• HOME
  • コラムの泉

コラムの泉

このエントリーをはてなブックマークに追加

専門家が発信する最新トピックスをご紹介(投稿ガイドはこちら

分権管理と事業部制・責任と権限

■■経営テクノ研究所■■
**********************************
2011年10月17日 第1・3週月曜日発行
発行人:舘 義之http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
**********************************
 メルマガの配信状況を確認していましたところ、11月7日(第13回:
責任と権限)に配信するメルマガが保存されていましたので、配信すること
にいたします。

 なお、「総務の森マガジン」の方々は、10月17日(第12回:分権管
理と事業部制)のメルマガをお読みになっていないと思われますので、再度、
配信することにします。

「まぐまぐ」をご覧の方々には、重複するかも知れませんが、お許しください。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
★★経営のパートナー★★経営学で企業を再生する
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
第12回:分権管理と事業部制
**********************************
 現代の経営管理の形態は、集団管理(セントラリーゼション)から分権管
理(デセントラリーゼション)に移行しています。

ドラッカーは、組織形態の3原則として、
1.事業目的に役立つもの
2.中間階層が少なく、命令系統が短いもの
3.明日のトップの育成に役立つもの
を挙げ、これを満たす組織として、分権管理組織が最も有効であることを説
いています。

 彼は分権管理形態として、事業の諸活動をそれぞれ独自の市場を持つ独立
採算的な「自立的製品単位部門」に組織化する連邦的分権制度(フェデラル
・デセントラリーゼション)と、事業の経営過程の主要な段階ごとに職能単
位を設け、これに最大限の変化を課す職能的分権管理制(ファンクショナル
・デセントラリーゼション)に分け、どちらか一方、または両方の併用によ
り、それぞれの企業に応じた分権管理を薦めています。

 わが国においても、企業の取り巻く諸条件が複雑化し、変動が激しくなる
につれ、一方、企業の成長のためには、どうしても急速な製品変化と多角化
が必要になるため、従来のワンマン社長ではコントロールに限界が生じてき
ます。

多角化につれて、経営の間にはますます広くなり、イノベーションや経営
管理技術の高度化につれて、専門の奥行きは、いよいよ深くなる傾向があり
ます。

このような情勢に応じて経営を効率的に行うには、個々の構成員の創意と、
持てる能力を最大限に発揮させ、個人の自由的な意欲を起こさせなければな
りません。

また、個々の経営活動が責任を持ってタイムリーに完遂されるためには、
判断や決定ができるだけ問題の発生する箇所に近い下部で行えるような形が
望ましいといえます。

このような個々人の自発的意欲を尊重し、迅速適切な活動を期するために、
「権限の委譲」をはかったものが分権管理です。

事業部制は、分権管理の一形態です。普通、事業部制は、製品別に組織さ
れ、独自の市場と利益責任を有する統一的な経営単位です。(製品別のほか、
地域別・得意先別・プロセス別・職能別・事業部別もある)

したがって、ものをつくり、(プロダクト・センター)、これを販売し
(市場責任単位)、これによって利益を生み出す(利益責任単位=プロフィ
ト・センター)ために必要な権限を包括的に付与されることが前提となりま
す。(利益に影響を及ぼす一切の権限を与えることがのぞましい)

事業部制が利益に責任を持つためには、単なる計算上のものでなく、市場
のスクーリンを経た利益でなくてはならないのです。その意味で、A事業が
社内のB事業部に部品や機械供給するときは、市価基準またはそれに準ずる
振替価格によるものでなければなりません。

また、機械メーカーの鋳物部門のような場合は、社内供給のほかにも有利
な市場があるなら、自由に販売することが認められなければ独自の市場を持
ったことにならないのです。

これの逆の場合、すなわち、機械部門が社外の鋳物会社からより安くてよ
いものが自由に購入できる場合は、社内の鋳物部門からの供給を断って、よ
り有利な生産を行うことも許さなくてはならないことになります。これが忌
避宣言権といわれるものです。

