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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 10月17日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判・裁判事例等を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5950555号:
「PEARL PRECIOUS」の文字と「AURA」の文字
とを上下二段に書してなる構成
指定商品・
役務は、第3類の「化粧品,せっけん類」です。
ところが、この
商標は、
(1)登録第4258841号
商標:
「オーラ」の文字と「Ora」の文字とを上下二段に書してなる構成
(2)登録第5787131号
商標:
図案化された「Ora」の文字の上に「オーラ」の文字が配された構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2017-000914号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この
商標の
「構成中「PEARL」の文字が「真珠」の意味を有し、
「PRECIOUS」の文字が「高価な、貴重な、尊い」の意味を有し、
「AURA」の文字が「オーラ、独特の雰囲気、趣」の意味を有する
いずれも平易な英語からなるものであるところ、」
「
商標全体では、特定の意味合いを想起させるものではなく、
本願商標の上記構成及び称呼を併せ考慮すれば、
本願商標に接する者に
対し、特定の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な
印象を与えるものとはいえないから、
本願商標はその構成全体を
もって把握され、一種の造語として認識されるものというのが相当
である。」
よって、
「パールプレシャスオーラ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じ
ないものである。」
一方、
引用商標1、2は、
「一般の辞書に収録されていない「Ora」の文字とその読みを
表示したと認められる「オーラ」の文字とを表した構成からなる
ところ、いずれも、「オーラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じ
ないものである。」
そこで、
引用商標と対比すると、外観については、
「構成文字において明らかに相違するから、外観上、相紛れるおそれ
はない。」
次に、称呼において、
「「パールプレシャス」の有無という顕著な差異を有するもので
あるから、称呼上、相紛れるおそれはない。」
また、観念において、
「いずれも特定の観念を生じないから、観念上、相紛れるおそれは
ない。」
よって、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れる
おそれのない非類似の
商標とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、
商標の一部が共通する
商標の類似が問題となりました。
一部が共通していても全体に統一感のある
商標であれば、一体
として認識されるとして、非類似となることもあります。
一体感を出すことが真似とは言わせないツボになります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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○識別力のある商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
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○登録第5950555号:
「PEARL PRECIOUS」の文字と「AURA」の文字
とを上下二段に書してなる構成
指定商品・役務は、第3類の「化粧品,せっけん類」です。
ところが、この商標は、
(1)登録第4258841号商標:
「オーラ」の文字と「Ora」の文字とを上下二段に書してなる構成
(2)登録第5787131号商標:
図案化された「Ora」の文字の上に「オーラ」の文字が配された構成
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2017-000914号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標の
「構成中「PEARL」の文字が「真珠」の意味を有し、
「PRECIOUS」の文字が「高価な、貴重な、尊い」の意味を有し、
「AURA」の文字が「オーラ、独特の雰囲気、趣」の意味を有する
いずれも平易な英語からなるものであるところ、」
「商標全体では、特定の意味合いを想起させるものではなく、
本願商標の上記構成及び称呼を併せ考慮すれば、本願商標に接する者に
対し、特定の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な
印象を与えるものとはいえないから、本願商標はその構成全体を
もって把握され、一種の造語として認識されるものというのが相当
である。」
よって、
「パールプレシャスオーラ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じ
ないものである。」
一方、引用商標1、2は、
「一般の辞書に収録されていない「Ora」の文字とその読みを
表示したと認められる「オーラ」の文字とを表した構成からなる
ところ、いずれも、「オーラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じ
ないものである。」
そこで、引用商標と対比すると、外観については、
「構成文字において明らかに相違するから、外観上、相紛れるおそれ
はない。」
次に、称呼において、
「「パールプレシャス」の有無という顕著な差異を有するもので
あるから、称呼上、相紛れるおそれはない。」
また、観念において、
「いずれも特定の観念を生じないから、観念上、相紛れるおそれは
ない。」
よって、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れる
おそれのない非類似の商標とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、商標の一部が共通する商標の類似が問題となりました。
一部が共通していても全体に統一感のある商標であれば、一体
として認識されるとして、非類似となることもあります。
一体感を出すことが真似とは言わせないツボになります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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編集・発行 深澤 潔
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