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構えの無い構え:「相手にだけ」変わることを求めていませんか?

総務の森』コラムをご覧のみなさま


こんにちは! 合同会社5W1Hの高野潤一郎と申します。

プロフィールとバックナンバーは、こちらからご覧いただけます。
http://www.soumunomori.com/profile/uid-97755/


本コラムでは、弊社配信の無料ニューズレター第188号(2016年6月
2日配信)で公開した記事の一部をシェア差し上げます。
今回のタイトルに興味をお持ちいただけた方は、是非、お役立てく
ださい。

<以下、抜粋記事となります。その旨、予めご了承くださいませ。
 なお、『全文』は、『後述のリンク先』より、無料で、何の登録
 手続きもなく、ご覧いただけますので、ご安心ください。>

============================================================

2016年5月16日公開記事「インクルージョンが能動的でなければ、
ダイバーシティは逆効果!? https://at-jinji.jp/expertcolumn/17
-『管理的なダイバーシティ』と『戦略的なダイバーシティ』
-『受動的なインクルージョン』と『能動的なインクルージョン』

では、下記のような主張も展開しておりました。

------------------------------------------------------------
●ダイバーシティ(多様性)は『イノベーション(創新普及)の必
 要条件』として有効なのであって、ダイバーシティを活かすには、
 事業の目的に適うように『境界を越えて』人々を束ねたり、ビジ
 ネス環境の変化に適応できるように人々を導いたりするような、
 『持続的な働きかけ』が重要

●過剰な『仲間意識』、すなわち『内と外』の境界線を明確に持つ
 と、『仲間はずれ』や『敵』を生む

●「現在の多数意見」ではなく『次代の多数意見を生む、現在の少
 数意見』が大事にされなくてはいけない
------------------------------------------------------------

「少子超高齢社会」「組織内世代間格差の拡大」「ビジネスのグロ
ーバル化」などといった背景の下、ダイバーシティやインクルージ
ョンへの関心が高まってきているため、経営陣や管理職の方々が人
財育成や組織開発に取り組んでいくにも、従来の画一的な手法だけ
では対応が困難になってきています。

では、具体的に、どういった事柄への配慮が求められるようになっ
てきているのでしょうか?


■上司だけで部下を育てていては、視野狭窄に陥ってしまう

一般的には、「コミュニケーション形態の好み」として、シニア層
から若年層にかけて、「手紙 > 電話 > 電子メール > メッセー
ジ・アプリ > ヴィジュアル・コミュニケーション」の順で好まれ
ると言われています。 こういったものが、前段で表現していた
「組織内世代間格差の拡大」が表面化した例です。

このように、「ダイバーシティあるいは価値観の多様化といった話
は、日本生まれ日本育ちの人々の間にも生じている身近な事柄なの
だ」と捉えていないと、画一的な施策や働きかけ方だけでは、「今
いる社員を大切にすることが求められる状況」の人財育成・組織開
発の推進に支障をきたします。

例えば、中高年の上司が「利益を高めるには、相見積もりで安い業
者を選べ!」「年収を増やしたければ、頑張って働け!」という考
え方で働きかけても、ミレニアル世代の多くは、「社会問題の解決
に貢献している企業から購入したい」「意義を感じられない仕事で
高給をもらうより、好きな仕事をしながら平均的な給与で暮らす方
が良い」と考える傾向にあるため、中高年の上司が望むような手応
えは得られません。

また、『技術の進展や取引先の変化などに伴い、上司が部下を教え
ることができない状況が増加』するなど、『ベテラン世代が、若い
世代や転職組に学ぶという逆方向のメンタリング』(リバース・メ
ンタリング)が求められる場面も増えてきています。

『絶対解』がある場合には、『特定のモノの見方を関係者に浸透さ
せる』のが望ましいですが、『多様な価値観の関係者が集う現場で、
正解がないものについて考え、解決策を提示することが求められる』
状況に対応できるよう、『納得解』を共に生み出せる人財・組織に
なっていくには、『協創対話』(※1)を奨励し、『学び合う場』
を育んでいくことが重要です。

「組織一丸となって…」と言う場合、昔の日本では、「あらゆる面
で、構成員を同質化させて…」を意味しましたが、ビジネスがグロ
ーバル化している現代では、「価値観や考え方の異なる構成員のそ
れぞれの強みを活かし、目的達成に向けた協働が可能となるよう、
彼らを束ねて…」を意味するようになっていることに氣づかなけれ
ばなりません。

「上司だけで部下を育てていては、視野狭窄に陥りやすい」「上司
は、学び合う場を創り出し、それを維持していく役割がある」「か
つてないほど、コミュニケーションの質と量が求められる時代」と
いう認識、あなたの所属される組織では、当たり前になっているで
しょうか?