事業部制の運用のポイントは、経営の目的を達成するための正しい目標を
設定し、これを基準としてフェアに事業部の業績が評価されなければなりま
せん。目標がアイマイであり、一方、業績が適正に評価されないとすると、
意欲も湧かなければ、責任体制も絵にかいた餅に終わってとしまいます。

業務評価は、最終的には利益(純利益・貢献利益・管理可能利益・売上利益
のほかに長期的要素のはいった総資本利益率)で評価されるほか、市場にお
いて地位を向上させたか、新技術の開発を行ったか、人材育成に意を用いた
か、長期目標と短期目標のバランスを保持したか、などの多面的基準で評価
が行われます。

 このような評価を実質的にするために報奨制度を併用することもインセン
ティブな効果をもたらすことになります。
──PR──────────────────────────────
★★利益向上は企業体質革新から★★
  新製品、新市場、新材料、新しい作業方法、新しい組織形態、さらには新
しい経営理管理論や経営哲学といった分野において、競争に立ち向かい、勝
ちぬくために革新が必要です。
★利益向上は企業体質革新の解説→http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
──PR──────────────────────────────
★★革新的ビジネスマンご購読のお薦め★★
 企業間の競争は激しくなりました。人を陥れたり、だましたりするのでは
なくて、他人よりもすばらしい点をいくつも兼ね備えて、厳しい企業競争、
生存競争に勝利を得るためのプラスアルファを本メルマガによって身に備え
ていただきたいと思います。
★革新的ビジネスマンの解説→http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
─────────────────────────────────
■舘 義之のポジション
 人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
 人事・IE、VE・マーケティングの3輪で企業体質改善の仕組みを構築
して、厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援し
ます。
舘 義之への問い合わせtate@agate.plala.or.jp
**********************************
■■経営のパートナー■■
発行人 :経営テクノ研究所
     舘 義之http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
**********************************


**********************************
■■経営テクノ研究所■■
**********************************
2011年11月7日 第1・3週月曜日発行
発行人:舘 義之http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
★★経営のパートナー★★経営学で企業を再生する
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
第13回:責任と権限
**********************************
 仕事の種類がおおくなり、また上下の階層が複雑になるにつれて、組織が
文化します。

 その組織の中の個人個人に割り当てられる職位(ポジション)と職務が一
定のルールによって有機的な活動を営まなければ、経営に混乱が生じたり、
大きな穴があいたりします。

 仕事を自主的に遂行するには、責任を持たなければなりません。やりっぱ
なしでは困ります。この責任は、自分の職位に課せられた仕事、すなわち責
任事項(レスポンシビリティ)を遂行する義務(オブリゲーション)-この
中には与えられた権限を行使する義務も含まれる-とその遂行の「結果を上
司に対して責任をとる」(アカンウンタビリティ)ということです。

 通常、権限(オーソリティ)は、責任事項を遂行する場合に、公に実行で
きる力であるといえます。権限は実際に職務を遂行する際、自分で判断し、
意思決定し、行動し、指揮し、命令し、処理することができる権利であると
いいかえることができます。

 責任と権限が明確にされなければ、自分の仕事の範囲がわからないし、具
体的事象に直面しても、そのつど上司に許可を得なければ処理できなくなり
ます。

 分権管理はいかなる有能な経営者でも、自分一人では限りがあることを前
提にしているから、他の人間に職務を与え、同時に権限をも委譲しなければ
意味がありません。

 権限には、
1.決定権
2.命令権
3.承認権
4.審査権
5.発案権
6.代行権
7.代理
8.代表権
などに分類することができます。

 一般に会社で権限のあるなしをいう場合、金銭の支出権限を意味すること
があります。また、部・課長の持っている共通権限とか、営業部長・購買部
長・経理部長等の個人の管理職が持つ固有権限をさしていることもあります。

