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品質のカイゼンはフィロソフィの確立から!

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     シリーズ「カイゼン活動で仕事のできる人の集団を作る!」
 
  <第415回>[(第6話)「品質のカイゼンはフィロソフィの確立から!」]

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の
必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「カイゼン
活動で仕事のできる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析し
た良質の記事を紹介していきます。きっとお役に立てると思います。中小企
業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいただきた
いと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】日立流の品質管理のフィロソフィ!
【3】品質管理の前提として企業を健康体にする!
【4】品質管理部門の強化策!
【5】編集後記

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大企業とはいえ、時には大きな品質問題を発生させる。ひとたび市場で品質
トラブルを発生させれば倒産の危機に立たされる。今カネボウ化粧品が大ピ
ンチだ。美白化粧品で皮膚が斑点状に白化する健康被害が国内だけでなく海
外でも問題になっているのだ。商品の回収に追われ、健康被害を受けた人の
治療費や慰謝料の支払いに追われることになる。

最初の健康被害が報告されたのは2年も前の話らしい。誰も当社の化粧品に
よる健康被害とは考えたくもないだろう。その間、問題の美白成分を使用し
た化粧品のアイテム数は増え続けた。「きな臭さ」を感じて経営層に報告し、
対策を進言する者はカネボウにはいなかったのだろうか。それとも経営層が
黙殺したのだろうか。幸い今は花王の子会社なので倒産は防止できるかもし
れないが、並みの会社なら倒産だ。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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失敗を恐れるな。だが、同じ失敗を二度とするな。


       本田宗一郎

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【2】日立流の品質管理のフィロソフィ!

私は若いとき13年間日立関連会社で働いた。そのとき製造、生産技術、検査
・品証、資材・購買などの部門で仕事をした経験がある。その間、日立の品
質管理の「フィロソフィ(哲学)」を徹底的に叩き込まれた。オール日立の
長期研修にも参加し、そこでも鍛えられた。

日立関連ならどこの工場に行っても一貫した品質管理のフィロソフィが脈々
と受け継がれている。そのフィロソフィの根幹を成すものは「三権分立」だ。

開発・設計部門は「立法」をつかさどり、仕様や製品のスペック(規格)を
決める。製造部門は「行政」をつかさどり仕様やスペックを満たすように製
造する。つまり狙いの品質を具現する部門なのだ。品質管理(検査・品証)
部門は司法をつかさどる。本当に仕様やスペックが満たされているかどうか
を確認し、満たされていなければバッサリ差し戻す。これが「三権分立」だ。

企業は生き物だから、不良や失敗はある。大切なのは不良を発生させてしま
った場合、迅速に再発防止対策を講じて顧客の「迷惑度」と「失信度」を最
小限に抑えることだ。もちろん不良の予防活動を徹底し、不良の発生そのも
のをなくさなければならない。



【3】品質管理の前提として企業を健康体にする!

全社を挙げて品質管理を行うには、その基盤として企業や職場が健康体でな
ければならない。次に掲げる項目に思いあたる点はないだろうか。チェック
してみてほしい。

□ まずいと思っても意見具申をしない。(言い出しっぺがやらされる)

□ 余計なことはなるべく引き受けない。

□ 職務範囲から出ることはやらない。(それは私の担当外と言う)

□ 今のやり方がいいと凝り固まり、カイゼンに無関心で反省の余地がない。

□ 図面、仕様書、マニュアル、手順書よりも自分の経験で仕事をする。

□ 他人の意見、経験、教えを尊重しない。

□ 決め事を守る気風がない。

□ 好奇心がなく、創造性も発揮しない。

□ 意見を言っても採り挙げてもらえず、もやもやしている。


カネボウ化粧品の当事者の方たちに思いあたる項目はいくつあったか質問し
てみたい。もし「ない」と答えたなら、自覚症状のない「企業ガン」かも知
れない。一部の報道によればカネボウ化粧品の社員はプライドが高すぎて親
会社になった花王の言うことに耳を貸さなかったらしい。花王側は今後「花
王の管理システム」を導入して強力に改革を断行するとしている。



【4】品質管理部門の強化策!

多くの企業では、品質管理(検査・品証)部門は従属的なつけたし部門にな
っている例が多い。品質管理部門に有能な人財を投入せず、言われたとおり
検査をすることに終始しているのだ。不良があっても営業が「納期が間に合
わない」と騒げば製造部長や工場長が「これくらいは問題ないから出荷して
しまえ」と圧力をかけ、出荷してしまう。これでは三権分立とは言えない。
結局、「何が正しいか」でなく「誰が正しいか」で行動する風土なのだ。

品質管理部門の担当者は裁判官であり、品質管理部長は裁判長だ。「不合格」
と判定が出たなら出荷を止めて対策を講じさせなければならない。その権限
を品質管理部長に与えなければならない。そんなことは日立関連工場では常
識中の常識だ。

品質管理は、設計技術、生産技術、管理技術を結集した基盤の上に総合的に
展開する必要があると言うことだ。品質がカイゼンされたときの「アウトプ
ット(成果物)」は以下の項目になるだろう。


□ 製品の品質・信頼性の大幅向上

□ コストダウン(品質不良による失敗コストの大幅低減)

□ 付加価値の増大

□ 利益の増大


間接的効果として、「よい風土の確立」、「組織力の強化」、「顧客の信頼」
などがある。

品質管理(検査・品証)部門の社員に求められる行動指針は、日立では、次
の5つの項目が周知徹底されている。

□ 疑うことから始めよ(疑いを持って検査しなければ不良の検出力は上が
  らない)

□ 疑わしきは、罰せよ(疑わしきは一旦罰して、疑いが晴れたら良品にす
  る)

□ 臭いものには蓋をするな(不良の兆候を黙認してはならない)

□ 常に顧客の立場に立て(不良品を買わされた顧客の身になって判断する)

□ 納期、費用で妥協するな(小さな費用を惜しんで後で大きな損失を被る
  な)


不良(オシャカ)による損失は、投入高に対する産出高という生産効率に大
きなマイナスをもたらす。無管理状態でもたまたま不良や問題が発生しない
ことがある。だからと言って決して、味をしめてはならない。

どの部門に所属している人もみんな品質管理に何らかの形で関わっている。
正しい品質管理が遂行されている企業はめったに不良品を市場に流出させな
い。これは真実である。



【5】編集後記

カネボウ化粧品は店頭の美容部員が化粧水、乳液、ナイトクリーム、日焼け
止めクリームなど出来るだけ多くの種類を併用することを勧めていたそうだ。
だが3種類以上の化粧品を併用したときの副作用(障害)の有無については
テストすらしていなかったそうだ。顧客を実験台に使っていたことになる。
品質管理のフィロソフィからして問題だった。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=

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⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
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