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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 8月20日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判事例を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5489272号:
「モモステント」の片仮名と「MOMO STENT」の欧文字
とが上下二段に横書き書かれた構成
指定商品は第10類「ステント並びにその部品及び付属品」です。
ところが、この
商標は、
・登録第5252361号:
ピンク色の彩色を施してなる「m」の欧文字と同色の楕円形の周囲
に間隔を空けて同色の輪郭線を描いてなるものとを接するように
配置してなるものを2つ、わずかに間隔を空けて、横並びに表して
なる構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2011-014017号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
本
商標の
「構成中の「ステント」及び「STENT」の各文字は、本願の
指定商品との関係においては、「管状組織の内腔に挿入して内部
から広げる、メッシュの管状構造をもつ器具」(「看護師のための
看護・医学・略語・用語辞典」
株式会社秀和システム 2009年
3月25日発行)、・・・の記載のとおり、「血管等を広げるため
に内部に挿入する管状の器具」を指す語として理解されることから
すれば、該各文字は、自他商品の識別標識としての機能が極めて
弱いか、又はその機能を果たさないものとみるのが相当である。」
「他方、その構成中の「MOMO」の欧文字及び「モモ」の片仮名は、
辞書等に記載のない造語であって、本願の指定商品との関係に
おいては、商品の品質等を示す記述的な語とは認められず、自他
商品の識別標識としての機能を有するものである。」
「そうとすれば、
本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、
これに接する取引者、需要者が
商標の識別に当たり、構成中の
「ステント」及び「STENT」の各文字を捨象して、その他の部分
から生ずる称呼等をもって取引に資する場合もあり得ることを必ず
しも否定することはできない。」
「してみれば、
本願商標は、その構成全体から特定の観念が生ずる
ものとは認められないところ、それらから「モモステント」の称呼
を生ずるものである。また、その構成中の「モモ」及び「MOMO」
の各文字部分に相応して、「モモ」の称呼をも生ずる可能性も
あるといえるものであり、特定の観念は生じないとみるのが相当で
ある。」
一方、
引用商標は、
「「mo mo」の欧文字をデザイン化したものとして看取、理解
されるというのが相当であり、また、該欧文字は、辞書等に記載
された既成の語とはいえないものであるから、特定の意味を有しない
一種の造語として看取され得るものである。」
「してみれば、
引用商標は、その構成文字に相応する「モモ」の
称呼を生ずるものであって、特定の観念を生ずることのないものである。」
そこで両者を比較すると、
「
本願商標から「モモ」の称呼を生ずるとした場合には、
引用商標
から生ずる称呼との比較において、その称呼を共通にするものである。 」
しかし、
「
本願商標の指定商品は、「ステント並びにその部品及び付属品」
であるところ、「ステント」とは、上記(1)のとおり、「血管等
を広げるために内部に挿入する管状の器具」を指称するものであり、
専門性が高い医療器具であることからすれば、その取引者、需要者が
商品を識別する際には、相当程度高い注意を払うとみるのが
相当である。」
「そうとすれば、
本願商標と
引用商標とは、「モモ」の称呼を共通
とする場合があるとしても、外観及び観念においては、互いに紛れ
るおそれのないものであり、これに、上記した商品「ステント並び
にその部品及び付属品」について、その取引者、需要者が商品の
識別に当たり払う注意の程度をも併せ考慮すれば、
本願商標をその
指定商品に使用した場合に、
引用商標との関係において、商品及び
役務の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。 」
として両
商標は非類似であると判断されました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、「モモ」という称呼が共通する
商標同士の類否判断が
問題となりました。
普通であれば称呼同一ということで料
商標は類似とされてしまいます。
しかし、今回は、商品を識別する際の注意力という観点から、
外観や観念の相違部分の割合が高い、という判断がなされています。
取り扱う商品を識別する際の注意力まで考慮することによって
真似とは言わせないようにすることができる事例でした。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに!
