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2006年8月7日発行 第1・第3週月曜日発行
メールマガジン:経営のパートナー VOL2
<経営学で企業を再生する>
【発行責任者】
経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【E-mail】
tate@agate.plala.or.jp
【H P】
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno
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◆CONTENTS◆
VOL2.管理手法
●開発・設計業務の短縮化とPERT
●閑話休題「つもり違いの10カ条」
■舘義之小冊子紹介
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●開発・設計業務の短縮化とPERT
1.開発・設計業務とスピードの向上
どの職種においても、業務スピードの向上が重要な目標になることには変
わりありません。ただ、開発・設計の業務スピードを高めるためには、他の
職種の協力が大変重要であると同時に、開発・設計の業務スピードの向上と
は、他職種の業務効率の改善に大きく貢献するということです。
具体的に言うと、開発・設計という業務は、設計そのものを売る設計事務
所のような会社を除けば、大抵の会社では製造、あるいは加工、または、建
築、施工といった業務の前工程に位置づけられるものです。そして、しばし
ば、営業活動の後工程に位置づけられてもいます。
そのため、開発・設計業務が効率化され、スピードアップされると、後工
程は,余裕ができ、前工程は、受注活動の支援を得ることになります。実際、
設計工数の不足によって見積り対応ができず受注活動が制約されるとか、開
発・設計時間の長さが、納期の長期化を招き、受注競争に敗れるといったこ
とはよくあることです。
また逆に開発・設計スピードが早まることによって、より内容の良い設計
がなされ、その結果、後工程に余裕ができ雛質の良い仕事が能率良くできる
といったことも十分起こり得ます。
そこで開発・設計の活動目標は、業務スピードの向上によって、納期の短
縮を実現するというのが、適切であると考えられます。納期の短縮は、開発
・設計期間の短縮によって実現してもよいし、設計内容の高度化、あるいは
改善によって、後工程の期間を短縮するものであってもよいのです。
開発・設計の良し悪しは、後工程の期間に大きな影響を及ぼすのは言うま
でもなく、開発・設計期間の短縮もさることながらそれ以上に、後工程の期
間短縮を実現することによって全体納期の短縮ができれば、極めて大きな価
値を生み出すことになります。
2.業務スピードの向上にはコミュニケーションが不可欠
業務スピードの向上と、短納期化を実現する設計品質の向上という目標は、
他部署(他職種)とのコミュニケーションの緊密化によるロスの徹底した削
減と、設計業務の標準化によって成し遂げられます。
会社の性格によっては、設計の一部は、営業活動の一部に組込まれている
といった場合がよくあります。設計という業務を概略設計(あるいは概念設
計、基本設計)と、詳細設計といったように二段階に分類すれば、概略設計
の相当部分は、営業活動のプレゼンテーション段階に組込まれてしまわざる
を得ない場合が多いものである。それ故、設計業務は、常にセールスマンと
のコミュニケーションを密にとり合わなければならないのです。
というのは、セールスマンはいつも顧客の要望を正しく掴み、正確に設計
部門に伝えているとは限らないからです。したがって、セールスマンとのコ
ミュニケーションを密にして、顧客の正確なニーズを早期に把握できれば的
外れな設計によって発生するやり直しのロスをなくすことができ、有効なプ
レゼンテーションを短時間で準備することができるようになります。
そしてまた、顧客のニーズを正確に把握していると、詳細設計の段階にお
いても、業務効率の向上に大いに役立つことは明らかです。
一方、後工程に位置する製造、加工、建築、施工といった職種とのコミュ
ニケーションもまた極めて重要です。それは、設計業務の出来、不出来によ
