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自由な働き方を実現するために!今の時代のオフィスに必要な役割とレイアウト【第3回ABW解説】

ABW連載の第3回目です。前回までの話ではABWについての概要と、現状把握のためのオフィス調査の必要性について書きました。ABWとは「Activity Based Working」の略称で、その日の仕事の内容や気分に応じて自由に働く場所を選べる働き方です。自宅やサテライトオフィス、コワーキングオフィス、カフェなどの場所も含めて働く場所を自由に選べます。この働き方を導入すれば生産性の向上、社員の自律性の向上、コスト削減、企業ブランド価値の向上などのメリットが得られるのです。今回はABWにおいてオフィスはどのような役割を求められるのか、どんな役割にすればよいのかについて解説します。

ABWにおいてオフィスに求められる役割

ABWにおいて、オフィスには”多様な働き方が出来る場の提供”が求められます。従来のオフィスの概念では全員がオフィスに出社して同じように働いていました。どのようなオフィスだろうともオフィスに来るのが当たり前だったのです。しかし、ABWにおいてはオフィスは働く場所の選択肢の一つになります。つまり、従来とは異なり、オフィスには”わざわざ出社する理由”が求められるのです。たとえば以下のような理由が考えられるでしょう。

  • 出社すると集中して仕事ができるため
  • Web会議を静かな環境でできるスペースがオフィスにあるため
  • 仲間とのコミュニケーションが取りやすいため
  • 業務に必要な設備が充実しているため

このようにABWにおいては、できるだけ多彩な目的に対応できるように、オフィスにはさまざまな場の提供が求められるのです。

【こちらの記事も】フリーアドレスだけじゃ不十分?場所にとらわれない「ABW」という働き方【第1回】

執務スペース以外も必要になってくる

上記のようにオフィスの役割が変わってくると、従来のように執務スペースとOA機器(オフィスオートメーション機器)さえあればいいというわけではなくなってきます。社員がオフィスに求める役割を満たせるように、執務スペース以外にもさまざまなスペースが必要です。逆に普通の執務スペースは縮小しても良いケースが多いです。なぜならABWでは全員が常にオフィスに居るわけではないからです。

ABWオフィスに作ると効果的な活動スペースの6つ

ABWにおいて、オフィスにはどのようなスペースが必要なのでしょうか。よく設置されるのは以下の6つです。

①集中ブース

1人分のスペースをブースで囲って集中できるようにしたスペースです。完全な個室ではないため防音効果はほとんどありませんが、視界が遮られて他の物が目に入らなくなるため集中しやすくなります。センシティブな個人情報やレベルの高い機密情報など他の社員に見られたくない情報を扱う場合にも効果を発揮します。

②Web会議ブース

コロナ禍以降、Web会議システムを使ったオンライン会議が当たり前になりました。広い執務スペースでは他の社員の声や作業音でうるさい場合があります。そこでWeb会議システム専用に防音機能を備えた静かなブースを設置すると、Web会議もスムーズに進行しやすいです。

③1on1スペース

ABWを導入した場合、コミュニケーションのあり方も従来とは変わります。部下の働きぶりを直接目にする機会は減るので、意識的に上司との1対1の面談の機会を増やすなどの対策が必要でしょう。しかし、上司との1対1の面談は人事評価などのセンシティブな話題が出やすいものです。忌憚なく率直に話をするためには他の社員に聞こえないように気を遣う必要があります。防音設備を備えた1対1のミーティングブースがあれば落ち着いて面談ができるでしょう。

④ミーティングスペース

簡易的で気軽に利用できるオープンなミーティングスペースを設けるのが最近のトレンド。このようなオープンなミーティングスペースは改まった会議室とは違い以下の特徴を有します。

  • 6〜10人程度までの少人数を想定
  • 個室ではなく他のスペースと空間を共有している
  • 予約不要で誰でも使える

少人数の会議のほうが発言しやすいため、このような気軽に利用できるスペースがあると、社員の間のコミュニケーションが活発になると考えられます。

⑤ソファー席

ミーティングスペースを設置するときに、殺風景なテーブルと椅子ではなく、ファミレスのような配置のソファー席にする方法もあります。また、ソファー席を組み合わせてホテルのラウンジのような落ち着けるスペースを作る企業もあるようです。リラックスしながら他の社員とゆるやかに繋がれるので、社員の創造性が発揮され、新しいアイデアなども出てきやすいでしょう。

⑥オフィスカフェ

ABWを導入した企業のオフィスにはカフェスペースがある場合が多いです。カフェスペースにはテーブルや椅子・ソファーがあり、飲み物が買える自販機やコーヒーサーバーなどが置かれています。休憩するスペースといっても仕事に無関係なわけではありません。このようなスペースは異なる部署の社員たちが一息つくために集まってくるので、普段コミュニケーションを取らない社員同士の交流の場所となります。

【こちらの記事も】レイアウトを変えるだけ!コミュニケーション活発化を目指すオフィスづくりのポイント

まとめ:オフィスにさまざまなスペースを設置してABWを導入しよう

ABWでは理由がない限りオフィスに出社する必要はありません。だからこそ、社員が出社したくなるオフィスを作る必要があるのです。そのためには従業員の多様な業務や働き方に対応できるよう、さまざまな目的のスペースを設置する必要があります。

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