◆◆
コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
<第313回>賢人の
コンピテンシーをベンチマークする!<その6>
==■「限界集落を米で再生する異色の市役所職員!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れ
となり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人の
コンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説してい
きます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ
・管理者・社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも
是非ともお読みいただきたいと思います。
===================================
■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただく
と理解が一層深まります。(
コンピテンシー宣教師より)■
<今回のメニュー>
=================================
【1】放送作家がUターン、住職兼務で市役所職員に!
【2】売れないのではなく売り方がへたなのだ!
【3】ローマ法王へ米の献上に成功、すると!
【4】直販会社設立にこぎつける!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記
=================================
賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。
だからすばらしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテン
シーをベンチマークしない手はないのだ。
【1】放送作家がUターン、住職兼務で市役所職員に!
日本全国で限界集落が急速に増えている。2010年には1万91ケ所、率にして15.5
%だ。住民の半数以上が65歳以上の高齢者の住む地域だ。
今回採り上げるのは石川県羽咋市の神子原(みこはら)地区という限界集落(現
在は限界集落から脱出済み)だ。この地区は棚田の原風景が美しい。寒暖の差が
大きく良質の湧き水が出る。ここで収穫される米は昔からとても美味しいのだそ
うだ。
美味しい米が取れるのに農家の平均年収はたったの87万円で全国の農家の平均
350万円に比べてかなり低い。「オラ、こんな村 嫌だ」と言うことで若者は去っ
ていった。
こんな限界集落にUターンしてきた男がいた。高野誠鮮(たかのじょうせん)氏
(現在57歳)だ。高野氏は30歳までは放送作家だったと言うが、実家の寺を継ぐ
ためにUターンして戻ってきた。1994年に羽咋市の臨時職員となる。現在は課長
補佐という肩書きだ。
高野氏はこの限界集落を何とか活性化させたいと役所内や農家の人たちに向けて
いろいろ訴えてみたが反応は冷ややかだった。
【2】売れないのではなく売り方がへたなのだ!
こんな美味しい米が売れないわけがない。高野氏は「売れないのではなく、売り
方がへたなのだ」と考えた。JAを通していたのでは、安すぎて農家の収入は増
えない。「直売」の二文字が頭をよぎった。
2004年の秋、農家の人たちに集まってもらい、「直売」しようと訴えた。賛成し
てくれたのは169軒の農家のうちたった3軒だけだった。
「米を作ったこともないヤツに何が分かる」、「米を売ったこともないヤツに何
が分かる」と反論された。
高野氏は「私が売って見せます。私が売ったら皆さん、米を直売する会社を作っ
てくださいね」と切り返した。だが自信があったわけではない。
米のネーミングは「神子原米(みこはらまい)」とした。そしてJAを通さず羽
咋市役所から売り出すことにした。ところが1年目は全く売れなかった。高野氏は
苦しい立場に追い込まれた。
【3】ローマ法王へ米の献上に成功、すると!
農家の人たちは「お手並み拝見」のスタンスで見ていた。恐らくは「失敗するに
違いない」とみんなが思っていたことだろう。
そこで高野氏は「メディア戦略」を思いつく。天皇陛下に神子原米を食べてもら
えばニュースになる。ローマ法王に食べてもらえばニュースになると途方もない
こと考えた。
ところが皇室は入手先が決まっており、容易に食べていただけるわけがないこと
が分かった。がっかりだ。
ところが2005年のある日、法王庁の日本大使館から突然電話が入り、大慌てにな
った。読売新聞の記事によると「あなた方は小さな村ですが、私たちも世界で一
番小さな国です。小さな集落から小さな国への架け橋をやりましょう」と言うメ
ッセージを頂いたのである。
かくして、ローマ法王に召し上がっていただける許可が下りたのだ。以来、毎年
献上できることになった。これが大きな話題にならないわけがない。2年目からは
全国から注文がくるようになった。有名デパートからも注文が殺到し対応に苦労
するほどになった。
【4】直販会社設立にこぎつける!
