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アウトソーシング

アウトソーシングで人材確保!成功するための注意点とそのメリット・デメリットとは【事例も解説】

2023.05.08

労働力不足が謳われるようになってから久しい昨今、人材不足に悩む企業も少なくないでしょう。とくに、さまざまな状況により業務量が増加している企業の場合、社員の残業頼みになりがちです。しかし、長時間労働に関する規制が厳しくなり、中小企業の残業代の負担増加など、社員に頼り切るのも難しい状況になりつつあります。今回は、このような問題に悩む経営者に向け、社外に依頼する……つまり”アウトソーシング”を選択した場合のメリットや成功事例について順に解説をしていきましょう。


アウトソーシングとは

アウトソーシングは、企業が自社の業務の一部または全部を外部の専門業者に委託するものです。アウトソーシングとよく比較されるサービスとして”人材派遣”があります。人材派遣は、企業が外部の労働者を雇用し、その労働者を自社内で業務に従事させる手法です。そのため、人材派遣の場合は、指導が必要になりますが、アウトソーシングは専門業者に業務を任せることができます。

アウトソーシングのメリット

1)採用活動の手間や時間をかけることなく人材不足を補える

新たに採用活動を行う場合、ターゲットとなる人材のイメージ固めや採用までのスケジュール策定、面接や試験の準備、選定までに一定の時間がかかります。ただでさえ人材不足に悩んでいるのに、採用活動のために一定の社員を割り振らなければならず、更に日々の業務に悩まされるケースもみられます。

2)育成コストの削減

採用してからも一人前の社員へ育てるためには一定の社員教育が必要です。前述した人材派遣でも、業務の指示や指導が必要となります。慣れるまでは、業務をわかっている人が確認作業をしなければならず、通常業務に支障が出てしまう可能性もあります。業務内容のマニュアル化ができない場合は尚更です。しかし、アウトソーシングを選択すれば、アウトソース先の責任者が業務指示や指導を行うため、育成の時間がかかりません。

3)社員の生産性向上

すでに働いている社員が自身の業務に集中することができます。これにより社員側は残業時間が削減され、リフレッシュ時間にあてることができます。一方、会社側は残業代や新たな人材にあてるはずであった人件費をカットすることに成功します。

アウトソーシングのデメリット

1)情報漏えいの危険性

社内の業務を外部へ委託するということは、社内のさまざまな情報を外部へ伝えることともいえます。重要な情報を扱う必要性がある仕事をアウトソーシングする際には、事前に対策法を検討しておく必要があるでしょう。

2)アウトソーシング先によって業務の進め方が異なる

何らかの理由でアウトソーシング先を変更した場合は、手順や社内との連携方法もリニューアルされることを念頭に置いて進める必要があります。

3)コストがかかる

アウトソーシングには、当然ながら一定のコストがかかります。このコストリスクを負った上で、本当にメリットがあるかどうかを見極めるためには、社内の現状を把握し分析することが必要不可欠です。

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アウトソーシングの種類と利用例

アウトソーシングはさまざまな種類があります。よく挙げられるものは①ITアウトソーシング、②ビジネスプロセスアウトソーシング、③ナレッジプロセスアウトソーシングなどです。一部の教務をアウトソーシングすることで、業務効率化や属人化防止などを成功した事例を紹介します。

①ITアウトソーシング

社内に情報機器やシステムに詳しい者のいない会社がデジタル化を進める際に、外部へインフラ整備やシステム運用を委託することです。
ある企業では、エンジニアを採用し、内製でITシステム構築をする予定でしたが、獲得競争が激しく、優秀な人材を採用することができませんでした。そのため、アウトソーシングを利用。効率的にシステムを構築するができ、業務の効率化や採用や育成にかかるコスト削減を実現することができました。

②ビジネスプロセスアウトソーシング

社内の一部業務を外部へ一括で委託することです。BPOとも呼ばれています。たとえば、電話代行会社へ電話対応の一切を任せたり、人事や総務、経理などのバックオフィス部門を任せたりすることが挙げられます。
ある企業では経理担当者が一人しかおらず「自分が休んでしまうと業務が進まない……」と属人化してしまっている状態でした。アウトソーシングによって、専門的な知識を持った担当者や会計事務所に業務を任せることで、属人化を防ぐことができ、効率的なサービスの導入や専門的なノウハウも得ることができました。

また、電話対応業務のアウトソーシングで成功したこんな例もあります。リモートワーク比率が高いある会社では、出社した社員が電話対応を兼任しており、取れる人が電話を取るという状態でした。「業務中に電話対応をすると集中できない」「自分ばかり電話対応をしている」といった不満の声が多いことを知った社長が、電話代行会社へのアウトソーシングを決定。必要のない営業電話もシャットアウトでき、社員が業務に集中できるようになりました。また、新規顧客からの問い合わせも商品知識の高い担当者へスムーズに接続され、受注件数も顧客満足度もあがりました。

③ナレッジプロセスアウトソーシング

どのような商品が今人気なのか、どのような商品が購入される傾向にあるかなど、企画や営業の参考になりそうなやデータの解析や分析業務を外部へ委託することです。KPOとも呼ばれています。大企業が利用すると思われがちですが、人的リソースの少ない中小企業が事業スピードを速めるために利用する場合があります。たとえば、新サービスA・Bについて検討している中小企業がありました。同時進行できるリソースはありません。フリーランスのマーケッターとNDA契約を結び、市場規模・潜在顧客・自社のポジショニングなどの調査を業務委託。調査の結果、自社の強みが生かせそうなサービスAに集中し、競合より早くサービスをリリースすることができました。その後のマーケティング方針もスムーズで順調に業績を伸ばしています。

アウトソーシングする際の注意点

アウトソーシングは非常に便利な方法ですが、社内の業務負担を軽くしようとしてむやみに導入してしまうと、コスト負担が大きくなり企業経営に影響を及ぼす危険性があります。このような状況を防ぐためには、どの業務をどこまで委託するのか、その線引きをはっきりさせておかなければなりません。

自社の問題にあわせたアウトソーシングをしよう

そのためには、人材不足の原因をはっきりさせることが必要になります。たとえば、見込みのある業務を拡大していきたいものの、人材が不足していてうまくいかない場合などは、営業部門の一部にアウトソーシングを導入する方法が有効です。営業代行や顧客先へのフォロー、顧客データ管理などの業務を委託することで、社員の負担削減が見込まれます。

また、中小企業では社長や経営陣、社員のほとんどが営業に出ており、バックオフィス体制がなかなか整わないケースも多くみられます。このようなケースに対応するためには、IT業務や人事労務、経理業務を外部委託し、内勤のストレスを減らす方法が効果的です。

規模が小さくアウトソーシング資金が限られている企業であればあるほど、会社経営にあたり最も困っている業務を割り出し、ピンポイントでアウトソーシングを導入できるか否かが重要なポイントとなるでしょう。

まとめ

アウトソーシングの内容やメリットや注意点などについてまとめました。昨今は、アウトソーシング業界も活性化しており、用途や特徴に応じたさまざまな外部委託先が存在します。社内のアウトソーシング導入が決定的になった場合は、自社に合ったアウトソーシング先を見つけるため、コミュニケーションが問題なく取れるかどうか、自社に寄り添ってくれそうな委託先かどうかを入念に検討していくことが有効となります。

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*EKAKI,, SAMURAI, metamorworks, Elnurm, sky&sun, shimi / PIXTA(ピクスタ)

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