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中小企業診断士【第2次試験突破のノウハウ】<第42号>

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       中小企業診断士【第2次試験突破のノウハウ】

             第42号(2005/08/12)

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ご講読いただきましてありがとうございます。

このメールマガジンでは、新試験制度移行後の中小企業診断士【第2次試験】
の過去問題を中心に、解答作成のプロセスを詳細に解説していきます。

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当メルマガと連動する形で「事例構造化」資料を作成し、ホームページに掲載
しております。ここでの分析・解説の参考資料としてご覧ください。

※ホームページ「http://www.geocities.jp/lazybird_jp/
 「事例構造化資料」の「平成14年度」から「事例II」のリンクをクリック
 してください。


前回は「平成14年度:事例II」の第3問(設問3)の分析・解説を行いまし
た。

いくつかの受験校の模範解答を見てみたところ、MシェフをB社のブランド資
産と捉えた解答はあまり多くないようです。活用方法についてはプロモーショ
ンと品揃えが多いようです。中にはマーチャンダイジングというキーワードを
入れているものもありましたが、マーチャンダイジングへの活用とすると戦略
的な側面よりもオペレーション的な側面での活用となってしまうため、ちょっ
と違うかなという気もします。当メルマガの参考解答では「商品開発」としま
した。また、平成13年以降常に出題されているテーマであるブランドですが、
2005年版の中小企業白書でも「第2部 経済構造変化と中小企業の経営革
新等」の中で「6)中小企業でも重要となるブランド戦略」として取り上げら
れています。第3問(設問3)はB社の基本戦略としての「ブランドへの取組
み」ということになるのではないでしょうか。

それでは、「平成14年度:事例II」の第4問(設問1)の分析・解説を始め
ます。

<<<<<<<<<<    分 析・解 説    >>>>>>>>>>

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃                                 ┃
┃ 平成14年度 事例II(マーケティング・流通戦略)        ┃
┃                                 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

【第4問(設問1)】/////////////////////////

B社が新規に開業する小売店のその他の重要な戦略について、以下の質問に答
えよ。

B社の新しい小売店における顧客管理のために、日常業務の中でどのような情
報をどのように収集し、その情報を経営にどのように活かせばよいかについて
100字以内で述べよ。

///////////////////////////////////

【題意の把握】----------------------------

この設問で問われていることは

 1.顧客情報の「収集」内容と方法
 2.顧客情報の「活用」方法

ですが、闇雲に「収集」および「活用」する方法を挙げるのではなく、以下の
ような制約がかかっているようです。

 ・B社の新しい小売店における顧客管理のため
 ・日常業務の中で

設問文のこれらの文章の捉え方が重要になってきそうです。ここで、そもそも
「顧客管理」とはどういった活動を指すのでしょうか。まずは「顧客管理」の
定義を確認しておきたいと思います。

 ・顧客属性(住所、氏名、性別、年齢など)の管理
 ・購買履歴の管理
 ・問合せ履歴の管理

いろいろと調べてみたところ、上記のような活動を顧客管理として定義するこ
とができそうです。さらに発展的に「顧客管理」を捉えた場合、

 ・顧客ごとのニーズにマッチした商品の提案やサービスの提供

までを「顧客管理」に含めることができるのではないでしょうか。

つまり、「顧客管理」とは

 「収集した顧客情報(属性、購買履歴、ニーズ等)をもとにリレーションシ
  ップ・マーケティングを実践していく活動」

であると言うことができそうです。この顧客管理の定義を行ったことによって
既に解答の方向性が見えてきてしまった感もありますが、次の【与件文との関
連】で、この定義をもとに「問われていること」への解答を考えていきたいと
思います。

それから、もうひとつの制約である「日常業務の中で」についてですが、これ
は「B社の現実に即している内容でなければならない」ことを示唆していると
考えられます。この点についても次の【与件文との関連】で考えてみます。

【与件文との関連】--------------------------

ここでは、上記で定義した「顧客管理」を行うために

 1.収集の対象となる顧客情報は何か
 2.その顧客情報はどのように収集するのか
 3.収集した顧客情報をどのように活用するのか

を与件文との関連から考えていきます。

まず、1.についてですが既に上記で挙げた

 ・顧客属性
 ・購買履歴
 ・顧客ニーズ

を収集すべきではないかと考えられます。

そして、2.については上記それぞれに対応した方法として

 ・会員カードの発行
 ・POSシステムの導入
 ・接客時の会話

などが考えられます。わかりやすく表にしてみました。

 ┌─┬────────┬────────────┐
 │ │ 収集する情報 │   収集する方法   │
 ├─┼────────┼────────────┤
 │A│顧客属性    │会員カードの発行    │
 ├─┼────────┼────────────┤
 │B│購買履歴    │POSシステムの導入  │
 ├─┼────────┼────────────┤
 │C│顧客ニーズ   │接客時の会話      │
 └─┴────────┴────────────┘

これらのうち「日常業務の中」で現実的に収集可能な情報を考えていかないと
いけません。と、ここで上記の表のうちAとBについて疑問が沸いてきました。

 ・ポイント制を導入しないのに会員カード発行?
 ・専門店なんだからPOSでなくとも購買履歴の収集は可能では?

