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8年間収穫ゼロに耐え忍んだ無農薬、無肥料りんご農家の忍耐力!

     ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆

    <第225回>できる人のコンピテンシーをベンチマークする!

==■「8年間収穫ゼロに耐え忍んだ無農薬、無肥料りんご農家の忍耐力!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとなり、
成果に結び付けられない人が実に多いのです。

「できる人のコンピテンシーをベンチマークする!」と題して事例を解説していきます。

コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者
・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読みい
ただきたいと思います。

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<今回のメニュー>
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【1】農薬にかぶれる嫁を助けたい!
【2】8年間収穫ゼロ、清貧も限界に達した自殺しようとしたそのとき!
【3】ネットで販売しても25分で完売!
【4】編集後記

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食の安全、安心が叫ばれている。しかし食品業者の不祥事は尽きない。産地偽装などは朝
飯前だ。賞味期限、消費期限も改ざんする。売れ残り品を再使用したり付回すモラルの低
い業者もいる。

りんごはいつしか皮を剥いて食べることが常識となった。しかし本来皮と身の間にこそ栄
養分がぎっしり詰まっている。皮付きのまま食べるとがんの予防になるという医師もいる。
私もよく洗って皮のまま食べるようにしている。

青森県に木村秋則さんという有名なりんご農家があり、木村氏はテレビや新聞などにも何
度となく採り挙げられた。ニュース性がきわめて高いのだ。

無肥料は許せるとして無農薬は近隣の農家が許せないのだ。大量発生した害虫が近隣の農
家の畑にも増殖し農薬散布の回数を増やさなければならないからだ。近隣の農家からの誹
謗中傷にも耐え、そして何よりも収入がないから家族ともども清貧に耐えた。そしてつい
に無農薬、無肥料のりんごが完成したのである。

そこで、今回はりんご農家木村秋則氏の「忍耐力」に迫ってみる。



【1】農薬にかぶれる嫁を助けたい!

木村秋則氏はりんご農家に婿入りした。婿入り先の儀父母と嫁さんとりんご農家として平
凡に働く毎日だった。ところが農薬を散布すると嫁さんの手の甲や腕がかぶれて真っ赤に
腫れ上がる。原因は農薬だ。

木村氏は何とか嫁さんを農薬かぶれから解放させたいと考えた。農薬散布は年間平均5回。
手始めに一部のりんご畑で農薬散布の回数を毎年一回ずつ減らしていった。減らしても従
来どおりりんごは収穫できた。しかし農薬を全く使わなくなったときを境にりんごは花さ
えも付けなくなった。

害虫の駆除は家族総出で手作業でやるがとても取りきれるものではない。その上りんごの
収穫はゼロ。しかも木村氏は無農薬、無肥料の畑を拡大していったからたまらない。清貧
という言葉がピッタリだ。幼い娘には作文に「おうちはりんご農家です。でもお父さんの
作ったりんごを一度も食べたことがありません」と書かれた。学級費も給食費も滞納で木
村氏は実家の母に物乞いして急場をしのいでいた。しかし父親に気付かれてしまい、実家
の援助は途絶えた。仕方なく冬には都会に出稼ぎにも出た。



【2】8年間収穫ゼロ、清貧も限界に達した自殺しようとしたそのとき!

実家の両親が訪れて「こんな甲斐性のない息子を婿に出してしまい申し訳ない」と詫びた。
木村氏は自殺するしかないと考え、ロープを持って暗闇の森に入る。ロープを掛けようと
したがうまくロープが掛からずずり落ちた。ロープの落ちたその場所にしゃがんで木の根
元の土を触ってはっと気付いた。

肥料も与えられず、雑草も生え放題なのになぜ森の木々は丈夫に育つのか。この土だ。り
んご畑の土とはまるで違う土だった。

早速りんご畑の土を森の土に入替えた。翌年7年ぶりに花が咲いた。木村家では感極まっ
た。そして秋に収穫したたった2個の小さなりんごを家族で分け合って食べた。小さなり
んごだが味がぜんぜん違っていた。頬っぺたが落ちそうなほど美味しかった。

翌年から木村さんのりんご畑は活況を呈することになった。雑草は生え放題なのにあまり
虫は付かない。天敵同士が食べあって害虫が自然淘汰されるのだ。「育てない。手助けす
るだけ」。木村氏が語った言葉は無農薬、無肥料栽培の成功を物語っている。8年の歳月
を要した。

木村氏のりんご畑の土の中の微生物はほかのりんご畑の約10倍もいるそうだ。落ち葉も
枯れた雑草もこの微生物が養分に分解してくれる。翌年のりんごの養分になるわけだ。



【3】ネットで販売しても25分で完売!

木村氏のりんごが時々ネットで販売することがあるが、わずか25分で完売だ。直送で購
入している都市部のレストランなどではもちろんりんごは皮付きのまま調理する。無農薬
だから軽くふき取るだけでいい。

レストランなどで木村さんのりんごのジュースを飲んだお客は思わず微笑む。自然の力っ
てすばらしい。化学肥料をたくさん使用し、農薬で害虫を駆除すればりんごの収量は上が
る。でも味は全く違う。味だけではない。安全と安心という付加価値もあるのだ。

そして木村氏と木村氏を支えた婿入り先の儀父母や嫁さんの支援がすばらしい。家族の絆
があって木村氏は「忍耐力」を発揮し続けることができたと言えよう。



【4】編集後記

今でこそマスコミは木村氏を英雄扱いで報道する。しかし当時近隣の人々から誹謗中傷を
受けても無農薬、無肥料栽培をやめようとしない木村氏は変人扱いで記事にされていたと
いう。本当に木村氏の「忍耐力」には感服だ。

<この記事は平成21年12月放送のテレビ東京「ルビコンの決断」も参考にしています。>




次回に続く

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