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労働実務事例

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「時間外見合い」の要素、割増基礎から役職手当を除けるか

「労働新聞」「安全スタッフ」(2011年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 月60時間超の時間外割増賃金率が、5割以上にアップしたので、賃金支払い額の増加を心配しています(当社は、適用猶予の中小企業に該当しません)。管理監督者に含まれない下位役職者について、役職手当を割増賃金の計算から除外できないでしょうか。役職手当は「時間外見合い」的な要素もあるので二重払いを避けたいのですが、可能でしょうか。

【富山・B社】

[ お答え ]

 割増賃金の算定基礎となる賃金は、「通常の労働時間の賃金の計算額」から、次の7種類の除外賃金項目を除いたものです。
① 家族手当
② 通勤手当
③ 別居手当
④ 子女教育手当
⑤ 住宅手当
⑥ 臨時に支払われた賃金
⑦ 1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金
 除外賃金項目は「制限的に列挙されている」(労基法コンメンタール)ので、前記①から⑦に該当しない「通常の労働時間の賃金」はすべて割増賃金の計算基礎に含める必要があります。
 役職手当は、「名称にかかわらず実質によって」(昭22・9・13発基第17号)判断しても、除外賃金項目に含まれるとは解せません。ですから、原則的には全額割増基礎に算入します。
 ただし、役職手当の一部に時間外見合い相当分を含む形で処理する会社も存在します。この場合、「割増賃金相当部分と通常の労働時間に対応する賃金部分とに区別することができ、かつ、割増賃金相当部分が法定額以上支払われていれば、法違反でない」と解されています(平12・3・8基収第78号)。
 割増賃金相当の金額が明確であれば、その部分は「通常の労働時間の賃金でない」という理由で、割増の算定基礎から除外できます。純粋な役職手当部分のみ、算定基礎に上乗せすれば足ります。
 しかし、元々、時間外見合いという性格付けのなかった会社で、役職手当の一部を割増賃金の算定基礎から除外すれば、時間外数が同じでも支払い賃金額が減少します。
 労働条件の不利益変更ですから、原則として労働者の同意を得る必要があります(労働契約法第9条)。就業規則の一方的変更による場合、同法第10条に基づき合理性の有無が問われます。



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