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買い叩きでなく取引先と共存共栄の関係を構築せよ!

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       シリーズ「コンピテンシーをレビューする!」
   <第353回>[(第11話)「買い叩きでなく取引先と
                    共存共栄の関係を構築せよ!」]

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「コンピテンシー
をレビューする!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきま
す。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいた
だきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.平田牧場はあえてダイエーとの取引を絶った!
2.はやぶさの成功を支えた町工場!
3.共存共栄の取引を推進できるバイヤーになろう!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記

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埼玉県春日部市に「樽見屋」という豆腐メーカーの本社がある。率いるのは樽見
茂社長だ。二代目社長と思っていたが、「三代目茂蔵」というブランドで豆腐や
関連する食材を製造販売している。やっぱり三代目なのだろうか。

樽見氏は大学卒業後サラリーマンになったが水が合わず、早々にサラリーマンを
辞めて家業を継いだ。何社かのスーパーにも豆腐を卸していたとき、店頭に立っ
てお客に声を掛け、豆腐をポリ袋に入れて手渡したところよく売れた。お客にと
って少しでも面倒なことをやってあげるとよく売れることを体得した。

ある日、いつものスーパーに豆腐を卸しに行ったとき店員に「どけ、豆腐や。邪
魔だ」と怒鳴られてカチンと来た。とびっきり旨い豆腐を開発してこんなスーパ
ーは切ってやろうと心に決めた。

苦労に苦労を重ねた結果やっと納得の行く旨い豆腐の開発に成功した。そして初
志貫徹で恨み節のスーパーを自ら切った。樽見氏は「スーパーに切られた豆腐屋
は山ほどありますが、スーパーを切った豆腐屋はうちが初めてでしょう」と言っ
ておられた。

日本ほど産業構造や企業構造がピラミッド型になっている国はない。ゼネコンも
いい例だ。大手ゼネコンが受注し、一次ゼネコンに丸投げする。一次ゼネコンは
二次ゼネコンに丸投げする。実際に工事をしているのは一人親方の○○工務店だ。
製造業も同じだ。流通業や小売業の世界も大手はバイヤーがふんぞり返って仕入
先から買い叩こうとする。だが、そのような行為は時に「仇」になることもある。

そこで今回は「買い叩きでなく取引先と共存共栄の関係を構築せよ!」と題して、
「共存共栄」のための行動特性改革の方法について解説する。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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自分はプロフェッショナルかどうかは分からないですが、イメージとしては努力
をしてですね、他の人に真似のできないような技術を持った人と思います。

                          伊達洋至

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【2】メルマガ本論

[(第11話)買い叩きでなく取引先と共存共栄の関係を構築せよ!]

1.平田牧場はあえてダイエーとの取引を絶った!

山形県酒田市に平田牧場という会社がある。「平牧三元豚」というブランドで日
本一、いや世界一旨い豚肉を生産販売している。創業者は新田嘉一会長で現在は
二代目の新田嘉七氏が社長を務めている。

いろいろな豚を掛け合わせて研究に研究を重ねて開発に成功した豚だ。餌にもこ
だわっている。現在は肥育用の米を近隣農家に生産してもらい、餌にしているか
ら平田牧場産の豚肉は食料自給率アップにも貢献している。豚舎は二重構造の扉
を開けて靴を消毒しなければ入れない。年間20万頭出荷しているが全国に同様の
豚舎があり、同胞たちが肥育してくれるからできるわけだ。同胞たちは高値で売
れるから養豚業に気合が入る。

この平田牧場の豚肉もかつてはダイエーに相当量納めていた。しかしダイエーは
バイイングパワーに物を言わせて買い叩きに走った。人の顔さえ見れば値引きの
話ばかりだったという。当時の平田嘉一社長は豚の納入を全面的にストップした。
毎月1,000頭以上も納入していたわけだから、ダイエーも困ったと思うが、「い
くらでもいい業者はいる。転注してやる」と豪語していたから一歩も引けない状
態だった。実際平田牧場も困り果てたが、ゼロから市場開拓に奔走しピンチを乗
り切ったそうだ。最初に支えてくれたのは生活クラブという無農薬で安全な食材
だけを扱う生協だった。

今、「平牧三元豚」といえば高級食材として有名になり、高値で取引されている。
東京のミッドタウンにある店「平田牧場」は、「平牧三元豚」のカツ丼を食べら
れるお店として昼時はいつも満員御礼だそうだ。

その後ダイエーは傾き、小泉政権下の日本再生機構に再建が委ねられたがそれで
もパッとせず、現在はイオンの傘下に入ってかろうじて生き残っている。「いい
物は手間が掛かるから高い」という理論はダイエーには通じなかった。


2.はやぶさの成功を支えた町工場!

