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自信過剰を弟子にも伝授するかけつぎ職人のプロ魂に学ぶ!

        ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆

     <第356回>賢人のコンピテンシーをベンチマークする!<その49>

    ==■「自信過剰を弟子にも伝授するかけつぎ職人のプロ魂に学ぶ!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとなり、成
果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人のコンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していきます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者・
社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読みいただ
きたいと思います。

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■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと理解が一
 層深まります。(コンピテンシー宣教師より)■

<今回のメニュー>
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【1】「かけつぎって何?」と侮辱されたことも!
【2】自分の気持ちを注いで洋服を生き返らせる!
【3】ポケットなどからちょっぴり糸を抜き取り、材料に!
【4】涙まで流して喜んで頂ける天職!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記

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賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だからすば
らしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテンシーをベンチマークし
ない手はないのだ。



【1】「かけつぎって何?」と侮辱されたことも!

今回は「かけつぎ職人」の松本孝夫氏(73歳)を採り挙げさせて頂く。松本氏のお店は名古
屋市東区にある。弟子が10人もいて毎日仕事に追われている。

「かけつぎ職人」の仕事は昭和37年からだからもう52年にもなる。「かけつぎって何?」、
「仕事あんの?」、「やっていけるの?」と侮辱的な言葉を浴びせられたりもした。

「かけつぎ職人」とは、破れた洋服に命を吹き込む仕事だ。穴があいてしまったり、擦り切
れてしまった洋服など今の時代に着る人はいないと思うかもしれないが、それは違う。松本
氏は毎年約2000着もの洋服を手掛けているそうだ。



【2】自分の気持ちを注いで洋服を生き返らせる!

松本氏の持論は「物には命がある」だ。破れた洋服は、病院なら患者さんと同じだから直し
てあげなければならないのだ。松本氏の腕を同業者までが頼って頼み込んでくる。複雑な形
状に破れたものも多い。本来、「かけつぎ」は、羊毛など、現物から糸を抜き取れる素材に
しか使えない技術だった。ところが近年は、人工皮革やニット、フリースなどの化学繊維が
多くなっている。

全国的に見ると「かけつぎ職人」は年々減少してきたが、その要因は化学繊維が多くなった
ことにあった。化学繊維品は一般に安いから破れれば廃棄して新品を買う。ファッションを
追う人はわざわざ修繕してまで着ない。松本氏のお店も一時仕事が減った。

転機となったのは15年前に長年付き合いのあるクリーニング店から頼まれた人工皮革のジャ
ケットを引き受けざるを得なかったときだ。クリーニング店がミスしてジャケットを破って
しまったと言うのだ。「困ったねぇ。直せないよねぇ」などとぶつぶつ言うのは松本氏のい
つもの口癖だが、何とか挑戦して直してしまうのだ。以来、いろいろな化学繊維にも挑戦す
るようになった。弟子10人と共に一日100着のペースで修繕する。



【3】ポケットなどからちょっぴり糸を抜き取り、材料に!

「かけつぎ」とは、ポケットや折り返し部分など外観に影響のない部分から適量の糸を引き
抜き、修理用の素材にする。繊維の織り方は100種類以上もある。それを見極めて抜き取っ
た糸を破れた部分に紡いでいく。数センチの傷穴に修繕用の糸を通すときに100本を越える
が、その一本一本を正確に、並行に、かつ同じ張り具合で縫い上げていく。極度の集中を強
いられる仕事だけに、作業時間は一日8時間と決めている。

ある日、昔結納返しに義父があつらえてくれた思い出のスーツ一式持ち込んだ男性がいた。
柄が地味なのでしまっておいたが、いざ着ようと思ったら虫食いで肩の辺りに大き目の穴が
あいていた。昔の高級な素材だけに松本氏にしてみれば得意の分野だ。どこに虫食いの穴が
あったのか分からないほどの出来栄えに、この男性はもちろん家族も「すごい」と感嘆の声
を上げた。



【4】涙まで流して喜んで頂ける天職!

昨年の秋、超難題が持ち込まれた。赤いカーディガンだった。あっちこっちがカギ裂けだっ
たり、擦り切れて大きく複雑な穴があいていた。「買い替えたほうが断然安いですよ」と申
し上げた。そしたら、「お代はいくらか掛かってもいいから何とか頼む」と言われた。

話を聞いてみると依頼してきたのは年配の女性。若いときの母からの贈り物だった。脳梗塞
を患い、右半身が動かず、左手だけを使うと見えて、左の袖口も痛みがひどかった。

松本氏は糸屋に行って同じ糸を探してみたが見つからない。色合いが違うとまだらになってし
まう。松本氏は昔から溜め込んでいた糸くずを探した。そしたら似つかわしい糸が見つかった。
時間を掛けて丹念に修理した。穴はあいていないが、擦れて痛んでいる個所も直した。三日も
掛かってしまった。

依頼してきた女性に届けた。ご主人が手助けして奥さんに修理したカーディガンを着せた。完
璧に治っているカーディガンを着て、その女性は涙を流しながらお礼を言った。



【5】賢人から学ぶべきこと!

依頼者にとって、かけがえのない価値を持つ服。「僕はいつも、洋服を病院で言う患者のよう
に思っているんですね。人によっては涙まで流して頂けるんですね、直すことによって。だか
らできるだけ自分の気持ちを注いで生き返らせるんです」と。

そして近年続々と登場する新素材(化学繊維)にも挑戦し続けてきた。基本的に、仕事はお断
りしない。「謙虚に、だが自信過剰になれ」。この言葉を弟子たちにも伝授している。



【6】編集後記

松本氏の一日は二匹の犬の散歩から始まる。前輪二輪式の自転車の荷台に一匹を乗せ、もう一
匹はリードで引きながらの散歩だ。神社の登り坂を自転車から降りずにこぐ。100mを何とか
登りきる。これで足腰を鍛えているのだと言う。

「謙虚さは大事だけれど、職人は自信過剰でなければならない」。なるほどと思う。

<今回はNHKの「~プロフェッショナル~仕事の流儀」も参考にさせてもらった。>



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次回に続く


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