 これらの責任は、
1.組織規程、分課分掌規程
2.職制規程
3.稟議規程
4.職務専決権限規程
5.業務手続規程
6.職位明細書
7.職務明細書
などで明らかにされています。

 権限委譲に伴う制度として、報告制度と日本的管理制度の特色としての稟
議制度があります。

 報告制度は、任された権限を行使した結果を上司に報告し、自己の責任を
明らかにすると同時に経営に必要なインフォメーションを与えるものです。

 稟議制度は、トップに権限が集中しているため、課せられた職責を果たす
ためにトップに対し、許可または決裁を求めなければならないものです。こ
れは責任と権限が一致しないことを示すもので、かえって責任回避の手段に
利用される恐れもあるので、運用上十分注意を払う必要があります。
──PR──────────────────────────────
★★利益向上は企業体質革新から★★
  新製品、新市場、新材料、新しい作業方法、新しい組織形態、さらには新
しい経営理管理論や経営哲学といった分野において、競争に立ち向かい、勝
ちぬくために革新が必要です。
★利益向上は企業体質革新の解説→http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
──PR──────────────────────────────
★★革新的ビジネスマンご購読のお薦め★★
 企業間の競争は激しくなりました。人を陥れたり、だましたりするのでは
なくて、他人よりもすばらしい点をいくつも兼ね備えて、厳しい企業競争、
生存競争に勝利を得るためのプラスアルファを本メルマガによって身に備え
ていただきたいと思います。
★革新的ビジネスマンの解説→http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
─────────────────────────────────
■舘 義之のポジション
 人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
 人事・IE、VE・マーケティングの3輪で企業体質改善の仕組みを構築
して、厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援し
ます。
舘 義之への問い合わせtate@agate.plala.or.jp
**********************************
■■経営のパートナー■■
発行人 :経営テクノ研究所
     舘 義之http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
**********************************
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
編集後記

 私にとって10月12日は、本当につらい1日でした。74年間の人生に
おいて肉体的にも精神的にも疲れ果て残る気力で何とか持ちこたえました。

 1週間ほど無我夢中で病院と自宅の往復をしていましたが、研修や講演会、
あるいはメルマガのことで対処しなければならないと気づきキャンセルまた
は延期という処置を行いました。

 メルマガの読者には、10月18日にとりあえず次のような文面を配信い
たしました。

              
平成23年10月18日

「経営のパートナー」ご愛読者の皆様へ

 日頃、メルマがをご愛読いただきまして誠にありがとうございます。

 さて、去る10月12日、妻が餅でノドをつまらせ、心肺停止の状態で東
大病院へ搬送されました。状態は最悪で今のところの所見は植物人間になる
可能性が大きいとのことです。そして、いつ悪化するかわからないので覚悟
をして待機してほしい、と言われました。

 思えば私が25歳、妻が24歳のときに結婚をし、以後49年間、二人き
りの生活を続けてきました。私が富士通を退職して経営コンサルタントの道
を選んだときは、収入も少なく、生活が苦しかった時期にグチノ一つも言わ
ずアルバイトをして私を助けてくれました。この時、私はコンサルタントと
して絶対に成功するぞ、と決意し、さらに猛勉強に努めました。

 そして、富士通時代だけのノウハウでは、とても一人前のコンサルタント
として食べていけないことを身をもって体験しました。

 どうせ食べていけないのなら、他のコンサルタント会社において、富士通
時代に経験しなかったいろいろなノウハウを習得させてもらおうと、給料は
最低ということで4社のコンサルタント会社に就職しノウハウを身につけま
した。

 この時も助けてくれたのは妻でした。妻とは、よく喧嘩もしましたが、本
当に最高の妻であり、最高のパートナーであり、最高の女性でもありました。

 最低の生活の中でも楽しく、笑いがあったのは、お互いに言葉には出しま
せんでしたが、「愛」あったからだと思います。

 今は、その笑いがありません。顔の血色のよさ、話かけると、すぐにでも
目があきそうな感じがたまりません。病院から自宅に戻ったとき思い出して
は涙ぐんでいます。

 森繁久彌さんが好演された「屋根の上のヴァイオリン弾き」というミュー
ジカルの中で、主人公の奥方ゴールデのこんな台詞がありました。
 「この人と一緒に生活し、この人と喧嘩もし、ともにひもじい思いもして
きた。それが愛でなければ、愛とは何かしら」