って、後工程の生産性に大きな影響を及ぼすからです。後工程のあらゆる面
での実情を十分知った上で、なされる設計と、単なる机上の設計とでは、後
工程で必要となる人員(工数)やコスト、あるいは納期に大きな差が出るこ
とは間違いありません。したがって、開発・設計職は、自らの生産性を高め
るためだけではなく、他職場の生産性向上のためにも、他職種の人達と緊密
なコミュニケーションを図ることが要請されるのです。
同時に開発・設計職の生産性向上と言えば、普遍的な課題である「業務の
標準化」があります。現在では、CADシステムの導入によって設計業務の
スピードを図り、それによって生み出された余裕は、自らの業務の標準化に
費やされるべきです。そして、次のステップのより大きな生産性向上を実現
するための楚としなければなりません。
年々標準化の範囲が広がっていき、CAD機能の強化が図れれば、大いな
る生産性向上が進むはずです。
3.海図と羅針盤が必要
開発・設計というものは先が見えません。開発・設計業務のような知的作
業というものは頭の中で考えるものですから、上司が見えない、周りの人が
見えない状況にあります。したがって、最も効果のあるやり方を、積極的に
つくり上げることがしにくいわけです。
「もの」をつくる製造現場であれば目に見えるから、「そんなやり方は駄
目ですよ、こういう風に変えましょう」「そのやり方はいいですね、もっと
こうしたらどうですか。もっと良くなりますよ」と、改善を蓄積していくこ
とができます。
ところが知的作業というものは、優秀なアイデアマンがすばらしいやり方
で生産性を上げることがあっても、それを蓄積し、さらに改善いくことが非
常に難しいわけです。
こうしたことが開発・設計という部門は、「事前には分からないことをや
っている」「技術力がないため左記が見えない」「先が見えないから予定・
計画がたてられない」「計画を立てても完成が約束できない」などという声
が開発・設計マンから出てきます。このように“開発・設計が計画どおりに
行かないことを正当化している”事実は、多くの企業の開発・設計部門が抱
える大きな問題点といえます。
それでも、やはり業務である以上、何とかして海図を持たなければならな
いのです。最終的なゴールへとたどり着くためには全体を見渡すことのでき
る海図と、それなりの羅針盤を持っていなければならないという、そういっ
た意識革新が必要になります。開発・設計マン一人一人の意識革新、ここの
ところを真剣に取組むかどうかが、成功するか失敗するかの分かれ道になり
ます。
4.開発・設計業務期間の短縮化にはPERTが有効
現在、業績が悪化している企業に共通的にみられる傾向として、環境変化
への対応スピード不足が上げられます。
小売店はメーカーの提供する商品を選んで店頭に並べるだけでは駄目です。
自ら企画した商品をメーカーにスピーディに作らせるというスタンスで臨ま
なければなりません。問屋は、いかにメーカーを動かして顧客のニーズに合
ったものをスピーディに提供してくか考えます。メーカーは、顧客のニーズ
に合った商品をいかに他社よりスピーディに提供するか、どれもこれも、ス
ピードの勝負になります。開発・設計部門も同じです。
では具体的に、どのようなステップで開発・設計業務の短縮化を図ればよ
いか。そのためには、PERT(Progtam Evaluation and Review
Techniques)が有効な手段となります。
ネットワーク技術が生まれたのは1957年で、その年デュポン社は1千
万ドルの工場建設計画にCPA(クリティカル・パス分析)の名で呼ばれてい
るネットワーク技術を共通したことが始まりです。クリティカル・パスとは、
一番長くかかる作業経路をさし、問題の問題の経路とかネック工程といって
います。
1958年、ポラリス・ミサイルの製造にあたり、ロッキード航空機会社、
米国海軍の特別研究班、経営コサルタント会社のブース・アレン・ハミルト
ン社がPERTを実用化しました。このとき、ネットワークの利用によって、
当初予想された期限より2年も早くミサイルを発射させることができたのです。
ネットワークを作成し、クリティカルパスを選定し、改善施策を立案して
いくわけですが、ここで、A社が実践したネットワーク作成後の改善施策を
紹介します。そのポイントは、次の2項目です。
その結果、A社における開発・設計業務期間の短縮期間は、3.5年から