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
(原則、毎週月曜日発行ですが、祝日のときは祝日明けに発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
mark@trademark-kaiketsu.comまで
(@を@に替えてください。)
編集・発行 深澤 麒吉
http://www.trademark-kaiketsu.com/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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○識別力のある商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
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○登録第5489272号:
「モモステント」の片仮名と「MOMO STENT」の欧文字
とが上下二段に横書き書かれた構成
指定商品は第10類「ステント並びにその部品及び付属品」です。
ところが、この商標は、
・登録第5252361号:
ピンク色の彩色を施してなる「m」の欧文字と同色の楕円形の周囲
に間隔を空けて同色の輪郭線を描いてなるものとを接するように
配置してなるものを2つ、わずかに間隔を空けて、横並びに表して
なる構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2011-014017号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
本商標の
「構成中の「ステント」及び「STENT」の各文字は、本願の
指定商品との関係においては、「管状組織の内腔に挿入して内部
から広げる、メッシュの管状構造をもつ器具」(「看護師のための
看護・医学・略語・用語辞典」株式会社秀和システム 2009年
3月25日発行)、・・・の記載のとおり、「血管等を広げるため
に内部に挿入する管状の器具」を指す語として理解されることから
すれば、該各文字は、自他商品の識別標識としての機能が極めて
弱いか、又はその機能を果たさないものとみるのが相当である。」
「他方、その構成中の「MOMO」の欧文字及び「モモ」の片仮名は、
辞書等に記載のない造語であって、本願の指定商品との関係に
おいては、商品の品質等を示す記述的な語とは認められず、自他
商品の識別標識としての機能を有するものである。」
「そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、
これに接する取引者、需要者が商標の識別に当たり、構成中の
「ステント」及び「STENT」の各文字を捨象して、その他の部分
から生ずる称呼等をもって取引に資する場合もあり得ることを必ず
しも否定することはできない。」
「してみれば、本願商標は、その構成全体から特定の観念が生ずる
ものとは認められないところ、それらから「モモステント」の称呼
を生ずるものである。また、その構成中の「モモ」及び「MOMO」
の各文字部分に相応して、「モモ」の称呼をも生ずる可能性も
あるといえるものであり、特定の観念は生じないとみるのが相当で
ある。」
一方、引用商標は、
「「mo mo」の欧文字をデザイン化したものとして看取、理解
されるというのが相当であり、また、該欧文字は、辞書等に記載
された既成の語とはいえないものであるから、特定の意味を有しない
一種の造語として看取され得るものである。」
「してみれば、引用商標は、その構成文字に相応する「モモ」の
称呼を生ずるものであって、特定の観念を生ずることのないものである。」
そこで両者を比較すると、
「本願商標から「モモ」の称呼を生ずるとした場合には、引用商標
から生ずる称呼との比較において、その称呼を共通にするものである。 」
しかし、
「本願商標の指定商品は、「ステント並びにその部品及び付属品」
であるところ、「ステント」とは、上記(1)のとおり、「血管等
を広げるために内部に挿入する管状の器具」を指称するものであり、
専門性が高い医療器具であることからすれば、その取引者、需要者が
商品を識別する際には、相当程度高い注意を払うとみるのが
相当である。」
「そうとすれば、本願商標と引用商標とは、「モモ」の称呼を共通
とする場合があるとしても、外観及び観念においては、互いに紛れ
るおそれのないものであり、これに、上記した商品「ステント並び
にその部品及び付属品」について、その取引者、需要者が商品の
識別に当たり払う注意の程度をも併せ考慮すれば、本願商標をその
指定商品に使用した場合に、引用商標との関係において、商品及び
役務の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。 」
として両商標は非類似であると判断されました。
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今回は、「モモ」という称呼が共通する商標同士の類否判断が
問題となりました。
普通であれば称呼同一ということで料商標は類似とされてしまいます。
しかし、今回は、商品を識別する際の注意力という観点から、
外観や観念の相違部分の割合が高い、という判断がなされています。
取り扱う商品を識別する際の注意力まで考慮することによって
真似とは言わせないようにすることができる事例でした。
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