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TOP > 記事一覧 > 人事・労務 > 今さら聞けない「工数管理」とは?社員の業務量の可視化と管理方法について解説
マーケティング、財務、会計、企画、アジアの女性起業家がスマートフォンを手にビジネス経営から利益を得ることに成功したという喜びを表す。

今さら聞けない「工数管理」とは?社員の業務量の可視化と管理方法について解説

プロジェクトの成功にはさまざまな要因がありますが、その中でも重要となるのが正確な工数管理です。工数管理は、プロジェクトが計画どおりに進行しているかを把握し、効率的に進めるためには重要な手段となります。

本記事では、工数管理の基本的な考え方から具体的な進め方、改善方法までをわかりやすく解説します。

工数管理テンプレート
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工数管理の概要と目的

工数管理とは、プロジェクトや業務を進行する際に必要となる作業時間を計画、管理、改善するための手法です。作業時間=工数として管理することで、業務の進行状況を適切に確認できます。また、プロジェクトが破綻するリスクを未然に抑え、スムーズに完成までこぎつけることを可能にします。

工数管理は各作業にどれくらいの時間が必要かを見積もり、その時間を基に工数管理表を作成するところから始まります。そして、作業が始まったら工数管理表のとおりに進行しているかを確認し、計画との差異が出ていればその原因を特定して改善策を立てます。

その結果、作業効率を上げてコストを抑え、リスクを低減しながら品質を保つことができるのです。

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工数管理の方法と進め方

工数管理は、行きあたりばったりではなく、事前に定めた計画に基づいて体系的に進めなければなりません。ここからは工数管理の方法と進め方について解説します。

責任者の選定

まず、工数管理の責任者を決めます。

工数管理はプロジェクトや業務全体に関わるものですから、適した経験とスキルを有する人を選ぶ必要があります。工数管理責任者には、プロジェクトの全体を把握し、必要に応じて適切な指示を出す能力が求められるからです。

そのためには、ある程度の年数のキャリアを積んでおり、管理面でのスキルだけではなく現場の感覚も有していることが求められます。また、実際に作業を行う現場の社員から一定の信頼を得ていることなどが条件として挙げられるでしょう。多くの場合、プロジェクトリーダーなどが工数管理も担当することが多いです。

ツールの選定

次に工数管理に使うツールを選定しましょう。

ツールの選定は、プロジェクトの規模や内容、参加メンバーのスキルレベルなどによって大きく変わります。一般的には、ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトが用いられますが、近年では課金型のプロジェクト管理ツールも人気です。

これらのツールはタスクの進捗状況を視覚的に把握しやすいなどの利点があります。また、これらのツールを用いることでメンバー間のコミュニケーションも円滑になるというメリットもあります。

ただし、ツールに頼りすぎてしまうと入力や操作に時間を取られてしまうこともあるので注意が必要です。シンプルで使いやすいツールを選定することで、効率的な工数管理ができます。

管理表の作成

ツールが選定できたらそのツールを使って管理表を作成しましょう。管理表の利用によって全体の進捗を把握しやすくなります。

管理表をつくる際は、各タスクの開始日と終了日、担当者、進捗状況、優先度などを明記しましょう。また、管理表はあくまでも指針ですので、現実の進捗状況に合わせて見直しや更新を行うことが大切です。

定期的な計画の見直しにより、工数を適切に管理し、現実に即した業務運営が可能となります。

運用と改善

運用段階では、工数管理を行いながらプロジェクトを運用します。管理表をもとに各メンバーの進捗状況を確認し、必要に応じて調整を行いましょう。

たとえば、特定のメンバーのタスクが予定よりも遅れている場合、他のメンバーにサポートを依頼するなどの対策を立てます。また、予定どおりに進んでいる場合でもより効率的に作業を進めるための改善点がないかを常に探して計画を見直します。円滑に運用できるよう、定期的な確認の場を設けて進捗状況を共有し、問題点や改善点を話し合うことも重要です。

他にも、複数人が参加するプロジェクトだけでなく、部下の業務量管理などで工数管理ツールを導入している場合、どの業務にどれくらいの時間がかかっているのかを定期的に確認しましょう。予想外に時間がかかりすぎていたり、一人に業務量が偏りすぎている場合は、業務効率の改善や、一人あたりの業務量の調整の必要があるでしょう。

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工数の改善方法

工数の管理がうまくいかない場合、その原因を探して改善策を立てることが必要です。ここからは工数管理表を元にどのように改善していったらよいのか、その方法を見ていきましょう。

計画と実績の差分を把握

工数改善の第一歩は、計画と実績の差分を正確に把握することです。各タスクに割り当てられた予定の工数と実際にかかった工数を比較し、まずはその差を明らかにしましょう。この差分を把握することで、どのタスクが予定よりも時間がかかっているのか、逆にどのタスクが予定よりも早く終わっているのかを可視化できます。

また、この差分を定期的にチェックすることでプロジェクト全体の進行状況を把握し、必要な場合は途中で修正を加えることも可能になります。

差分が生じた原因を特定

次に工数の差分が生じた原因が何なのかを特定します。

原因には人的な要素としてスキル不足やコミュニケーション不足が考えられます。また、環境的な要素として設備の故障や予期せぬトラブルなど、さまざまな要素が絡み合っています。

原因が複数ある場合もあり、それらがどの程度の影響を及ぼしたのかを見極めることが大切です。すべての情報を集めて分析することで具体的な改善策を考えるための土台となります。

改善策の策定と実施

差分の原因が明らかになったら、改善策を策定し、実施しましょう。

これには、作業工程の見直しやメンバーの割り当ての見直し、新しいツールの導入などさまざまな手段が考えられます。その他、実は省いても問題ない業務や会議などもあるかもしれません。そして、決定した改善策は計画的に実施しましょう。その際、社員全員に改善策の内容を共有し、理解してもらったうえで実施することが重要です。

また、改善策の効果も定期的に評価し、必要に応じて修正や再策定を行うことも大切です。このように改善策の策定と実施を繰り返すことで工数の無駄を削減し、業務効率を上げることが可能となります。

工数管理のためのExcelテンプレート

工数管理は、プロジェクトの進行状況を把握し、計画どおりに進んでいるかを確認するための方法です。適切な工数管理を行うことで、プロジェクトが頓挫するリスクを低減し、無駄な作業や業務を排除することができます。

問題は、計画表の作成や日々の進捗入力をどのように管理するかですが、近年ではプロジェクト管理ツールなどを用いて一元管理するケースも多いです。

しかし、「いきなり専門的なクラウドツールはハードルが高い……」と思われる会社もあるでしょう。そのような場合はExcelで簡単な工数管理表を作成し、工数管理とはどのようなものなのかを体験してみるのがおすすめです。

経営ノウハウの泉では、簡単に入力できる工数管理表(Excelテンプレート)を用意しました。以下から無料でダウンロードできますので、ぜひ試してみてください。

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*PEERAWICH PHAISITSAWAN, PaeGAG, Song_about_summer / shutterstock

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