発行)
ではあるものの,我が国では一般に親しまれた語ではないため,
直ちに特定の観念を生じさせるものではなく,」
「「STELLORSA」の文字部分や「17」及び「13」の
数字,その他の図形部分とは,観念上のつながりも見いだすことが
できないことに照らすと,「MYTHOLOGIE」の文字部分は,
本願商標の各構成部分との間において,分離して観察することが
取引上不自然であると思われるほど,不可分的に結合していると
いうことはできないことから,当該文字部分は独立して自他商品の
識別標識として機能し得るものと認められる。」
そして,
「本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分は,
上記のとおり我が国では一般に親しまれた語ではないため,特定の
観念を生じさせるものではなく,また,当該文字部分から生じる
称呼については,「アレルギー【Allergie ドイツ】」,
「エネルギー【Energie ドイツ】」(広辞苑 第六版
DVD-ROM版,株式会社岩波書店,2008年発行)のように
「gie」を「ギー」と発音する例が見られることよりすれば,
「ミソロギー」の称呼を生ずるというのが相当である。」
一方、引用商標は、
「いずれも「Mythology」の欧文字及びその表音を示す
「ミソロジー」の文字を上下二段に表してなることから,それぞれ
の文字に相応して「ミソロジー」の称呼を生じる。そして当該欧文
字部分は「神話,神話学」の意味を有する英語「mythology」
を表記したものであるものの(参照「小学館ランダムハウス
英和辞典 特装版」,株式会社小学館,2002年1月10日発行),
我が国では一般に親しまれた語ではないため,直ちに特定の
観念を生じさせるものではないというべきである。」
そこで、両者を対比すると、称呼は、
「本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分から
生じる「ミソロギー」の称呼は,引用商標から生じる「ミソロジー」
の称呼とは,全5音中4音を共通にし,異なるところは第4音の
「ギ」と「ジ」の音の差異にあるところ,その差異音は母音「i」
を共通にするものの,いずれも長音を伴っていることから比較的
強く聴覚されるものであって,両称呼が5音という比較的短い音構成
からなることをも踏まえれば,上記の差異が,称呼全体に及ぼす
影響は決して小さいものとはいえないから,両語を一連に発音する
ときであっても,容易に聞き分けることができるものである。」
外観は、
「本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分は,
引用商標の「ミソロジー」の文字部分とは外観が著しく相違するも,
「Mythology」の文字部分とは,語尾における「IE」と
「y」の文字が相違するものの,前半8文字の綴りが共通であり,
大文字と小文字の違いがあるものの,外観上は似通った印象を
与えるものである。」
また、観念は、
「本願商標の要部である「MYTHOLOGIE」の文字部分と
引用商標からは特定の観念を生じないものであり,具体的な比較を
することができない。」
として、両商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても
相紛れるおそれのない非類似の商標とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、商標の一部の類似が問題となりました。
称呼で共通するところがあっても異なる一部が目立つもので
あれば聞き分け可能です。
強調するところを異ならせることが真似とは言わせないツボに
なります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)
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編集・発行 深澤 潔
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