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経営テクノ研究所
2014年5月5日第1・3週月曜日発行
発行人:舘 義之
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
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★★経営のパートナー★★経営学で企業を再生する
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<目次>
★製造段階でのコスト・ダウンのあり方
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★製造段階でのコスト・ダウンのあり方
1.作業能率管理で高生産性をあげよ
コスト・ダウンには、コスト・キーピング=原価維持とコスト・リダクシ
ョン=原価引下げの2つがあります。
前者は、原価やその内容である時間、材料などについて、標準を設定し、
実際原価と
標準原価との差(実際ロス)を最小にしていく活動です。
後者は、作業のやり方、材料の選び方、使い方を、より経済的なものに
買えることによって標準自体を、より経済的なものにする活動であり、機
会ロスをなくすことにあります。
作業能率管理とは、実績工数と標準出来高工数との差を、責任をもつべ
き階層別に区分して把握するシステムで、コスト・キーピング活動の1つ
です。
能率とは、作業成果を投入労働量で割ったもので、その投入労働量は、
一般的には時間で示されます。通常、作業能率とは、次式で示されます。
出来高工数
●作業能率=───────×100
実績工数
上式では、実績工数と出来高工数との差が誰の責任かはわかりません。そ
こで、差のうち、教育時間、朝礼時間、故障時間のように管理者が管理すべ
きもの、前工程待ち、材料待ち、指示打合せなどのような監督者が管理すべ
きもの、というように管理責任区分別の追及まですることによって作業能率
を高めることができるのです。
作業能率が低下しているということは、一定時間内における作業密度が悪
くなっているので、その分生産性が低下しているということです。
ここで大切なことは、出来高工数についてです。出来高工数は、標準工数
×良品数で求めるので、標準工数が設定されていないときは、作業能率管理
はできません。
作業能率が低下する原因をあげると、だいたい、次の5項目になります。
(1)手作業でも、機械作業でも、その作業のスピードが遅いとき。
(2)作業中に作業を中断する時間が多いとき。
(3)必要な定員数より、実際の人員数のほうが多いとき。
(4)機械の稼働率が低いとき。
(5)作業設備、作業方法、作業条件などが悪くなったとき。
2.IEを駆使して現場を総点検せよ
現場であれ、管理部門であれ、仕事の目標は、アウトプット÷インプット
を如何に大きくするかにあります。アウトプットが一定ならば、如何にイン
プットを小さくするか、インプットが一定ならば如何にアウトプットを大き
くするか、のいずれかによって、生産性を向上させることができます。
ところで、
製造部門における生産性に関しては、一般に次のように言われ
ています。
(1)計画が悪いため設備の稼働率は約70%
(2)標準化が不十分なため、労働力の活用が約75%
(3)標準時間が不適正のため各人の努力度が65%
(4)工程間のアンバランスのため工程能力が70%
そこで、総合生産性は、(1)×(2)×(3)×(4)で約24%とな
ります。したがって、生産性向上の余地は76%もある、ということです。
生産性の向上を図るためには、IE(Induustrial Engineering=生産工
学)が、最も有効な手法として考えられます。IEの狭義の目的は、製造原
価を低減するということです。コストの低減は、ムダをはぶくことです。
ティラーの時間研究、ギルブレスの動作研究で始まった科学的管理法は、
その後、IE手法として体系化されるに到りました。
1955年頃、日本の各企業が盛んに導入を始めたIEについて、現在、
どのくらいの人が知っているでしょうか。また、IE分析手法を何人の人が
駆使できるでしようか。そして、これらの手法は、現代においても決して陳
腐化していないのです
カンバン方式を導入する前提として、7つのムダを省くことが必要である、
と言われており、IEという手法なしに、これらのムダを省くことはできな
いのです。
(1)つくりすぎのムダ
(2)手待ちのムダ
(3)運搬のムダ
(4)加工の際のムダ
(5)在庫のムダ
(6)動作のムダ
(7)不良をつくるムダ
3.QCを駆使して不良品を撲滅せよ