 夫婦愛というものは、こういうものではないでしょうか。

 その森繁さんが、金婚式のお祝いの席で、「私たちは愛したから結婚した
のではありません。結婚したから愛しあって50年になったのです」とご挨
拶をなされました。これこそが夫婦愛だと思い、私も、この言葉どおり生活
していこうと決意したのです。

 このような状況ですので、現在は研修や講演会をとりやめ毎日病院通いを
しています。今の私は100%妻のほうに気持ちがいっており、文章を書こ
うという意欲が湧きません。思考したり、創造したりする機能が停止してい
る状況にある、といっても過言ではありません。

 このようなことでメルマガの配信を、しばらく中断することは、プロとし
て大変お恥ずかしいことですが、しばらくすれば、また、創作しょうという
気持ちになれると思いますので、なにとぞご理解賜りますようお願い申し上
げます。

 最後に、メルマがご愛読者に感謝・感謝・感謝。

経営テクノ研究所 舘 義之
**********************************
 さらに、次のような文面も配信いたしました。
 10月21日、ノドのところを気管切開術を行い、そこから酸素を送って
います。先生からは、いつ急変してもおかしくない状態だと言われています。

 今は、詩人西条八十さんの墓碑銘の心境です。
   われらたのしくここにねむる 離ればなれに生まれめぐりあい
   短き時を愛に生きしふたり 悲しく別れたれど
   ここにまた心となりて とこしえに寄りそいねむる
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 11月3日現在、入院後23日になりますが、いまだに意識が戻りません。
つらい日々を送っています。

 今回の入院でわかったことですが、医療システムに疑問を感じました。長
期間病院にいられないということです。

 妻の場合は、一般病院(救急病院)・医療療養型病院・介護療養型病院の
三つが治療のための該当病院だそうです。

 ただし、医療療養型病院・介護療養型病院は、急性期の治療が終わり、長
期の療養を必要とする高齢者のための病床だそうです。もちろん、妻の年齢
には該当しますが、急性期の段階ですから入ることはできません。

 したがって、現在は一般病院(救急病院)に入院していますが、病状が落
ち着けば退院しなければなりません。入院できる期間は最長で2ヶ月程度
(法律が変わる前は3ヶ月)です。

 医療療養型病院・介護療養型病院は1年から2年間はいられるそうですが、
その期間がくると、また他の病院へ転院しなければなりません。

 仮に東大病院から他の病院へ転院したとしても、また2ヶ月間で転院です。
それがいやなとときは、医療療養型病院・介護療養型病院を探すことになり
ますが、なかなか空いていないのが現状です。

 となると、長期療養の1つとして残されているのは自宅療養です。私も療
養の1つとして考えていますが、看護婦さんにヘルパーさんの利用、家族・
兄弟等の援助がなければ、1人で面倒を見るのは無理だと言われました。

 もう昔と違って死ぬまで病院にいられる時代ではなくなってきているので
す。

 車椅子で退院する人、杖を突きながら退院する人、介添えを受けながら退
院する人、こんな姿は昔は見たことがありませんでした。

 ここまで書いてきて連合艦隊司令長官山本五十六元帥の「男の修業」を思
い出しました。言いたいことは、ここまでにしておきます。

 苦しいこともあるだろう いいたいこともあるだろう
 不満なこともあるだろう 腹の立つこともあるだろう
 泣きたいこともあるだろう
 これを、じつとこらえるのが「男の修業」というものだ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

絞り込み検索!

現在22,361コラム

カテゴリ

労務管理

税務経理

企業法務

その他

≪表示順≫

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP