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企業防災

中小企業が取り組むべき防災対策とは?備品の見直しに役立つ防災グッズリストも

災害の多い日本において、企業防災の問題は避けて通れません。企業防災とは自然災害やテロ、戦争などが発生して事業拠点が破壊された場合に、従業員や顧客の安全を守り、事業を中断せず継続していくことを言います。これは中小企業も例外ではなく、むしろ資金力に限りがある中小企業ほど普段からしっかりと考えておく必要があります。本記事では中小企業が取り組むべき防災対策について解説します。

※最終更新:22年5月

企業防災とは?

企業防災とは以下の4つの要素を兼ね備えた対策をいいます。

  • 生命の安全確保
  • 二次災害の防止
  • 地域貢献と共生
  • 事業継続

企業の防災と言うと事業継続性ばかりが語られがちです。もちろん事業継続は重要ですが、それはあくまでも企業防災の1つの要素であって、最優先されるべきは生命の安全確保である点を念頭に置いておきましょう。

上記の4つの要素は国の防災基本計画にも規定されています。

企業防災がなぜ必要なのか?

企業防災が必要な理由は、企業には顧客や社員の安全を守る義務があるからです。

労働契約法第5条には以下のように規定されています。

第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

「災害時の安全までは面倒を見きれない」ととらえている経営者もいますが、これは東日本大震災時に多くの判例が出ています。

企業の安全配慮義務違反によって19億円以上もの巨額の賠償命令が出たケースもありました(常磐山元自動車学校津波訴訟地裁判決。控訴審で和解)。

災害時に従業員や顧客の安全を守るのは企業の重要な義務なのです。

中小企業の防災対策の現状

日本能率協会が2020年7〜8月に実施した「日本企業の経営課題2020」調査によると、日本企業が認識している自社の経営課題で「リスク管理」はわずか6.4%しかなく、当面の経営課題として災害対策は意識されていない現状があります。

中小企業が備えておくべきこと

上記を踏まえ、中小企業はどのような対策をすれば良いのでしょうか? 内閣府が令和元年に発表した「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」によると、企業が被災したときに有効であった取り組みは主に以下の5つです。

社員とその家族の安全確保

調査の中で「効果があった」と答えた企業に最も多かったのが「社員とその家族の安全確保」です。

やはり事業を継続するにも、まず安全が確保されてないと継続できません。社員だけではなくその家族もです。家族の安全が確保されていないのに仕事はできません。

いざというときのために、安否確認の方法について以下のような項目を事前に決めておく必要があります。

  • 社員からの連絡手段
  • 企業からの連絡手段
  • 把握すべき情報(社員および家族の状況、出社可能か、緊急対応可能か、など)
  • 報告の集計法

訓練の開始と見直し

多くの企業が「訓練の開始と見直し」が有効であったと述べています。大企業では独自に防災訓練を行いますが、中小企業も必要に応じて訓練を実施しましょう。外部防災施設や地域社会で訓練を実施している場合があり、企業として参加できる場合がありますので有効に活用しましょう。

企業防災で行うべき訓練には以下のようなものがあります。全てをやる必要はなく、できるものからやっていきましょう。

  • 消防訓練…消火器を使った消火や119番通報の実体験
  • 避難訓練…避難経路の確認と訓練
  • 連絡訓練…緊急連絡先や連絡網を使った連絡の訓練
  • 図上訓練…地図を使った防災対策の検討
  • 地域の防災訓練…地域の防災訓練に企業として参加

リスクに対する基本的な対応方針の策定

社員と家族の安全確認が取れたら一刻も早く経営体制を立て直し、事業を継続しなければなりません。そのためにはBCP(事業継続計画)を事前に策定しておくことが必要不可欠です。

そのためには以下の事柄を事前に決めておきましょう。

  • 優先して復旧させるべき商品やサービス
  • 事業にどのような被害があるかの想定
  • 被災した中で優先商品を提供するための対策
  • 被災時の組織体制
  • 計画の運用や見直し

【もっと詳しく】企業が大地震に遭ったら?早期復旧のための「BCP」とは

安否確認や相互連絡のためのクラウドサービス等の導入

災害が発生した場合の安否確認や連絡のための手段を事前に用意しておかなければなりません。多くの中小企業は普段使っているメッセージアプリやグループウェア、電話、メールなどをそのまま使う想定にしていますが、災害時に特化したシステムが必要ないか検討すべきです。

というのも、大規模災害の発生時にはインフラが破壊されたり、多くの人の安否確認の通信が集中したりして平時よりも強い負荷がシステムにかかります。平時に使っているシステムがそのまま緊急時にも使えるとは限らないのです。

多くのメッセージアプリやグループウェアは利用規約において災害などの不可抗力におけるサーバーダウンなどが免責事項に入っている場合が多く、災害時に稼働していなくても責任を問えないことが多いです。

災害に特化した安否確認システムにはさまざまな製品がありますが、SLA(サービス品質保証)を制定している製品もあります。そのような製品の導入を検討してみるのも有効でしょう。

【こちらもチェック】被災した企業が事業を復旧するためのトヨクモ『安否確認サービス2』導入ガイド

備蓄品の購入や買い増し

災害時には帰宅困難者が発生するため、企業が社員のための備蓄品を用意しておく必要があります。東京都帰宅困難者対策条例によると、災害時には従業員が3日間過ごせるだけの備蓄を用意しなければならないとされています。

具体的に用意すべき防災グッズの一例は以下の通りです。これを社員全員が3日間過ごせるだけ用意しないといけません。

防災グッズの置き場所の確保

必要な備蓄品のリストを見て、かなり量が多いと思ったのではないでしょうか? 水だけで1人9リットルも用意しなければなりません。食料や寝具、簡易トイレなども含めると1人分でもかなりの量になります。これを人数分用意しないといけないのです。企業防災が必要とはいえ備蓄品を保管するスペースを確保するのはかなり大変でしょう。

そこでおすすめなのが『PARTS-FIT』です。PARTS-FITは段ボール製の防災ケースで、大小さまざまな備蓄品や防災グッズをコンパクトに収納できるように設計されています。

他にも表面の印字に特徴があり「入っている物の大分類や中分類」「使用期限や消費期限」が一目でわかるようになっています。置き場所の確保が心配で備蓄品の購入を迷っている企業はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

【お役立ち資料はこちら】災害用備蓄品リスト・非常時持出品リスト・自主防災組織図と役割分担

まとめ:できることから始めよう

災害時に社員と顧客の安全を守るのは企業の義務です。もし責任を果たしていないとみなされれば巨額の賠償責任を負う場合もあります。普段から義務を果たすべく備えておきましょう。事業の継続は社員と家族の生命の安全が確保できなければ成立しません。いざというときにスムーズに事業を立て直すためにも安全確保に必要な対策を少しずつ始めていきましょう。

【こちらの記事も】固定費を削減したい!オフィス縮小を検討するときのポイント

【参考】
 中小企業BCP策定運用指針/中小企業庁
企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査/内閣府

*Fast&Slow、Graphs、よっちゃん必撮仕事人 / PIXTA(ピクスタ)

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