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実験データと請求項の記載(2)

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-実験データと請求項の記載(2)-  第43号
      http://archive.mag2.com/0001132212/index.html
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こんにちは。田村です。


今日も、前回の続きで、
実験データと請求項の記載についてです。


前回は「A成分及びB成分からなる接着剤組成物」が
従来技術として存在していたけれども、

そこに新たにC成分を加えることで、優れた接着性を
有する接着剤組成物を発明した場合、

 
実験データにしたがって、

【請求項1】
 A成分は30~50質量%、
 B成分は20~30質量%及び
 C成分は20~30質量%からなる接着剤組成物

と記載するのではなく、


【請求項1】
 A成分、B成分及びC成分からなる接着剤組成物

と記載した方が良いとのお話をさせていただきました。



仮に、請求項を各成分の質量の範囲で限定して、
特許になった場合、一体どんなことが起こるでしょうか。


この発明が優れたものである場合、他社は何とかして、
この特許を回避することを考えてきます。A~C成分
の質量を、請求項の範囲から外してくることもあり
得るでしょう。


例えば、他社はあらゆる工夫をすることで、A~C成分
を使用しながら、B成分の質量を請求項で定められた
範囲よりも少ない10質量%とした場合でも良い結果が
得られる接着剤組成物を見つけ出してくるかもしれません。


その工夫とは、

何か新しい成分を添加することかもしれませんし、
A成分に何らかの工夫を加えたものかもしれません。



発明者のもともとの発想としては、

A~C成分を混合することで、接着力の高いものが
得られるだろうというもので、

実験してみると、

 A成分は30~50質量%、
 B成分は20~30質量%、
 C成分は20~30質量% 

の結果が良かったということですから、


できれば、実験の結果が良好であった範囲だけではなく、

A~C成分を混合するという、発明者のもともとの発想
そのものを権利範囲とした方が、断然、良いと思います。


手元の実験データに請求項がひきづられてしまうことなく、

先行技術との関係を考慮しながら、可能な限り、
もともとの発想そのものを保護する、

ということを意識することが重要です。



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