暗いニュースばかりの日本にあって小惑星探査機「はやぶさ」の帰還と微粒子回
収持ち帰りは国民に希望を与える明るいニュースだった。

通信不能、通信回復後の小惑星イトカワへの着陸のやり直し、イオンエンジンの
停止。数々のトラブルを乗り越えての6万キロを旅したカプセルの回収に成功し
たのだった。

JAXAを率いて成功させたのは川口淳一郎教授だ。だが、「はやぶさ」成功の影に
は町工場の技術力があったことを忘れてはならない。例えば東京都江東区にある
清水機械。山崎英雄社長(68歳)が経営する薄汚い町工場だ。しかもたった四人、
平均年齢65歳の会社だ。

大企業なら技術担当が工場審査に来て、工場を見ただけで不合格。100%仕事はも
らえない。

だが、川口氏は山崎社長に手書きのポンチ絵を送り、継続発注してきた。山崎社
長は、モノ作りのプロとしてのアイディアを逆提案しながら川口氏が意図する製
品を一週間から10日のうちに完成させて納入する力を持っている。詳細な図面を
書かなくとも意図する製品ができてくる町工場は川口氏にとって重要なパートナ
ーだ。はやぶさプロジェクトでは他にも町工場や中小企業の技術力が支えになっ
ていたのである。

豆腐屋を怒鳴りつけたスーパーの店員。買い叩き一辺倒だったダイエー。彼らの
行動特性は共存共栄を生む要素は何一つない。


3.共存共栄の取引を推進できるバイヤーになろう!

鹿児島県阿久根市。暴走市長のリコールによる失職などで全国的に有名になった
町だ。ここにA-Zスーパーセンターという巨大な24時間営業のスーパーがある。
率いるのは牧尾英二社長だ。年に数個しか売れないものも取り揃えている。食品
スーパーとホームセンターが合体したような巨大店だが、何と車まで販売してい
るから驚く。

牧尾社長は常々「業者もお客になるのだから大切にしなければならない」と社員
に説いている。言われてみれば当たり前のことだ。しかし買手と売り手の関係は
どうしても買うほうがエライとつい思ってしまう。だから高飛車な態度になって
しまうわけだ。

取引先にそっぽを向かれればむしろ困るのは買い手のほうだ。今回の東北関東大
震災ではスーパーやコンビニの棚から商品が消えた。イオンのバイイングパワー
をもってしても納豆コーナーは埋まらなかった。イオンよりも小さなスーパーで
は不思議なことに納豆が並んでいた。「お一人様一パック限り」の貼り紙はあっ
たが、でも仕入れていた。

ふと思った。「巨大スーパーイオンよりも小さなスーパーのほうが業者から義理
人情を得ているに違いない」と。こんな教訓がある。「仕入れるときはよそより
も少し高めに仕入れて、売るときはよそよりも少し安く売る。これが商売のコツ
だ」と。これが共存共栄のための行動特性なのである。



【3】今日のまとめ

1.篠崎屋を旨い豆腐のメーカーに変えたきっかけは、スーパーの店員に「どけ、
  豆腐屋、邪魔だ」と怒鳴られことがきっかけで、やがてスーパーを自ら切る
  きっかけになったこと。

2.平田牧場は、かつて月1,000頭以上も豚肉をダイエーに納入していたが、買
  い叩きに嫌気が差し、ダイエーとの取引を即座に断ったこと。

3.小惑星探査機はやぶさを成功させたJAXAを率いる川口淳一郎教授は、たった
  四人の高齢化した町工場にポンチ絵だけで発注し続けたこと。他にも町工場
  や中小企業に支えられて成功に導いたこと。

4.阿久根市のA-Zスーパーを率いる牧尾英二社長は「業者もお客になるのだ
  から大切にしなければならない」と常々社員に説いていること。

5.「仕入れるときはよそよりも少し高く仕入れて、売るときはよそよりも少し
  安く売る」ことが共存共栄につながる行動特性であること。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

百貨店が全盛を極めていたとき百貨店(のバイヤー)は業者から買い叩き、売れ
残れば後で返品するという商売を繰り返してきた。今もその風習は残っている。

牧尾英二社長の「業者もお客になるのだから大切にしなければならない」という
言葉を重く受け止めなければならない。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/

(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから http://www.ss-net.com

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