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インベスター・リレーションズ 理解編 その2 ほか

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■■■■ ■■■■ ■■■■ 中小企業経営塾 第32号 2001年12月14日
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■ ■ ■ ■ 発行:株式会社イーシーセンター
■■■■ ■■■■ ■■■■ http://www.ecg.co.jp/
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原稿執筆の励みになりますので、
ご意見・ご感想を、是非お聞かせ下さい > > > info@ecg.co.jp
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■ 目次
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▼社外重役 うさぎとカメ 税理士 榎本 恵一

▼「問いかけ」のスキル 中小企業診断士 駒井 伸俊

▼みんなの意見 落語家 三遊亭金時

▼ライフプランのエッセンス「生きがい」 AFP 小林 義和

▼インベスター・リレーションズ 理解編 その2 MBA 藤井 路子

▼編集後記 副編集長 小林 義和
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■ うさぎとカメ 税理士 榎本恵一
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今年も残すところ僅かとなりましたが皆様如何お過ごしでしょうか。弊社HPが
完全リユーアル致しました。メルマガのバックナンバーも全て収録いたしてお
ります。今回の目玉は、サイト内検索機能が強化され、中小企業経営並びに今
後起業をお考えの方向けには、アイデアやヒントが盛りだくさん隠されている
と思います。是非とも一度お立ちより頂ければ幸いです。

http://www.ecg.co.jp/?mm32

さて、今号の私のコーナーは、経営上の問題のなかから最近考えていることを
2つご紹介いたします。必ず何かのヒントになると思います。ご自身でじっく
り考えてみて下さい。

1.リスク回避について
皆様方もリスク回避に関しては、色々と対策を練られていると思いますが、案
外、回避術というのは身近なことに着目することで解決するものです。コツに
近いものかも知れませんが、リスクの発生は、小さい事の見逃しから起こるも
のです。いわれれば当たり前の事かも知れませんが、「まあこれくらいはいい
や」の甘さがその根源ではないでしょうか。即ち、すべては極小さなものの集
まりであり、その見逃しが、結果大きな問題に発展しているのです。しかし、
これが中々出来ないのが人間です。これらの解決策は、日頃の「小さいことの
こだわり」を大切にしていく事が、転ばぬ先の杖になると思います。

2.目標面接の重要性について
社員の「やる気の条件」として下記のようなものがあげられます。
・部下を信頼しているか(信頼すれば応えてくれる)
(もう一つのキーワード:信じて頼る)
・部下から信頼されているか(良く聞く、良く訊く)
(もうひとつのキーワード:この人となら共に行動できる)
・部下に任せているか(任せたら途中で口をはさまない)
(もうひとつのキーワード:自分に出来ない事を頼んでいる)
更には、目標を明確にしていることが重要です。この目標について多少解説し
ますと、あの有名な「うさぎとかめのお話」がピッタリきます。何故「うさぎ」
は「カメ」に負けたのでしょうか?答えは簡単です。「うさぎ」は「カメ」を
見ていたのです。逆に「カメ」は目標を見ていたから勝者になれたのです。こ
の比喩からもおわかりの通り、何を見て行動するかがとても重要であり、必要
なのです。社員の皆さんの目標は明確でしょうか?もの凄い激流の時代ですが、
是非とも社員に対して大きな将来の夢を語りながら進んでください。必ず見え
てくるものがあるはずです。その為にも、企業において目標面接制度を導入す
ることが社員のやる気を高めることに寄与するのです。

* 榎本のコラムは下記から得ることができいます
声による情報 03-5909-9102(録音されてメッセージが聞けます)
 ホームページによる文字情報 http://www.ecg.co.jp/koe?mm32


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■ 「問いかけ」のスキル 中小企業診断士 駒井伸俊
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―「否定的な質問」と「肯定的な質問」―
コーチングでは、相手の中にその人が欲する答えがあるという前提に立ちます。
そして、パートナーによる問いかけによって、その人の持つ答えにたどりつく
ために気付きを促します。そのための質問スキルとして、これまでに、「開い
た質問」と「閉じた質問」「過去志向型の質問」と「未来志向型の質問」のお
話をしました。今回は、「否定的な質問」と「肯定的な質問」に焦点をあてて
みましょう。

まず、「否定的な質問」です。これは、「ない」というような否定語を「問い
かけ」の中に含むものです。例えば「どうして、予算が達成できないのか?」
といった質問です。逆に「肯定的な質問」は、否定語を含まない「問いかけ」
をいいます。ここで「否定的な質問」で挙げた例を「肯定的な質問」に変えて
みるとどうなるでしょうか?