住宅地で小判や紙幣が出る時世です。うちの工場のどこからか金の延棒で
も出てこないものでしようか。職場には、立派な金鉱があります。それは不
良品の山です。
(1)材料のムダ
(2)労力のムダ
(3)時間のムダ
(4)余計な人員と設備のムダ
(5)余計な検査の
費用
(6)修理(手直し)に必要な(1)’2(3)(4)(5)のムダ
(7)不良の原因を探すムダ
(8)不良品伝票、修正品伝票およびその他事務の
費用のムダ
(9)不良品処理に要するムダ
(10)仕掛品の増加(停滞)
(11)生産が上がらない(能率低下)
(12)納期が遅れる
(13)士気を失う
(14)製品のコストが高くなる
(1%)会社の信用を落とす
製品・サービスというものは、単にQ=品質をつくりこむだけでなく、C
=コストを低減する、D=納期を確保する、といったことが大切となります。
QC(Quality Control=品質管理)とは、消費者を、満足させるよう
な品質の製品を、最も経済的に、また合理的に作っていこう、と努力するこ
とです。
その努力とは、製品が出来上がってから、不良品を見出して取除くという
不経済なことはやらずに、不良品が、でるような原材料は、入荷のとき押え、
製造工程に入れないようにします。
製造工程では、その途中において、工程を流れている半製品の品質の状況
を監視して、なるべく早く、不良品を作りあげてしまわないうちに、不良品
のでる原因を取除いていくことです。
そのために、統計的な方法が、使われるのです。このような品質管理を、
SQC(Statistical Quality Control=
統計的品質管理)と言っていま
す。製品の品質を保持し、改善するためにも、適切にSQCを活用すれば、
間違いなく効果をあげることができます。
SQCが定量的な現象分析を行うのに対して、新QC手法は定性的な分析
を行うもので、問題の構造を早期に明らかにすることができます。
<SQC手法> <新QC手法>
1.特性要因図 1.系統図法
2.パレート図 2.連関図法
3.グラフ 3.新和図法
4.管理図 4.マトリックス図法
5.チェックシート 5.マトリックスデータ解析法
6.ヒストグラフ 6.アローダイヤグラム法
7.散布図 7.PDPC法
製造現場で不良品が発生しないことは、まず、ありえません。一般に、売
上高の1~3%の損失を出している、と言われています。この損失をゼロに
することが理想ですが、これは非常に難しいといえます。
しかし、1%以下にする努力は必要です。いま、2%の不良を、1%に減
らすことができたとしたら、年商10億円の
売上高の場合は、年間1千万円
の利益を余分に生み出すことになります。
そうした不良を防止するための要点として、3つ挙げられます。
(1)作業を始める前に十分検討準備する
作業を始める前に、
●図面・規格
●作業の履歴
●納期
●材料
●機械・治工具
●測定具・ゲージ
●作業者
●材料・製品の取扱こと
●作業環境
などの項目を検討するわけですが、細部内容を示した「作業開始前のチェッ
クシート」を作成して、常用化するようにしておく必要があります。
(2)作業中のチェックを怠らない
まず、初物チェックをし、次に巡回チェック、または作業者の中間チェッ
クを行い、最後に最終品チェックにより品質を確認します。
(3)発生した不良について、その原因を分析し、
再発防止の処置をとる
第1に、不良事実の内容を具体的、定量的に確認することです。不良箇所、
寸法、程度などを調べたり、前にも、この種の不良が出たことはないか、も
し、あればそのときの処置は同化を確認します。
たとえば、ボルトの不良品の場合、ただ通り側ネジゲージにはまらないと
いうことだけでなく、有効径が大きいのか、ピッチ誤差が大きいのか、角度
誤差によるものか、外径、あるいはいくつかの組合せによるものであるか、
などについて具体的かつ定量的に把握する必要があります。
第2は、不良が出た原因がどこにあるのか、原因は1つとは限らないので、
関係ある人々の言い分も聞き、適切な対策の糸口をつかむことが大切です。
第3は、不良を繰り返さないために、どんな処置をとったらよいか、「今
後気をつける」というようなことは対策のうちには入りません。必ず不良は
再発することを心得ることが肝要です。
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★舘 義之のポジション
人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
人事・IE・VE・マーケティングの三輪で企業体質の仕組みを構築して、
厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援します。
舘 義之への問い合わせ
study@agate.plala.or.jp
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発行人:舘 義之
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★製造段階でのコスト・ダウンのあり方
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★製造段階でのコスト・ダウンのあり方
1.作業能率管理で高生産性をあげよ
コスト・ダウンには、コスト・キーピング=原価維持とコスト・リダクシ
ョン=原価引下げの2つがあります。
前者は、原価やその内容である時間、材料などについて、標準を設定し、
実際原価と標準原価との差(実際ロス)を最小にしていく活動です。
後者は、作業のやり方、材料の選び方、使い方を、より経済的なものに
買えることによって標準自体を、より経済的なものにする活動であり、機
会ロスをなくすことにあります。
作業能率管理とは、実績工数と標準出来高工数との差を、責任をもつべ
き階層別に区分して把握するシステムで、コスト・キーピング活動の1つ
です。
能率とは、作業成果を投入労働量で割ったもので、その投入労働量は、
一般的には時間で示されます。通常、作業能率とは、次式で示されます。
出来高工数
●作業能率=───────×100
実績工数
上式では、実績工数と出来高工数との差が誰の責任かはわかりません。そ
こで、差のうち、教育時間、朝礼時間、故障時間のように管理者が管理すべ
きもの、前工程待ち、材料待ち、指示打合せなどのような監督者が管理すべ
きもの、というように管理責任区分別の追及まですることによって作業能率
を高めることができるのです。
作業能率が低下しているということは、一定時間内における作業密度が悪
くなっているので、その分生産性が低下しているということです。
ここで大切なことは、出来高工数についてです。出来高工数は、標準工数
×良品数で求めるので、標準工数が設定されていないときは、作業能率管理
はできません。
作業能率が低下する原因をあげると、だいたい、次の5項目になります。
(1)手作業でも、機械作業でも、その作業のスピードが遅いとき。
(2)作業中に作業を中断する時間が多いとき。
(3)必要な定員数より、実際の人員数のほうが多いとき。
(4)機械の稼働率が低いとき。
(5)作業設備、作業方法、作業条件などが悪くなったとき。
2.IEを駆使して現場を総点検せよ
現場であれ、管理部門であれ、仕事の目標は、アウトプット÷インプット
を如何に大きくするかにあります。アウトプットが一定ならば、如何にイン
プットを小さくするか、インプットが一定ならば如何にアウトプットを大き
くするか、のいずれかによって、生産性を向上させることができます。
ところで、製造部門における生産性に関しては、一般に次のように言われ
ています。
(1)計画が悪いため設備の稼働率は約70%
(2)標準化が不十分なため、労働力の活用が約75%
(3)標準時間が不適正のため各人の努力度が65%
(4)工程間のアンバランスのため工程能力が70%
そこで、総合生産性は、(1)×(2)×(3)×(4)で約24%とな
ります。したがって、生産性向上の余地は76%もある、ということです。
生産性の向上を図るためには、IE(Induustrial Engineering=生産工
学)が、最も有効な手法として考えられます。IEの狭義の目的は、製造原
価を低減するということです。コストの低減は、ムダをはぶくことです。
ティラーの時間研究、ギルブレスの動作研究で始まった科学的管理法は、
その後、IE手法として体系化されるに到りました。
1955年頃、日本の各企業が盛んに導入を始めたIEについて、現在、
どのくらいの人が知っているでしょうか。また、IE分析手法を何人の人が
駆使できるでしようか。そして、これらの手法は、現代においても決して陳
腐化していないのです
カンバン方式を導入する前提として、7つのムダを省くことが必要である、
と言われており、IEという手法なしに、これらのムダを省くことはできな
いのです。
(1)つくりすぎのムダ
(2)手待ちのムダ
(3)運搬のムダ
(4)加工の際のムダ
(5)在庫のムダ
(6)動作のムダ
(7)不良をつくるムダ
3.QCを駆使して不良品を撲滅せよ
住宅地で小判や紙幣が出る時世です。うちの工場のどこからか金の延棒で
も出てこないものでしようか。職場には、立派な金鉱があります。それは不
良品の山です。
(1)材料のムダ
(2)労力のムダ
(3)時間のムダ
(4)余計な人員と設備のムダ
(5)余計な検査の費用
(6)修理(手直し)に必要な(1)’2(3)(4)(5)のムダ
(7)不良の原因を探すムダ
(8)不良品伝票、修正品伝票およびその他事務の費用のムダ
(9)不良品処理に要するムダ
(10)仕掛品の増加(停滞)
(11)生産が上がらない(能率低下)
(12)納期が遅れる
(13)士気を失う
(14)製品のコストが高くなる
(1%)会社の信用を落とす
製品・サービスというものは、単にQ=品質をつくりこむだけでなく、C
=コストを低減する、D=納期を確保する、といったことが大切となります。
QC(Quality Control=品質管理)とは、消費者を、満足させるよう
な品質の製品を、最も経済的に、また合理的に作っていこう、と努力するこ
とです。
その努力とは、製品が出来上がってから、不良品を見出して取除くという
不経済なことはやらずに、不良品が、でるような原材料は、入荷のとき押え、
製造工程に入れないようにします。
製造工程では、その途中において、工程を流れている半製品の品質の状況
を監視して、なるべく早く、不良品を作りあげてしまわないうちに、不良品
のでる原因を取除いていくことです。
そのために、統計的な方法が、使われるのです。このような品質管理を、
SQC(Statistical Quality Control=統計的品質管理)と言っていま
す。製品の品質を保持し、改善するためにも、適切にSQCを活用すれば、
間違いなく効果をあげることができます。
SQCが定量的な現象分析を行うのに対して、新QC手法は定性的な分析
を行うもので、問題の構造を早期に明らかにすることができます。
<SQC手法> <新QC手法>
1.特性要因図 1.系統図法
2.パレート図 2.連関図法
3.グラフ 3.新和図法
4.管理図 4.マトリックス図法
5.チェックシート 5.マトリックスデータ解析法
6.ヒストグラフ 6.アローダイヤグラム法
7.散布図 7.PDPC法
製造現場で不良品が発生しないことは、まず、ありえません。一般に、売
上高の1~3%の損失を出している、と言われています。この損失をゼロに
することが理想ですが、これは非常に難しいといえます。
しかし、1%以下にする努力は必要です。いま、2%の不良を、1%に減
らすことができたとしたら、年商10億円の売上高の場合は、年間1千万円
の利益を余分に生み出すことになります。
そうした不良を防止するための要点として、3つ挙げられます。
(1)作業を始める前に十分検討準備する
作業を始める前に、
●図面・規格
●作業の履歴
●納期
●材料
●機械・治工具
●測定具・ゲージ
●作業者
●材料・製品の取扱こと
●作業環境
などの項目を検討するわけですが、細部内容を示した「作業開始前のチェッ
クシート」を作成して、常用化するようにしておく必要があります。
(2)作業中のチェックを怠らない
まず、初物チェックをし、次に巡回チェック、または作業者の中間チェッ
クを行い、最後に最終品チェックにより品質を確認します。
(3)発生した不良について、その原因を分析し、再発防止の処置をとる
第1に、不良事実の内容を具体的、定量的に確認することです。不良箇所、
寸法、程度などを調べたり、前にも、この種の不良が出たことはないか、も
し、あればそのときの処置は同化を確認します。
たとえば、ボルトの不良品の場合、ただ通り側ネジゲージにはまらないと
いうことだけでなく、有効径が大きいのか、ピッチ誤差が大きいのか、角度
誤差によるものか、外径、あるいはいくつかの組合せによるものであるか、
などについて具体的かつ定量的に把握する必要があります。
第2は、不良が出た原因がどこにあるのか、原因は1つとは限らないので、
関係ある人々の言い分も聞き、適切な対策の糸口をつかむことが大切です。
第3は、不良を繰り返さないために、どんな処置をとったらよいか、「今
後気をつける」というようなことは対策のうちには入りません。必ず不良は
再発することを心得ることが肝要です。
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★舘 義之のポジション
人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
人事・IE・VE・マーケティングの三輪で企業体質の仕組みを構築して、
厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援します。
舘 義之への問い合わせ
study@agate.plala.or.jp
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