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状況判断は「複数の視点」で、状況対応は「○○」で!

総務の森』コラムをご覧のみなさま


こんにちは! 合同会社5W1Hの高野潤一郎と申します。

本コラムでは、弊社配信の無料ニューズレター第144号(2013年9月
12日配信)で公開した記事の一部をシェア差し上げます。
今回のタイトルに興味をお持ちいただけた方は、是非、お役立てく
ださい。

<以下、抜粋記事となります。その旨、予めご了承くださいませ。
 なお、システム上、本コラムでご紹介できない『図表』などを含
 めた『全文』は、後述のリンク先より、無料で、何の登録手続き
 もなく、ご覧いただけますので、ご安心ください。>

============================================================

(前略)

「コミュニケーション相手との関係性や場を大切にしながらも核心
を突く質問を繰り出し、目的達成や問題解決に向けて、スピーディ
ーに仮説を立てる(想像力を発揮して構想する)」という、状況判
断・状況対応に関心をお持ちの方も多そうですので、今回はこの辺
りの話をニューズレターでもご紹介してみようと思います。


■「状況判断力・状況対応力」向上のニーズ

(中略) ビジネスの分野では、かつてのように「戦略、目標、短
期的業績」によってのみ企業が評価される風潮に代わって、「プロ
セス、持続性、長期的業績」が高く評価される風潮が強まっている
と言われています。

別の言い方をするならば、「変化の激しい時代こそ、一歩引いて長
期的な視点で考えること、ブレないことが評価される」「事前に正
解のわからない不確実な時代、事業環境変化の激しい時代だからこ
そ、『長期的な方針は堅持』しつつも、『迅速な状況判断や柔軟な
状況対応が適切に行える』ことへの関心が高まっている」というこ
となのではないでしょうか。

今回はこの、「状況判断」や「状況対応」を中心に採り上げて考え
ていきたいと思います。

いろいろ話を展開していく上で、「状況」とはどんなものか?とい
うことについて、まず触れておこうと思います。例えば、図表1を
ご覧ください。

図表1:第139号より
   「コンテンツだけで価値は生み出せない!」 を再掲

「状況」というのは、基本的には「固定されたもの・精度高く予測
できるもの」というよりは、図表1に登場するさまざまな要素とそ
れらの絡み合いによって大きく変化する「流動的なもの・不確定要
素が大きいもの」であるものであると認識した方が安全であったり
適切であったりする場合が多いのではないか、と私は考えています。

今号ではそういった意識に基づいて私見を展開していくのだと予め
ご了承いただければ幸いです。


■鳥の目・虫の目・魚の目 と 総合的な状況判断

最初は、「状況判断」について見ていきましょう。 一般に、「状
況判断」というと、「観察力」「情報収集力」「分析力」について
語られることが多いのですが、もう1つ別の事柄についても意識を
向けていただくのが大切ではないかと思っています。 図表2をご
覧ください。くどくど説明する必要はないと思います(笑)。

図表2:どのフレーム(切り口)から状況判断を行うのか?

続けて、関連する図表3、4をご覧ください。

図表3:鳥の目、虫の目、魚の目

図表4:第143号より 「対症療法の繰り返し」で事態を悪化させな
いためには「問題設定」が重要 を再掲


フレームワーク質問力の研修やエグゼクティブ・コーチングを実施
させていただくと、多くの方が、普段のコミュニケーションや問題
解決のプロセスを、「たった1つの視点からの解釈だけに基づいて
行っているために、望ましい成果が得られていなかった」ことに氣
づかれ、驚かれます。

適切な「状況判断」を行うためには、図表3でお示ししたような
「鳥の目、虫の目、魚の目」などを活用して、物事を多角的に捉え
る(他にも例えば、「一局面」だけに囚われず「大局」を見るなど)
というプロセスを経た上で、現状認識することが、(図表2、図表
4の事例を見ておわかりのように)非常に大切です。