否定的な質問:「どうして、予算が達成できないのか?」
⇒⇒ 肯定的な質問:「どうしたら予算が達成できるのか?」

「否定的な質問」と「肯定的な質問」を比べてみていかがでしょうか。同じ1
つの現象でも「問いかけ」によって、頭にイメージされる像が大きく異なりま
せんか。

「否定的な質問」の方は、質問に答えるために、自分の心の中に意識を向けて
も、まず浮かぶのは、予算を達成することが「できない」自分、といったマイ
ナスのイメージです。一度「うまくいかない姿」がイメージされると、不安に
怯えながら失敗しないように縮こまった行動になります。そのため、失敗しな
いようにと思えば思うほど、うまくいかなくなってしまいます。

一方「肯定的な質問」の方は、「できる」自分、つまり、予算を達成している
自分といったプラスのイメージが浮かび上がります。「うまくいっている姿」
をイメージされれば、成功のためにどうしたらよいか、さらに心の中に答えを
探索に行きます。誰しも「うまくいかない」よりは「うまくいく」方がよいの
ですから、「問いかけ」によって、相手の意識をプラスの方向に向けるサポー
トをするのもコーチの重要な役割です。確固たる成功のイメージとそのための
万全の準備があれば、多くのことは実現できるはずです。


*駒井先生の紹介ページはこちら
http://www.ecg.co.jp/supporter/komai/?mm32


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■ みんなの意見 落語家 三遊亭金時
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ささやかなぜいたく。

吉野屋へ行って牛丼を注文して、さらに牛皿をたのんで牛丼の上に乗せると肉
が山盛りに。その上、おしんこと卵をたのむと他の客が「この人いったいどん
な大金持ちなんだろう」という顔であたしの顔を見る。そいつを悠然と食べて
660円払って店を出る。何というぜいたくなんだろう。

小田急線で本厚木まで。急行でもいいのにわざわざロマンスカーに乗って40
0円ぐらい余計に払う。何というお大尽なんだろう。

ひとつひとつは小さくて、ささやかなものかもしれませんが、積み重なれば大
きくもなり、商売のひとつもできるかもしれませんし、痒いところに手が届く
のが経営の要点ですからね。そうそう、あなたのささやかなぜいたくおしえて
下さい。


*金時さんのオフィシャルページはこちら
  http://www.club-ec.com/kintoki/?mm32

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■ ライフプランのエッセンス「生きがい」 AFP 小林義和
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平成12年総理府発表の「国民生活に関する世論調査」の中で、人は何のために
働くことが大切だと思うか、というアンケートがあります。結果、男性の1位
はお金を得るために働く。女性の1位は生きがいを見つけるために働く。2位は
お互いが入れ替わり、3位以下は、社会の一員として務めを果たすために働く、
自分の才能や能力を発揮するために働く、わからないと続きます。

この結果だけでは、男性は生活を支えるために、女性はいきがいを見つけるた
めに働いていると考えられそうなのですが、必ずしもそうではないように思い
ます。日本人は生きがい=仕事と考える節が強くありましたが、近年ライフス
タイルの変化により、仕事以外にいきがいを求める傾向が強くなってきていま
す。

ワークシェアリングによる仕事の仕方、見返りを期待しないボランティア活動、
フリーター、などが社会に導入されていること、働きたくても働けない負の雇
用状況もその要因と考えられるでしょう。なにをもって生きがいとするかは本
人の自由です。いきがいを日常的に感じるのは難しいですが、明るい生涯設計
をするために忘れてはいけない要素の一つと考えていれば、おのずとプラス思
考になり、それを実践していく原動力になるのではないでしょうか。