2007年、ついに直販会社設立にこぎつけることができた。ほとんどの農家が出資
することに賛成してくれたのだった。直販会社の名は「神子の里」と命名された。
JAに売っていたときの実に3倍の値段で販売することに成功したのだ。昨年は1
億円を売り上げるまでになった。
この神子原地区に住んでみたいという人が現れ始めた。7年前に岐阜から移住した
人の下に待望の赤ちゃんが生まれた。神子原地区では18年ぶりの赤ちゃんだ。村
の宝だ。
3年前に富山かに移住した人は無農薬栽培の農家になった。
移住してきた人は3組になり、高齢化率は47.5%となり、限界集落から脱出できた。
神子原地区のおいして米をブランド化し、世界で勝負する。高野氏と集落の人た
ちにとってTPPは怖くはない。むしろ逆手にとって発展できると考えているのだ。
【5】賢人から学ぶべきこと!
高野氏は「役所の人って大過なく過ごしたい人でしょ。何もやらなくとも何かを
やっても給料は同じですから」と痛烈に皮肉る。
高野氏は「障壁突破力」に優れている。同僚や上司にお伺いを立てても「前例が
ない」と蹴られることをよく知っている。だから直接市長に進言し、了解を取り
付けて実行に移してしまうのだ。
上司は「一体誰の許可を取ったんだ」と叱責するが、平然と「市長の許可を取り
ました」と答える。本来「役人とは地域社会に役に立つから役人」のはず。だが
実態は「役人とは地域社会に役に立たない人」になっている例が多すぎると言う
わけだ。
高野氏は実際に米を売って見せて村人たちの心の壁を突破している。自分でやっ
て見せて「米を作ったことも売ったこともないヤツに何が分かる」と言う村人た
ちの信頼を勝ち得たのだ。
変化のためなら軋轢を恐れない高野氏から学ぶべき点は多すぎる。
【6】編集後記
一般の会社で高野氏のような行動を取れば恐らく「四面楚歌」になりかねないこ
とだろう。だが高野氏は「四面楚歌」に屈しない強い精神力を兼ね備えている。
それは「神に仕える身(僧侶)」だからなのだろうか。
大多数のビジネスマンは「神に仕える身」ではない。だが、変化のためなら軋轢
を恐れない強い精神力を養いたい。
================================
次回に続く
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<第313回>賢人のコンピテンシーをベンチマークする!<その6>
==■「限界集落を米で再生する異色の市役所職員!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れ
となり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人のコンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説してい
きます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ
・管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも
是非ともお読みいただきたいと思います。
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■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただく
と理解が一層深まります。(コンピテンシー宣教師より)■
<今回のメニュー>
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【1】放送作家がUターン、住職兼務で市役所職員に!
【2】売れないのではなく売り方がへたなのだ!
【3】ローマ法王へ米の献上に成功、すると!
【4】直販会社設立にこぎつける!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記
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賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。
だからすばらしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテン
シーをベンチマークしない手はないのだ。
【1】放送作家がUターン、住職兼務で市役所職員に!
日本全国で限界集落が急速に増えている。2010年には1万91ケ所、率にして15.5
%だ。住民の半数以上が65歳以上の高齢者の住む地域だ。
今回採り上げるのは石川県羽咋市の神子原(みこはら)地区という限界集落(現
在は限界集落から脱出済み)だ。この地区は棚田の原風景が美しい。寒暖の差が
大きく良質の湧き水が出る。ここで収穫される米は昔からとても美味しいのだそ
うだ。
美味しい米が取れるのに農家の平均年収はたったの87万円で全国の農家の平均
350万円に比べてかなり低い。「オラ、こんな村 嫌だ」と言うことで若者は去っ
ていった。
こんな限界集落にUターンしてきた男がいた。高野誠鮮(たかのじょうせん)氏
(現在57歳)だ。高野氏は30歳までは放送作家だったと言うが、実家の寺を継ぐ
ためにUターンして戻ってきた。1994年に羽咋市の臨時職員となる。現在は課長
補佐という肩書きだ。
高野氏はこの限界集落を何とか活性化させたいと役所内や農家の人たちに向けて
いろいろ訴えてみたが反応は冷ややかだった。
【2】売れないのではなく売り方がへたなのだ!