※1 協創対話(Co-Creative Dialogue)
『視点変更』を促す質問を活用した、『真実・解決策・新たな可能
性を探求するための、関係者との粘り強い対話』のことで、『独創
×競創×協創』(※2)を促進し、『横断的・統合的な連携』を実
現するのに役立ちます。 協創対話の内容については、『フレーム
ワーク質問力(R)』を基盤とする『合同会社5W1H流コーチング
学習プログラム』でお伝えしています。

※2 独創×競創×協創
『独創』=常識と思われていることに疑問を持ったり、新たな着想
を得たりして、さまざまな検証を重ねつつ、独自の考えを理論や試
作品といった形のあるものにしていくこと

『競創』=ライバルと刺激を与え合いながら、互いの能力を引き出
して開花させ、共に成長していくこと

『協創』=新奇な価値を創出するために、関係者それぞれが戦略的
な意図を持ち、独自の強みを活かして、協働して挑戦的な課題に取
り組むこと


■「部下は、上司の言うことを受け入れるのが当たり前」ですか?

前段の話についての理解を深めていただくため、少し別の角度から
補足しておこうと思います。 例えば、「私は正しく、相手が間違
っている」という表現について、2通りの視点から考えてみていた
だきたいと思います。

ひとつ目は、「【この状況】では、私の【意見】が正しく、相手の
【意見】が間違っている」という表現ではなく、「【私】は正しく、
【相手】が間違っている」という表現を選んでいることについてど
う思うか?という視点です。 

ここで氣づいていただきたいのは、採用している『暗黙の前提』
(この状況・条件では、○○だけれども、状況・条件が違っていれ
ば△△だ)と、『人物と意見の混同』(特定の意見や言動、態度な
どを扱うのではなく、個人そのものを非難している)の2点です。

もうひとつの視点は、「どうやって正しい/間違っているというこ
とがわかるのか?」という『判断基準』は『共有』できているか?
という視点です。 

ここでも『暗黙の前提』(この状況・条件では、○○だけれども、
状況・条件が違っていれば△△だ)に氣づくことが大切ですし、ま
た、『自己刷新の姿勢』(自分が常に正しいとは限らないので、相
手から学んだり、相手とのやり取りを通して新たな考え方を生み出
したりするのが大切だという姿勢)が非常に重要です。(※3)

『絶対解』がある場合には、それを『浸透』させるのが有効、すな
わち、『自分は変わらず、相手だけ変わる(成長する)』ことが望
ましいかもしれませんが、『納得解』が求められる場合には、『相
手のみならず、自分も変化する(成長する)』ことが求められると
いうことです。

いつも、いつも、「自分は変わらないままで、相手にだけ『私と同
じように考えて行動するようになれ!』と、相手にだけ変わること
を求めて」いませんか? …変化が激しい時代、あるいは、定年
も同じ組織で働くことを望む場合には、「昨日までの部下が、今日
から上司となる」ことだってあるのですよ!

※3 自己変容性知性
自分自身の内的基準を客観的に見ることができ、状況が変わっても
機能する完全なシステムがないことを理解し、矛盾や対立する考え
方があることを認めたうえで、必要に応じて内的基準に変更を加え
るなどしつつ、健全な相互依存を実現する中で自我を形成すること
のできる知性のこと。(後略)


■『絶対解』があれば『殺人刀』で、
 『納得解』を得るなら『活人剣』で!

ニューズレター第158号「『ハマると勝てる』のと『大抵は負けな
い』の、どっちを選ぶ?」では、『殺人刀』(せつにんとう:自分
が得意とする技に磨きをかけて、その得意技を活かしてスピードと
パワーで勝つという考え方)と『活人剣』(かつにんけん:得意技
やスピード、パワーに固執するのではなく、相手を働かせてそれに
対応して勝ちを得るという柔軟な考え方)をご紹介していました。

『殺人刀』では、相手を敵と見なして戦い、自分の実力が勝ってい
る場合には勝てる(望ましい状態に至る)わけですが、上述の通り、
『リバース・メンタリング』が求められる状況が増えてきているな
ど、日々のビジネス・シーンにおいて、「常に自分の得意技で、相
手に勝ち続ける」ことを目指すのは非現実的ではないでしょうか?

…ここでいう「相手」は、自分より経験の浅い部下のみならず、コ
ロコロ好みが変わる消費者、初めて出会った取引業者などを想定す
る場合も出てくるでしょう。

もちろん、徹底的に磨いたひとつの得意技に頼って戦おうとする
『殺人刀』にも優れたところがありますが、当たり外れが大きい
(野球で言うと、「ホームランか三振」の)アプローチであること
を意識して用いないと、『組織の成長や持続的な繁栄』を目指すに
はリスクが大きいかもしれません。

一方、『活人剣』では、相手と自分の関係を見極め、相手に主体的
に強みを発揮してもらいつつ、両者が共に勝てる道(Win-Winの方
策、共存共栄の道)を模索することになります。

つまり、「定番トーク」(得意技。こちらが売りたいものを買わせ
ようと、相手を誘導したりするのに都合が良い話の進め方など)に
無理やり持ち込もうとするのではなく、相手の考えや氣持ち、相手
のニーズ(顕在欲求)やウォンツ(潜在欲求)についてきちんと理
解することができるよう、目的や状況、相手に合わせて話の進め方
を変えるのが『納得解』を共に探求するということです。

