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“会社法”等のポイント(138)

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行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第193号/2012/3/1>■
 1.はじめに
 2.「会社法務編/中小企業・ベンチャー経営者&
             起業予定者のための“会社法”等のポイント(138)」
 3.編集後記
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 1.はじめに
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 こんにちは。行政書士の津留信康です。

 NHK-Eテレの「資格☆はばたく(毎週水曜深夜0:00~)」という番組内で、
第1回(2/28深夜)から4回シリーズで、「行政書士」が取り上げられます。
 残念ながら、私の出演予定はありませんが(笑)、よろしければ是非・・・
※)http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-758d.html

 それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。

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 2.「会社法務編─中小企業・ベンチャー経営者&
             起業予定者のための“会社法”等のポイント(138)」
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★本稿では、「平成23年度司法書士試験問題」の解説を通じて、
 “会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
 第12回は、「吸収合併」に関する問題です。
  ※本稿では、便宜上、
   問題文・設問肢を一部変更している場合がありますので、ご了承ください。

種類株式発行会社ではないA株式会社とB合同会社との間の吸収合併
 に関する次の記述のうち、
 吸収合併存続会社がA株式会社である場合とB合同会社である場合の
 いずれにも該当するものはどれか。
 なお、合併対価は、
 吸収合併存続会社がA株式会社である場合には、その株式とされ、
 吸収合併存続会社がB合同会社である場合には、
 その持分とされたものとする(午前─第33問)。
1.A株式会社は、その総株主の同意を得なければならない。
 □正解: ×
 □解説
  存続株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、
  吸収合併契約等の承認を受けなければなりません(会社法795条1項)。
  よって、吸収合併存続会社がA株式会社である場合には、
  その総株主の同意を得る必要はありません。
  一方、吸収合併消滅株式会社種類株式発行会社でない場合において、
  合併対価の全部又は一部が持分等であるときは、
  吸収合併契約について吸収合併消滅株式会社の総株主の同意
  を得なければなりません(会社法783条2項)。
  よって、吸収合併存続会社がB合同会社である場合には、
  その総株主の同意を得なければなりません。

2.A株式会社は、
  吸収合併契約に関する書面等をその本店に備え置かなければならない。
 □正解: 〇
 □解説
  吸収合併存続会社が、
  A株式会社である場合(会社法794条1項)と
  B合同会社である場合(同法782条1項)のいずれにも該当します。

3.A株式会社は、A株式会社株主に対し、
  吸収合併をする旨ならびにB合同会社商号および住所を通知し、
  または公告しなければならない。
 □正解: ×
 □解説
  存続株式会社等は、効力発生日の20日前までに、その株主に対し、
  吸収合併等をする旨並びに消滅会社等の商号及び住所
  を通知しなければなりません(会社法797条3項)が、
  一定の場合には、当該通知は、
  公告をもってこれに代えることができます(同4項)。
  よって、吸収合併存続会社がA株式会社である場合には、
  一定の場合に該当するか否かにかかわらず、
  本肢の記述は、該当しません。
  一方、消滅株式会社等は、原則として、
  効力発生日の20日前までに、その株主に対し、
  吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所
  を通知しなければなりません(会社法785条3項本文)が、
  吸収合併消滅株式会社種類株式発行会社でない場合において、
  合併対価等の全部又は一部が持分等であるときは、
  当該通知は不要となります(同但書)。
  よって、吸収合併存続会社がB合同会社である場合には、
  本肢の記述は、該当しません。

4.A株式会社は、新株予約権を発行しているときは、
  A株式会社新株予約権者に対し、
  吸収合併をする旨ならびにB合同会社商号および住所を通知し、
  または公告しなければならない。
 □正解: ×
 □解説
  吸収合併存続会社がA株式会社である場合には、
  本肢の記述は、該当しません。
  一方、吸収合併消滅株式会社は、効力発生日の20日前までに、
  全部のの新株予約権者に対し、
  吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所
  を通知しなければなりません(会社法787条3項1号)が、
  当該通知は、公告をもってこれに代えることができます(同4項)。
  よって、本肢の記述は、
  吸収合併存続会社がB合同会社である場合にのみ、該当します。

5.A株式会社は、
  吸収合併をする旨ならびにB合同会社商号および住所等を
  官報に公告しなければならない。
 □正解: 〇
 □解説
  吸収合併存続会社が、
  A株式会社である場合(会社法799条1項1号・2項)と
  B合同会社である場合(同法789条1項1号・2項)のいずれにも該当します。

★次号では、「持分会社の定款の定め」について、ご紹介する予定です。

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 3.編集後記
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★<宮崎サンシャインFM(76.1Mhz)をお聴きになれる方限定>
 モーニングサンシャインという番組内で、
 「行政書士に相談してみよう!(毎週木曜朝9:20頃から5~7分程度)」
 というミニコーナーを放送中ですので、よろしければ是非!!
 3/22(木)には、私も生出演予定です・・・
※)http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/fm-9ce7.html
■本号は、いかがでしたか?
 次号の発行は、2012/3/15(木)を予定しております。
■編集責任者:行政書士 津留信康
 津留行政書士事務所(http://www.n-tsuru.com
■当メルマガの発行は、「まぐまぐ(http://www.mag2.com/)」を利用しており、
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