近年いきがい情報士なる資格も登場し、いきがいを考えることを後押ししてく
れ、また地域に団体を形成し、様々な活動も行っています。置かれている状況、
立場によって答えは違うでしょうが自分のいきがいを早く見つけられることか
ら、ライフプランを考えることもできます。第二の人生といわず、生涯通じて
のいきがい、ライフプランを作ってみてはいかがでしょうか。



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■ インベスター・リレーションズ 理解編 その2   MBA 藤井 路子
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2001年12月10日、日本IR協議会(JIRA/http://www.jira.or.jp)主催「第4回
 東京IR大会2001」が開催されました。JIRAとは、IR活動を普及推進する日本
唯一の民間団体として、産業界の総意で1993年5月設立されました。117の企業
からスタートし、ここ数年の急激な会員数増加を経て、12月10日現在545の会
員を有しています。驚く事に設立以来、会員数は増加するが退会した企業は、
まだないのだそうです。このような会の特異性は、各企業がIR活動を行う第一
歩としてこれを認め、かつ、継続性を重視しているIRならではの傾向ではない
でしょうか。

同日、第6回を迎えるIR優良企業賞の表彰も行われました。今年は、応募企業
201社の中からオリエンタルランド、商船三井、西日本旅客鉄道(JR西日本)、
日本電気(NEC)、藤沢薬品工業の5社が選ばれました。受賞企業の主な共通点
は、「経営トップが積極的にIR活動に関与している」「迅速で積極的な情報開
示」そして「説明会の充実」等があげられます。

IRとして、情報を開示する手段や内容やタイミングは、表彰企業はもとより、
各社様々に試行錯誤しています。情報開示の手段としては、例えば、決算説明
会、会社説明会、工場見学会、アナリストミーティングを開催する。ロードショー
と言って外国で資金調達を行う、もしくは株式を公開したい場合に自社を宣伝
しに出向くといった方法があります。このように直接的に情報を発信すること
で対象者の反応がわかる対話は、IRとして行う開示手段として非常に有効かつ
重要です。

しかし、直接的な方法では、どうしても対話できる人数が限られてしまいます。
そこで、決算短信決算説明資料、事業報告書、会社案内、そして、ファクト
ブックと言って企業を分析する際に活用できるデータ集や、主に海外の投資家
に配布するアニュアルレポート(年次報告書:社長メッセージと企業の特徴、
財務状況をまとめ、英語で作成されるのが一般的)等、間接的な方法を通じて
広範囲の人たちに興味を持ってもらい間口を広げる手段として活用されていま
す。

また、最近では、遠方にいながら直接対話を行う方法として米国を中心に電話
会議(コンファレンスコール:電話で説明会の様子を聞き、質問することもで
きる)やインターネットの普及によりウェブキャスティング(電話ではなくイ
ンターネットを使用して説明会に参加する方法)が行われるようになったり、
間接対話としてインターネット上で情報を開示するといった方法が日本でも一
般的になってきました。

さて、このように情報開示手段としても様々なものがあげられますが、何故こ
れだけの方法があるかといえば、開示対象者が多様化していることに他なりま
せん。アナリストのような専門家に分析してもらうのか、それとも個人投資家
に説明するのか、もしくは外国人に理解してもらうか。自社をよく知り、何が
必要なのかを見極め、迅速で効率のよい開示を進めていく方法を各企業が確立
する必要があるのです。そして、同時に強いイニシアティブを持って短期的に
決定し、リスクをとれるトップがいれば、力強いですよね。さて、来年は、み
なさんもIR優良企業賞を狙ってみませんか?



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■ 編集後記 副編集長 小林義和
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風も冷たくなり、木々の葉も落ちてめっきり冬らしくなってきました。忘年会
シーズン到来で千鳥足の方をよく見かけますが、ちゃんと家にかえれるのか、
人事ながら心配になります。年の瀬の防犯、防災にはご注意を。

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