こんな美味しい米が売れないわけがない。高野氏は「売れないのではなく、売り
方がへたなのだ」と考えた。JAを通していたのでは、安すぎて農家の収入は増
えない。「直売」の二文字が頭をよぎった。
2004年の秋、農家の人たちに集まってもらい、「直売」しようと訴えた。賛成し
てくれたのは169軒の農家のうちたった3軒だけだった。
「米を作ったこともないヤツに何が分かる」、「米を売ったこともないヤツに何
が分かる」と反論された。
高野氏は「私が売って見せます。私が売ったら皆さん、米を直売する会社を作っ
てくださいね」と切り返した。だが自信があったわけではない。
米のネーミングは「神子原米(みこはらまい)」とした。そしてJAを通さず羽
咋市役所から売り出すことにした。ところが1年目は全く売れなかった。高野氏は
苦しい立場に追い込まれた。
【3】ローマ法王へ米の献上に成功、すると!
農家の人たちは「お手並み拝見」のスタンスで見ていた。恐らくは「失敗するに
違いない」とみんなが思っていたことだろう。
そこで高野氏は「メディア戦略」を思いつく。天皇陛下に神子原米を食べてもら
えばニュースになる。ローマ法王に食べてもらえばニュースになると途方もない
こと考えた。
ところが皇室は入手先が決まっており、容易に食べていただけるわけがないこと
が分かった。がっかりだ。
ところが2005年のある日、法王庁の日本大使館から突然電話が入り、大慌てにな
った。読売新聞の記事によると「あなた方は小さな村ですが、私たちも世界で一
番小さな国です。小さな集落から小さな国への架け橋をやりましょう」と言うメ
ッセージを頂いたのである。
かくして、ローマ法王に召し上がっていただける許可が下りたのだ。以来、毎年
献上できることになった。これが大きな話題にならないわけがない。2年目からは
全国から注文がくるようになった。有名デパートからも注文が殺到し対応に苦労
するほどになった。
【4】直販会社設立にこぎつける!
2007年、ついに直販会社設立にこぎつけることができた。ほとんどの農家が出資
することに賛成してくれたのだった。直販会社の名は「神子の里」と命名された。
JAに売っていたときの実に3倍の値段で販売することに成功したのだ。昨年は1
億円を売り上げるまでになった。
この神子原地区に住んでみたいという人が現れ始めた。7年前に岐阜から移住した
人の下に待望の赤ちゃんが生まれた。神子原地区では18年ぶりの赤ちゃんだ。村
の宝だ。
3年前に富山かに移住した人は無農薬栽培の農家になった。
移住してきた人は3組になり、高齢化率は47.5%となり、限界集落から脱出できた。
神子原地区のおいして米をブランド化し、世界で勝負する。高野氏と集落の人た
ちにとってTPPは怖くはない。むしろ逆手にとって発展できると考えているのだ。
【5】賢人から学ぶべきこと!
高野氏は「役所の人って大過なく過ごしたい人でしょ。何もやらなくとも何かを
やっても給料は同じですから」と痛烈に皮肉る。
高野氏は「障壁突破力」に優れている。同僚や上司にお伺いを立てても「前例が
ない」と蹴られることをよく知っている。だから直接市長に進言し、了解を取り
付けて実行に移してしまうのだ。
上司は「一体誰の許可を取ったんだ」と叱責するが、平然と「市長の許可を取り
ました」と答える。本来「役人とは地域社会に役に立つから役人」のはず。だが
実態は「役人とは地域社会に役に立たない人」になっている例が多すぎると言う
わけだ。
高野氏は実際に米を売って見せて村人たちの心の壁を突破している。自分でやっ
て見せて「米を作ったことも売ったこともないヤツに何が分かる」と言う村人た
ちの信頼を勝ち得たのだ。
変化のためなら軋轢を恐れない高野氏から学ぶべき点は多すぎる。
【6】編集後記
一般の会社で高野氏のような行動を取れば恐らく「四面楚歌」になりかねないこ
とだろう。だが高野氏は「四面楚歌」に屈しない強い精神力を兼ね備えている。
それは「神に仕える身(僧侶)」だからなのだろうか。
大多数のビジネスマンは「神に仕える身」ではない。だが、変化のためなら軋轢
を恐れない強い精神力を養いたい。
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次回に続く
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