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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 2月13日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判事例を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5281405号:
横長長方形の全体の面積のうち、上から約4分の3を橙色地で
表し、残余の下部約4分の1をれんが色地で表してなり、上部の
橙色地の部分の中央に、同じ書体・同じ大きさ・等間隔で横書きに
した「MERX」の欧文字をれんが色で大きく表し、さらに、
下部のれんが色地の部分の中央に、同じ書体・同じ大きさ・等間隔で
横書きにした「メルクス」の片仮名文字を白色でやや小さく表した構成
指定商品・
役務は、第35類です。
ところが、この
商標は、
「Merck」、「MERCK」の欧文字又は「メルク」片仮名
文字より成るもの並びに「MERCK」の欧文字と図形等から構成
されるもの
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶審決に
対して審決取消訴訟(平成23年(行ケ)第10190号)が提起されました。
その判決を紹介いたします。
本
商標と
引用商標の外観を比較すると、
「「Merck」,「MERCK」の欧文字部分と本件
商標中の
「MERX」の欧文字部分は,「MER」又は「Mer」の部分の
綴りは共通するものの,上記各文字部部分を一語として全体的に見た
場合,綴りが異なることは明らかであって,これは我が国の需要者
においても容易に看取することができるものである。」
片仮名
商標の場合、
「片仮名文字「メルクス」の部分は,「メルク」の部分が共通」
するものの、
「「メルクス」と「メルク」は,4文字ないし3文字の比較的少な
い文字数から成るものであり,「ス」文字の有無が外観全体に与え
る影響は大きいこと,片仮名文字部分「メルクス」は同じ書体・
同じ大きさ・等間隔で横書きされていることに照らすと,本件
商標の
片仮名文字部分「メルクス」は需要者に一体として看取されると
見るのが相当であり,」
「上段に「MERX」の欧文字部分が存在し,この欧文字部分から
「メルク」を独立して看取することはできないことも相まって
(「Merck」,「MERCK」の欧文字部分と本件
商標中の
「MERX」の欧文字部分は,綴りが明らかに異なり,共通する
「MER」又は「Mer」の部分の綴りから「メルク」を看取する
ことはできない。),
「メルク」の文字部分が独立して看取されるものではない。」
また、称呼を比較すると、
「本件
商標より生ずる「メルクス」の称呼と
引用商標より生ずる
「メルク」の称呼とを比較すると,両称呼は,「メルク」の音を同じ
くし,末尾において「ス」の音の有無の差異を有する。」
「そして,差異音「ス」(su)の子音(s)は,舌端を前硬口蓋
に寄せて発する無声摩擦子音であって,構音上,例えば,破裂音
(p.b.t.d.k.g)等の音に比した場合,響きの弱い音として
聴取されるものとしても,」
「「ス」の音の有無の差異は,本件
商標と
引用商標のように4音対
3音といった比較的短い構成音からなる称呼に与える影響は大きい
こと,」
「そして何よりも,日本語の「ス」は「U」の母音を伴うもので,
通常「S+U」と発音され,これが「メ」「ル」「ク」「ス」の
4音のみから成り観念を持たない単語において,各音を一つ一つ明確
に発音する可能性が高い音の一つとなっていることからすれば,」
「両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは,全体の語調・語感が
異なるものとなる。」
「また,両
商標のアルファベット文字部分についてみても,末尾が
「クス」と発音される本件
商標と末尾が「ク」と発音される引用
商標とでは,「X」と「CK」の文字の相違があり,アルファベット
発音に慣れてきている日本人にとってこの文字の違いによる発音の
相違は一般化しているというべきである。」
そして、
本願商標と
引用商標とは、観念についても、いずれも、
特定の観念を生じないものであるから、比較することができない、
として、
引用商標とは非類似であると判断されました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、裁判例を紹介しました。
4文字ないし3文字の比較的少ない文字数から成る
商標の場合には、
1字違いであってもその影響力は大きいものになります。
構成文字数を少なくできればいいですね。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに!
