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わかっちゃう! 知的財産用語 No.164
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
「
商標の使用意思」(しょうひょう の しよういし)
登録を受けようとする
商標を 使用する意思のことです。
(1)
商標は商人が、商品や
役務(サービス)に使用する名称やマーク
です。
商標を使用することによって、他人の商品やサービスと区別した
り、業務上の信用を得たりできます。
商標は「使用する」ことを前提としています。言い換えると、使
用しない
商標は 市場において役に立っていないので保護する価値
がないとも言えます。
(2)
そのため、
商標法では
「自己の業務に係る商品又は
役務について使用する
商標については
・・(中略)・・
商標登録を受けることができる」
として「使用すること」を前提として
商標の登録を認め、保護して
います。
ここで、登録を「現に使用している
商標」に限定してしまうと、
近い将来の事業展開に備えて
商標を確保することができなくなり不
都合なので、使用する予定がある
商標も「使用意思がある
商標」と
して登録することにしています。
(3)
特許庁が出願された
商標を見て、「使用意思がある」かどうかを
判断するのは事実上困難です。そのため、通常は「使用意思」の有
無については厳密な審査はしません。
しかしながら、中には「使用意思が疑わしい」出願もあります。
そのような出願については、
特許庁が出願人に使用事実又は使用
意思を確認することがあります。
(4)
商標登録出願の願書には、出願人が
商標を独占的に使用したいと
希望する商品や
役務(指定商品・指定
役務)を記載します。
特許庁では、その指定商品・指定
役務から考えて「使用意思が
疑わしい」出願かどうかを判断しています。
具体的には次のような場合、使用意思を確認します。
(A) いわゆる「総合小売等
役務」を指定した場合。
「総合小売等
役務」というのは 幅広い商品を小売又は卸売する
ことですが、例えば「デパート」や「大手スーパー」などの
役務が
これに該当します。「飲食料品」も「衣料品」も「生活用品」も売
るような場合ですね。
しかしこのような「総合小売等
役務」を「個人」が行うというの
は実際には考えにくいです。
また、
法人であっても、
特許庁で調査して「自己の業務に係る商
品又は
役務について使用する」のかどうか疑わしい場合もあります。
そのような場合、
特許庁は出願人に使用意思を確認します。
(B) 類似しない複数の小売等
役務を指定している場合。
例えば、「飲食料の小売」と「自動車の小売」を一緒に指定して
いるような場合です。
通常は、飲食料品と自動車とは一緒に売っていないので、不自然
ですね。
このような場合も、
特許庁が出願人の使用意思を求めることがあ
ります。
(C) 1つの商品区分内の広い範囲で商品又は
役務を指定してい
る場合。
同じ商品区分内であれば いくつ商品又は
役務を指定しても、出
願料や登録料は同額です。そのため、
「どうせ同額なら広い範囲で指定しておいた方が(権利が広くて)
得だ」
と考える出願人もいます。
(実際には、指定する商品・
役務が増えると、他の登録
商標との関
係で拒絶されるリスクが増えるので、その点からも必要のない商品
や
役務の指定はお勧めしません。)
そのようなことをすると、本来使用する予定のない商品や
役務に
ついても
商標登録してしまうことになり、使用する
商標を保護する
という
商標法の考え方に適合しません。
そのため、同じ商品区分内の広い範囲で商品又は
役務を指定した
場合も、「使用意思が疑わしい」として出願人の使用意思を求める
ことがあります。
(4)
特許庁は出願人に
拒絶理由通知を送ることにより、使用意思を
確認します。
それに対して出願人は意見書として使用の事実又は使用意思に関
する証明書類などを提出することができます。
また、出願人は出願時に 予めそのような証明書類を提出してお
くこともできます。
使用意思に関する証明書類としては、「
商標の使用の意思を明記
した文書」と、「準備状況を示す書類(事業計画書)」を提出しま
す。
(5)
特許庁から「使用の事実」又は「使用意思」の確認を求められて
いるにもかかわらず、それを証明できない場合は、「自己の業務
に係る商品又は
役務について使用する
商標」ではないと判断されま
す。その結果、出願は拒絶され、
商標登録を受けることができませ
ん。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1)
商標は使用することが前提ですので、
商標登録を受けた後でも、
長期間使用していないと登録が取り消しになることがあります。
商標法には「不使用取消審判」という制度があります。