ポイント制については、この後の第4問(設問3)で導入を匂わせるような記
述があるため導入を前提として考えても良さそうです。したがって、

 「会員カードの発行時に顧客属性を収集する」

を提案することは可能であると考えられます。次にPOSシステムについてで
すが、B社の小売店は専門店の性格が強いため、スーパーのようにレジに何人
も並ぶようなことはあまり考えにくいです。しかし、購買履歴を効率的に活用
するためには「データ化」の作業がひつようになります。POSシステムを導
入しない場合、これらの作業を全て手作業で行う必要が出て来てしまいます。

そうは言っても設備投資ですからコストパフォーマンスや自社の規模に見合っ
た投資であるかを見極めなければなりません。ちょっとPOSシステムの価格
を調べてみたのですが、B社の現在の売上規模と単一店舗であることを考える
と、無茶な投資計画ではないと思われます。したがって、

 「POSシステムを導入して購買履歴を収集する」

を提案することも可能であると考えられます。POSシステムの価格について
はネットなどで調べてみるといいかも知れませんね。

ここまでの検討で表のAとBは顧客情報として取得可能であるという結論を出
せそうですが、最後のCについても検討しなければなりません。なんと言って
もこれが一番重要であることは明白です。

なぜ最も重要であると考えたのか。それは、顧客の属性や購買履歴だけでは購
入した商品の

 ・使用目的
 ・使用場面
 ・使用方法

といったことがわからないからです。これらの情報を収集するにはやはり「接
客時の会話」が最も有効な手段であると考えられます。会員カード発行時のア
ンケートを通じて収集することも可能かも知れませんが、実際の購入ごとに上
記のような内容を引き出すことで、顧客ごとに持っているニーズをタイムリー
に把握することが可能となるのではないでしょうか。ここに顧客との強い関係
性が生まれてくることもじゅうぶん期待できると思われます。

また、接客時のニーズ収集は第3問(設問2)の参考解答に含めたコンサルテ
ィング・セールスとの適合性があることも根拠として挙げることができそうで
す。したがって、

 「接客時の会話から顧客ニーズを収集する」

についても提案することも可能であると考えられます。以上で「顧客管理」の
1.および2.がクリアになりました。

最後の3.については上記で収集した情報をもとにリレーションシップ・マー
ケティングを実践して顧客との関係性を強化することで「固定客化」を図る、
といった活用方法が方向性として考えられそうです。が、設問文にある「経営
に活かす」とはどういうことなのでしょうか?

つまり、固定客化を図ることが「経営に活かしている」と言えるのか、と言う
ことです。固定客化を図ることで顧客のライフタイム・バリュー(生涯価値)
が高まるので経営に活かしていると言えなくも無いのでしょうが、何となく引
っかかっているんですよね。経営に活かすと言ったときは、やはり「売上の増
大」「利益率の向上」を入れるべきなのかなと...

これについては、固定客化やライフタイムバリューの増大は、顧客内シェアを
高めていることになると考えられますので、中長期的な「売上の増大」「利益
率の向上」を期待することができそう、ということで「経営に活かしている」
としたいと思います。

【使用可能なキーワード】-----------------------

これまでの検討から参考解答に含めることができそうなキーワードを抽出して
おきます。

まず、顧客管理のために「どのような情報を」といった観点から

 ・顧客属性
 ・購買履歴
 ・顧客ニーズ

次に、日常業務の中で「どのような方法で」といった観点から

 ・会員カードの発行
 ・POSシステムの導入とデータの活用
 ・接客時に会話

最後に、経営への「活用方法は」といった観点から

 ・リレーションシップ・マーケティングの実践
 ・顧客との関係性の強化
 ・固定客化
 ・ライフタイムバリュー
 ・顧客内シェア

といったところでしょうか。活用方法についてはすべてを含めるのは難しそう
です。字数制限などを考慮しながらうまく当てはめていかないといけませんね。

【文章構成の設計】--------------------------

文章構成としては【与件文との関連】の冒頭にある

 1.収集の対象となる顧客情報は何か
 2.その顧客情報はどのように収集するのか
 3.収集した顧客情報をどのように活用するのか

に沿った形とするのが望ましいと考えています。ただし、1.と2.は3つの
パターンを含んでいるため、そのあたりの記述方法を工夫する必要がありそう
です。まず、文章の書き出しとしては

 「B社の小売店は~」

で始めます。続いて収集する顧客情報の内容と方法を列挙して記述します。

 「B社の小売店は、(収集する内容)を(収集する方法)により収集し」
           ~~~~~~~~~~~~   ~~~~~~~~~~~~
このような書き方をすることで、設問文の「日常業務の中でどのような情報を
どのように収集し」に対応していることをアピールできます。採点者へのアピ
ールは重要ですよね。多分...

そして、最後に活用方法を記述して解答を締めるようにします。

 「B社の小売店は、(収集する内容)を(収集する方法)により収集し、
  ~に活用すべきである」

この構成を基本に参考解答を記述していきたいと思います。

「参考解答」=============================

B社の小売店は、顧客属性や購買履歴、顧客ニーズを、会員カード発行やPO
Sデータの活用、接客時の会話により収集し、これをもとにリレーションシッ
プ・マーケティングを実践し、固定客化の促進に活用すべきである。

===================================

なんか盛りだくさんな解答になってしまいましたね。かなり詰め込んでるなぁ
~という印象を与えてしまいそうですが如何でしょうか。ここまで検討してい
る最中に、収集すべき情報を一つに絞り込んだほうがいいのではないかとも考
えたのですが、参考解答に挙げた3つとも重要であることには変わりは無いの
で結局は3つとも含めた形になってしまいました。また、「リレーションシッ
プ・マーケティング」というキーワードには「自分のことをよく知ってくれて
るなぁ」と顧客に思ってもらいたい、という思いが込められています。わかり
にくいかも知れませんね。ギャグと同じで「説明が必要な解答」は採点者にと
っても「面白くない」解答なのかも知れません。わかりやすさは重要です。

今回はここまでとさせていただきます。
次回は「平成14年度:事例II」の第4問(設問2)から分析・解説します。

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