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
(原則、毎週月曜日発行ですが、祝日のときは祝日明けに発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
mark@trademark-kaiketsu.comまで
(@を@に替えてください。)
編集・発行 深澤 麒吉
http://www.trademark-kaiketsu.com/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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弁理士 深澤です。
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○識別力のある商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
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横長長方形の全体の面積のうち、上から約4分の3を橙色地で
表し、残余の下部約4分の1をれんが色地で表してなり、上部の
橙色地の部分の中央に、同じ書体・同じ大きさ・等間隔で横書きに
した「MERX」の欧文字をれんが色で大きく表し、さらに、
下部のれんが色地の部分の中央に、同じ書体・同じ大きさ・等間隔で
横書きにした「メルクス」の片仮名文字を白色でやや小さく表した構成
指定商品・役務は、第35類です。
ところが、この商標は、
「Merck」、「MERCK」の欧文字又は「メルク」片仮名
文字より成るもの並びに「MERCK」の欧文字と図形等から構成
されるもの
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶審決に
対して審決取消訴訟(平成23年(行ケ)第10190号)が提起されました。
その判決を紹介いたします。
本商標と引用商標の外観を比較すると、
「「Merck」,「MERCK」の欧文字部分と本件商標中の
「MERX」の欧文字部分は,「MER」又は「Mer」の部分の
綴りは共通するものの,上記各文字部部分を一語として全体的に見た
場合,綴りが異なることは明らかであって,これは我が国の需要者
においても容易に看取することができるものである。」
片仮名商標の場合、
「片仮名文字「メルクス」の部分は,「メルク」の部分が共通」
するものの、
「「メルクス」と「メルク」は,4文字ないし3文字の比較的少な
い文字数から成るものであり,「ス」文字の有無が外観全体に与え
る影響は大きいこと,片仮名文字部分「メルクス」は同じ書体・
同じ大きさ・等間隔で横書きされていることに照らすと,本件商標の
片仮名文字部分「メルクス」は需要者に一体として看取されると
見るのが相当であり,」
「上段に「MERX」の欧文字部分が存在し,この欧文字部分から
「メルク」を独立して看取することはできないことも相まって
(「Merck」,「MERCK」の欧文字部分と本件商標中の
「MERX」の欧文字部分は,綴りが明らかに異なり,共通する
「MER」又は「Mer」の部分の綴りから「メルク」を看取する
ことはできない。),
「メルク」の文字部分が独立して看取されるものではない。」
また、称呼を比較すると、
「本件商標より生ずる「メルクス」の称呼と引用商標より生ずる
「メルク」の称呼とを比較すると,両称呼は,「メルク」の音を同じ
くし,末尾において「ス」の音の有無の差異を有する。」
「そして,差異音「ス」(su)の子音(s)は,舌端を前硬口蓋
に寄せて発する無声摩擦子音であって,構音上,例えば,破裂音
(p.b.t.d.k.g)等の音に比した場合,響きの弱い音として
聴取されるものとしても,」
「「ス」の音の有無の差異は,本件商標と引用商標のように4音対
3音といった比較的短い構成音からなる称呼に与える影響は大きい
こと,」
「そして何よりも,日本語の「ス」は「U」の母音を伴うもので,
通常「S+U」と発音され,これが「メ」「ル」「ク」「ス」の
4音のみから成り観念を持たない単語において,各音を一つ一つ明確
に発音する可能性が高い音の一つとなっていることからすれば,」
「両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは,全体の語調・語感が
異なるものとなる。」
「また,両商標のアルファベット文字部分についてみても,末尾が
「クス」と発音される本件商標と末尾が「ク」と発音される引用
商標とでは,「X」と「CK」の文字の相違があり,アルファベット
発音に慣れてきている日本人にとってこの文字の違いによる発音の
相違は一般化しているというべきである。」
そして、本願商標と引用商標とは、観念についても、いずれも、
特定の観念を生じないものであるから、比較することができない、
として、
引用商標とは非類似であると判断されました。
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4文字ないし3文字の比較的少ない文字数から成る商標の場合には、
1字違いであってもその影響力は大きいものになります。
構成文字数を少なくできればいいですね。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに!
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