登録後 正当な理由なく3年以上継続して使用されていない登録
商標については、誰でも不使用取消審判を請求することができます。
不使用取消審判が請求されると、
商標権者等は その
商標を使用
していることを証明しなくてはなりません。証明できない場合は登
録が取り消しとなり、
商標権が消滅します。
「不使用取消審判」については、また別の機会にもう少し詳しく
解説する予定です。
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[メルマガ紹介]
今回紹介するメルマガは
「現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣」
http://www.surv.co.jp/mag/ten/index.html?98536
です。
インターネットショップは簡単に始められる反面、競合も多く、
コンスタントに利益を出すのは難しいといわれています。その一方
で、確実に儲けているショップもたくさん有ります。
このメルマガは評判の良いネットショップの店長に、その秘訣を
インタビューしています。
中には調子に乗って「そこまで ばらして大丈夫?」と思える
ノウハウを喋ってしまう店長も・・・。
ネットショップ関係者はもちろん、ネットショップの裏事情を
知りたい方にもお勧めです。
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
発行 西川
特許事務所 (
http://www.jpat.net/ )
兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
pat@jpat.net
ご意見、ご感想 お待ちしてます。
* このメールに返信いただけば、西川に届きます。
★ 遠方からの「意匠」,「
商標」の出願のご依頼承っております。
まずは Eメール,FAX等で お問い合わせ下さい。
☆「メール相談」
http://www.jpat.net/sodan.htm は「有料」です
が、出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
☆ 日記
http://plaza.rakuten.co.jp/pinnote/
☆ ☆
掲載された記事の内容を許可なく転載することを禁じます。
但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて
結構です。
(C) 2007 Nishikawa Yukiyoshi
『まぐまぐ』 を 使ってお届けしています。
本マガジンの解除や配信先メールアドレスの登録変更は
http://www.mag2.com/m/0000098536.htm からお願いします。
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わかっちゃう! 知的財産用語 No.164
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
「商標の使用意思」(しょうひょう の しよういし)
登録を受けようとする商標を 使用する意思のことです。
(1)
商標は商人が、商品や役務(サービス)に使用する名称やマーク
です。
商標を使用することによって、他人の商品やサービスと区別した
り、業務上の信用を得たりできます。
商標は「使用する」ことを前提としています。言い換えると、使
用しない商標は 市場において役に立っていないので保護する価値
がないとも言えます。
(2)
そのため、商標法では
「自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標については
・・(中略)・・商標登録を受けることができる」
として「使用すること」を前提として商標の登録を認め、保護して
います。
ここで、登録を「現に使用している商標」に限定してしまうと、
近い将来の事業展開に備えて商標を確保することができなくなり不
都合なので、使用する予定がある商標も「使用意思がある商標」と
して登録することにしています。
(3)
特許庁が出願された商標を見て、「使用意思がある」かどうかを
判断するのは事実上困難です。そのため、通常は「使用意思」の有
無については厳密な審査はしません。
しかしながら、中には「使用意思が疑わしい」出願もあります。
そのような出願については、特許庁が出願人に使用事実又は使用
意思を確認することがあります。
(4)
商標登録出願の願書には、出願人が商標を独占的に使用したいと
希望する商品や役務(指定商品・指定役務)を記載します。
特許庁では、その指定商品・指定役務から考えて「使用意思が
疑わしい」出願かどうかを判断しています。
具体的には次のような場合、使用意思を確認します。
(A) いわゆる「総合小売等役務」を指定した場合。
