労働実務事例
[ 質問 ]
私は、日雇特例被保険者として働いています。最近、年上の知人が寝たきり状態となり、介護保険のお世話になっています。そこで、ふと心配になったのですが、私のような日雇労働者も、自分で介護保険料を納め、将来、給付を受けることができるのでしょうか。
山口・K生
[ お答え ]
介護保険の被保険者には、2種類あります(介護保険法第9条)。
① 65歳以上の者(第1号被保険者)
② 40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第2号被保険者)
あなたが40歳以上65歳未満であれば、健康保険の日雇特例被保険者であり、かつ介護保険の第2号被保険者であるという結論になります。第2号被保険者は、将来の話ではなく、現在であっても介護保険給付を受けることができます。ただし、介護保険法施行令第2条に規定する「特定疾病」により要介護・要支援状態になった場合に限ります。
第2号被保険者の場合、介護保険料は医療保険の保険料と同時に徴収されます。日雇特例被保険者で、かつ介護保険第2号被保険者の保険料は、次のとおりです(健保法第168条)。
① 標準報酬日額に健保の一般保険料率+介護保険料率を乗じて得た額
② ①の額に100分の31を乗じて得た額
③ 標準賞与額に健保の一般保険料率+介護保険料率を乗じて得た額
このうち、日雇特例被保険者本人は、①③の額の2分の1のみを負担します。事業主は、①③の額の2分の1と②の全額を負担します。保険料の納付義務者は事業主で、被保険者を使用する日ごとに被保険者手帳に印紙を張り、これに押印するという形を取ります。
あなたは賃金受け取りの都度、日雇特例被保険者として健保保険料の控除を受けているはずですが、その中には介護保険第2号被保険者として負担すべき保険料も含まれています。
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