これが『構えの無い構え』、すなわち、『ひとつの構えに固執せず、
目的や状況、相手に合わせて柔軟に応じる』という『協創対話』の
アプローチに対応すると、弊社では考えています。

…実際、『フレームワーク質問力(R)』を基盤とする『合同会社
W1H流コーチング学習プログラム』の演習時には、「話の最初の
方の段階では特に、相手の話を『わかったつもり』になってしまわ
ないよう、日本語は通じるけれども、専門的な内容については知ら
ない小学5~6年生くらいになったつもりで、話の構造の把握に努
め、丁寧な確認を重ねましょう!」とお伝えしています。(ガイド
ライン的な、話の進め方の大まかな流れについては、2種類のフレ
ームワークをお伝えし、個々の状況に応じてどのように柔軟に用い
ればよいのかについて、演習を通して身につけていただきます。)


●6月7日(火)~8日(水) の開催
●6月18日(土)~19日(日) の開催

『フレームワーク質問力(R)』 (…『合同会社5W1H流コーチン
グ学習プログラム』 のモジュール1)
http://www.5w1h.co.jp/training/i/im.html

…クリエイティブで粘り強い『協創対話』の根幹を成す、『対人ス
キル』と『クリティカル・シンキング』の両方が同時に学べるセミ
ナーです。


●6月11日(土)13:00~16:00 の開催
●6月14日(火)13:00~16:00 の開催

『適切な課題設定』を意識したコーチング
~『タイプ分け』(過度の一般化)の弊害に氣づきましょう!~
https://www.5w1h.co.jp/tekisetsu/form.html

・手を使って考える『協創対話』に興味をお持ちの方
・企業研修へのコーチング導入を検討されている会社の方
・個人でコーチングを学ぼうとされている方
・既にコーチングを活用されていて、他のアプローチを知りたい方
・コーチングについてほとんど知らないけれど興味をお持ちの方

など、どなたでもご参加いただけますし、適宜、質問をお受けいた
します。

(後略)

============================================================


冒頭でご案内差し上げましたように、本記事の『全文』は、下記よ
りご覧いただけます。上記抜粋記事をご覧になった上で、詳細につ
いてお知りになりたい方は、是非ご活用くださいませ。

●ニューズレター第188号
構えの無い構え:「相手にだけ」変わることを求めていませんか?
 → http://5w1h.hatenablog.jp/entry/188(ブログ版)
 → http://www.5w1h.co.jp/newsletter/no188.pdf(PDF版)
============================================================
出典を明記していただき、『著作権法』で認められる『引用』の
範囲を超えなければ、許可なしで部分引用可能です。
また、内容を改変せず、元のままの形(あるいは上記リンク先)
であれば、お知り合いなどに転送していただいて構いません。
============================================================


以上、何か少しでも、『総務の森』コラムをご覧のみなさまの
お役に立てることがあれば幸いです。

お忙しいところ、目を通していただき、ありがとうございました!

               高野潤一郎@合同会社5W1H

P.S.1
●6月12日(日)
【 読書会 】教養醸成の会
http://www.5w1h.co.jp/learning/CGG.html
…6月テキストは、「素数の音楽」です。『初参加割引』や、5回、
10回の『セット割引』もあります。単発参加が可能ですので、
お氣軽にご参加ください♪

●7月2日(土)~3日(日)
『ディスエンタングルメント入門』
http://www.5w1h.co.jp/training/i/disentanglement.html

●7月8日(金)開催
「ファクト・ベイスト・フィードバック」
~現場・面談で主体的に学び合い、業績向上につなげるコミュニケ
ーション~
http://www.5w1h.co.jp/training/i/feedback.html
…「面談時のフィードバック」と「日常業務におけるフィードバッ
ク」の基礎(それぞれに適した実施方法、双方に一貫性を持たせる
ための準備など)を学びます。

●『合同会社5W1H流コーチング学習プログラム』
http://www.5w1h.co.jp/training/i/clp.html
…『ソリューション提案能力の向上』や『人財育成』、『ダイバー
シティ・マネジメント』などに関心をお持ちの方向けに、『思考の
生活習慣』ほかについて扱う回を織り込み、『フレームワーク質問
力(R)』の内容を発展させつつ、弊社が考える『協創対話』を学ん
でいきます。

●その他、イベント一覧↓ です。
http://www.5w1h.co.jp/event.html

●『ペア割』…仕事仲間やお得意様、お友達やお知り合いなどとご
一緒に、おトクに参加できます!
http://www.5w1h.co.jp/pair.html

P.S.2
もし『図表』を用いた解説も多い弊社発信情報にご興味をお持ち
いただけたようでしたら、下記もご覧になってみてください。

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『持続的な自己刷新で、ユニークに生き抜こう!』

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          合同会社5W1H 代表
          高野 潤一郎 [ 博士(先端科学技術) ]

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