「総合小売等役務」というのは 幅広い商品を小売又は卸売する
ことですが、例えば「デパート」や「大手スーパー」などの役務が
これに該当します。「飲食料品」も「衣料品」も「生活用品」も売
るような場合ですね。
しかしこのような「総合小売等役務」を「個人」が行うというの
は実際には考えにくいです。
また、法人であっても、特許庁で調査して「自己の業務に係る商
品又は役務について使用する」のかどうか疑わしい場合もあります。
そのような場合、特許庁は出願人に使用意思を確認します。
(B) 類似しない複数の小売等役務を指定している場合。
例えば、「飲食料の小売」と「自動車の小売」を一緒に指定して
いるような場合です。
通常は、飲食料品と自動車とは一緒に売っていないので、不自然
ですね。
このような場合も、特許庁が出願人の使用意思を求めることがあ
ります。
(C) 1つの商品区分内の広い範囲で商品又は役務を指定してい
る場合。
同じ商品区分内であれば いくつ商品又は役務を指定しても、出
願料や登録料は同額です。そのため、
「どうせ同額なら広い範囲で指定しておいた方が(権利が広くて)
得だ」
と考える出願人もいます。
(実際には、指定する商品・役務が増えると、他の登録商標との関
係で拒絶されるリスクが増えるので、その点からも必要のない商品
や役務の指定はお勧めしません。)
そのようなことをすると、本来使用する予定のない商品や役務に
ついても商標登録してしまうことになり、使用する商標を保護する
という商標法の考え方に適合しません。
そのため、同じ商品区分内の広い範囲で商品又は役務を指定した
場合も、「使用意思が疑わしい」として出願人の使用意思を求める
ことがあります。
(4)
特許庁は出願人に拒絶理由通知を送ることにより、使用意思を
確認します。
それに対して出願人は意見書として使用の事実又は使用意思に関
する証明書類などを提出することができます。
また、出願人は出願時に 予めそのような証明書類を提出してお
くこともできます。
使用意思に関する証明書類としては、「商標の使用の意思を明記
した文書」と、「準備状況を示す書類(事業計画書)」を提出しま
す。
(5)
特許庁から「使用の事実」又は「使用意思」の確認を求められて
いるにもかかわらず、それを証明できない場合は、「自己の業務
に係る商品又は役務について使用する商標」ではないと判断されま
す。その結果、出願は拒絶され、商標登録を受けることができませ
ん。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1)
商標は使用することが前提ですので、商標登録を受けた後でも、
長期間使用していないと登録が取り消しになることがあります。
商標法には「不使用取消審判」という制度があります。
登録後 正当な理由なく3年以上継続して使用されていない登録
商標については、誰でも不使用取消審判を請求することができます。
不使用取消審判が請求されると、商標権者等は その商標を使用
していることを証明しなくてはなりません。証明できない場合は登
録が取り消しとなり、商標権が消滅します。
「不使用取消審判」については、また別の機会にもう少し詳しく
解説する予定です。
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[メルマガ紹介]
今回紹介するメルマガは
「現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣」
http://www.surv.co.jp/mag/ten/index.html?98536
です。
インターネットショップは簡単に始められる反面、競合も多く、
コンスタントに利益を出すのは難しいといわれています。その一方
で、確実に儲けているショップもたくさん有ります。
このメルマガは評判の良いネットショップの店長に、その秘訣を
インタビューしています。
中には調子に乗って「そこまで ばらして大丈夫?」と思える
ノウハウを喋ってしまう店長も・・・。
ネットショップ関係者はもちろん、ネットショップの裏事情を
知りたい方にもお勧めです。
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
発行 西川特許事務所 (
http://www.jpat.net/ )
兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
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☆ ☆
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(C) 2007 Nishikawa Yukiyoshi
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