「2年」にすることができました。現在、さらに1年に短縮すべく検討中です。
(1)タスクレベル1に対する日程短縮のやり方
日程短縮でまず注目する作業は、クリティカルパスの作業です。このクリ
ティカルパス上の作業について、内容を検討分析し、新しい作業方法を考え
ることが大切です。
●5W1Hでチェックする。
●作業方法を分析し、並行作業ができるかどうか検討する。
●作業を分割し、その作業が全部終わらないうちに、次の作業にかかれるよ
うにする。
●余裕のある作業から、人の応援を受ける。
●見積値の再検討。
●新しい作業方法の開発。
(2)タスクレベル2に対する業務革新
次に、タスクレベル2の各作業について7つのの視点から検討し、業務革
新の方法を発想します。
●やめられないか検討しょう
やる予定だった業務を、やめてしまうことです。
●反対の立場から見てみよう
お客様の立場、部下の立場、第三人者の立場に立って考えてみることです。
●業務の割り振り方を見直そう
忙しくてどうにもならないとき、あるいは、同時に対応しなければならな
い複数の業務が発生して困ったとき、この視点は有効です。いま取り組んで
いる仕事をだれかに交代してもらって対応したり、自分がやろうと思ってい
た仕事を難易度を考えながら分割して、任せられる仕事は他の人に任せたり
することができないかと検討するのです。つまり、すべての人が有効な仕事
をする状態をつくりだそうとするものです。
●他のもので代用しよう
他のもの、他の方法、他の場所、他の時間、他の人で代用させてもらうと
いう視点です。
●順番を替えてみよう
開発・設計活動の手順を変えるのです。この方法は、忙しいときに当面の
時間を創出するためだけではなく、開発・設計成果そのものの獲得のために
も、有効性を発揮します。本来なら課長、そして部長、社長へと話を進めて
いくのが筋ですが、それでは時間がかかり過ぎるので、直接、社長にぶっつ
けてみょう、という風に考えるのがこの視点なのです。
●ばらばらに分割してみよう
業務を小さな単位に分割してみたら、なんとかならないかと考える視点で
す。うまくいけば分業効果が出て、飛躍的に生産性が向上するかもしれません。
●集中してみよう
この視点は、分割の逆です。分割しているために、かえって手間のかかっ
ていることがたくさんあります。それ故、一ヵ所、一時に集中してやること
で、いままでとは違った取り組み方ができるケースがあります。
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●閑話休題「つもり違いの10カ条」
以前に研修を行いました東京電力の研修所に、次のような内容が掲示され
ていました。東電のOBである丹波利隆さんがつくられたそうです。実に思
いあたる面が多々ありますので、ご紹介します。
高いつもりで低いのは教養 低いつもりで高いのは気位
深いつもりで浅いのは知識 浅いつもりで深いのは欲の皮
厚いつもりで薄いのは人情 薄いつもりで厚いのは面の皮
強いつもりで弱いのは根性 弱いつもりで強いのは我
多いつもりで少ないのは分別 少ないつもりで多いのは無駄
もう1つつけ加えれば
分かったつもりで分からないのが人の注意
つもり違いは、誰にでもあります。つもり違いは、自分に勇気や自信を与
えてくれません。自己開発や実力を培養することは通じないから、ただ気が
めいるだけです。自己発展の見地からみても、マイナスばかりでプラス面が
ありません。
つもり違いは、リスクをおかして前進しょうという勇気は起きてきません
ので、実行力にとぼしく、メリットを企業に与えることもできません。
いわゆる失敗もしませんが、手柄もたてないといった平凡な社員にしかす
ぎなくなります。なにかプランを立てても、つもり違いがブレーキとなって、
実行力を弱めてしまうからです。つもり違いはサラリーマンの人生を蝕むも
ののひとつです。
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経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【事業内容】コンサルティング・企業内研修・講演会・経営顧問・執筆
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