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コラムの泉

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インフレ手当

「時間よ、止まれ」と願っても、時間は情け容赦なくきちんきちんと経って行きます。
満開に咲き誇っていた桜も、今はすっかり花を散らせてしまいました。
花が散るとき、ひらひらと別れを惜しむかのように私の頭や身体に花びらが舞い降りて来ます。
“今年はもうおしまい、さようなら”と別れの挨拶をしているかのようでした。
齢を取ってきたせいか、最近私は桜の満開の美しさに感嘆するとともに、はかなく散って行くときの
「もの悲しさ」にも心を惹かれるようになりました。きっと桜の散り際のいさぎよさに自分の行く末を
重ねるようになってきたからなのでしょう……。

私は、毎日毎日何ということもない一人暮らしの生活を過ごし、ドンドン齢を取っていきます。
波乱万丈な人生を生きる人は、ごく僅かです。大多数の人は、私みたいに平々凡々な人生を淡々と
生きています。これということもない一日を過ごし、“あぁ、今日も一日終わったな”と呟きながら
、ベッドに入り眠りにつくのです。そして「今日は昨日と代わりのない一日を過ごし、明日も代り映え
のない一日を過ごして」一年、二年と段々と齢を重ねて行きます。

先日、しとしとと冷たい雨が降り続いていた夜、アマゾンプライムの洋画鑑賞にも飽きて、テーブル
の上に置いてあった旅行案内の本を開きました。
先日立寄った本屋で見かけて衝動買いをしてしまい、そのままテーブルの上で暫く「積読本」にして
あった旅行案内の本です。
妻が元気な頃は二人でよく旅行に出掛けました。無論、計画を立てて準備をするのは妻、私はただ
ついて行くだけでしたが楽しかった……。
きっと代り映えの無い日常生活の間の、束の間の非日常的な出来事が新鮮だったのでしょう。
妻が先立ってからは(右足が不自由なこともあり)、私は旅行には殆ど出かけなくなりました。
でも、元々旅好きで独身の頃は一人でよく出かけたこともあり、旅へのあこがれはいまでも消えることは
ありません(「知らないどこかの町をぶらぶらしながら目に留まった小料理屋に立ち寄って綺麗なママを
話し相手に土地の料理で一杯やる」というのが今でもかわらない私の夢です)。
本を手に取り、偶然開けた地方都市のページに目が行きました。○○市と書いてあるページにはその地域の
特産や料理屋そして旅館の紹介が記してありました。それを観ながら「駅の名前が面白いな。料理は美味しい
のかな?気の利いた小料理屋はあるんだろうか?住んでいる人たちはどんな生活をしているんだろう」などと
勝手に思いを馳せました。実際に旅に出ないでも旅行案内を見ながら思いを膨らませるだけで、少し旅に
出たような気分に浸り、ちょっとだけ非日常の世界に足を踏み入れたような気分に浸れます。

どれだけ安定していても、同じ生活ルーチン(日常)を繰返していると、ふと、虚しさを感じることもあります。
そんなとき見知らぬ土地を訪れ、普段なら入ろうともしない田舎町の定食屋や居酒屋に入って時間を過ごし、
多くの店が閉まったあとのアーケード街をぶらぶら歩きながら、宿に戻る……。
そこを行き交う地元の人にとっては、よく知る町の日常であっても、自分にとっては、非日常なひと時。
「不安半分、期待半分。なんとなく、わくわくしてくるような感覚」を味わえるのが見知らぬ町への「旅」の
醍醐味だと思います。
海外で異文化に接するときほどの刺激は感じなくても、「雰囲気がいつもとどこか違う、日本の見知らぬ町」に
身を置くことで、ちょっとした非日常の風景に浸り、ときどき”あれどうしたかな?”といつもの生活に思いを
はせるのもまた旅の楽しさかもしれません。

そして、家に帰ったとき、(誰も居なくても)「やっぱり我が家が一番」
と改めて思えるのも旅のもう一つの醍醐味だと思います。

 そうはいっても、私には全く見知らぬ土地に一人で出掛ける気力も体力ももうありません。今は、何度も
行ってよく知る箱根あたりに一泊旅行に出かけ、露天風呂に入りながら旅した気分に浸るのがせいぜいです……。

さて、今回はインフレ手当の話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
(1) インフレ手当     
物価の高騰を受け、インフレ手当の支給やベースアップの実施などを検討している企業が多くありますが、
その参考になる資料として、東京商工リサーチの「物価高に伴う上場企業「賃上げ・手当支給」調査」があります。
本調査は、物価高が顕在化した2022年7月以降、一時金等の支給や賃金引き上げを公表」した上場企業を集計したもの。
(イ)上場68社の内「手当(一時金)」の支給は41社で、その内、支給金額が判明した25社の平均額は67,120円
(中央値5万円)となっています。また、10万円以上を支給した企業も8社あり、最高はサイボウズの15万円だったようです。      (ロ)一方、支給形態は、以下のようになっています。今後の物価上昇や企業業績について不透明な状況ということもあり、
まずは手当で対応という傾向が強いようです。
(1)手当(一時金・臨時賞与などを含む)60.29%、(2)ベースアップ36.76%、(3)手当+ベースアップ 2.94% 
大手企業ではこのような対応をしていますが、電気料金や原材料費などのコスト上昇で業績が厳しい傾向が強い中小企業
ではなかなかこのような対応をするのは難しいというのが実態かもしれません。上昇する初任給水準への対応も含め、
中小企業には厳しい時代となっています

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