また、目の前の出来事を多角的に捉える(複数の視点・切り口から
捉える)だけでは不十分な場合があることにも留意する必要があり
ます。

それは、「目の前の事象」(個々の出来事)に加えて「事象の背景
にある、目に見えないもの」(複数の出来事に共通するパターンや
関連性など)について把握するということです。

(中略)

相手の話をすぐに「わかったつもり」にならず、安易に結論に飛び
つかず、目的達成や問題解決に向けて適切な「状況判断」を行おう
とするのであれば、ここに挙げたように、「観察力」「情報収集力」
「分析力」を発揮することに加え、「複数視点からの状況把握」
「事象の背景にある『隠れた構造』や『事象の時間経過に伴う変化』
に配慮した状況把握」を踏まえた「分析」が必要となってきます。

(中略)


■目的・意図・前提の確認、
 アブダクション と 状況対応

冒頭では、『長期的な方針は堅持』しつつも、『迅速な状況判断や
柔軟な状況対応が適切に行える』ことへの関心が高まっていると書
いていました。 

前段の「状況判断」に続けて、今度は、「状況対応」について見て
いきましょう。 「柔軟な状況対応」のイメージについては、図表
5の「変革型」のイラストを見ていただくのが良いように思います。

図表5:第143号より 「改善型と変革型」を再掲

「状況判断」の際には「わかったつもりにならない!安易な結論に
飛びつかない!」ということが大切でしたが、「状況対応」の際に
は、「特定の手段に固執しない!」ことが大切になってきます。

特定の「手段」に固執せず、手段を柔軟に変更できるようになるに
は、明確な「目的」を把握できていることが大前提となります。 

「私(たち)は、本当にA地点からB地点に向かうということでい
いのか?」などと、「目的・意図・前提の確認」を丁寧に行ってお
くこと(しばしば言語化されずに隠れている相手のフレームの存在
に氣づき、互いのフレームのズレを調整し、納得できるフレームを
共有して、取り組み課題に対する共通感覚を醸成すること)が、柔
軟な状況対応を可能にする準備段階として重要となります。

これに関連して補足すると、マネジメント分野では、マギル大学経
営大学院のクレグホーン寄付講座教授およびINSEADの客員教
授のヘンリー・ミンツバーグさんが、「戦略は、さまざまな対話を
通じてその姿を変えながら『創発的』に形づくられていく」といっ
た趣旨の発言をされていることが知られています。

…経営/事業「目的」達成のための、経営/事業「戦略」(あるい
はそれらの下位構造となる各種「戦術」)という「手段」は、柔軟
に変更されつつ形づくられていくという話ではないでしょうか。

さて、「目的・意図・前提の確認」に続いて「状況対応」で大切に
なってくるのは、(目的達成や問題解決の)「可能性を見い出す力」
(発想力;アブダクション(※1);フレーム・チェンジ;ラテラ
ル・シンキング)だと考えています。自分(たち)の思い込み(認
知バイアス、自ら設けた制約条件など)から脱却して、新たな可能
性を見い出すには、「客観的なモニタリング」や「図解」などの活
用が有効です。

※1 アブダクション
(abduction; 仮説的推論、仮説形成; 発想推論; リトロダクシ
ョン:retroduction; 遡及的推論などとも呼ばれる)
与えられた命題が正しいか誤りかを決定することを目的とし、宣言
的知識を導き出す推論 [ ロジカル・シンキングとして紹介される、
「演繹的推論」(deduction)と「帰納的推論」(induction)…着
実な論理展開に適した推論] と異なり、(知覚対象の観察や実験を
含む)経験を説明する仮説を形成する推論をアブダクションと呼び
ます。

(中略)

前段の「状況判断」でも「図解」の有効性について触れていました
が、「状況対応」でも「新たな可能性を見い出す」際の思考あるい
は対話において、「図解」が新たな「発想」を刺激し、優れた「洞
察」をもたらしやすくするために有効であると感じています。 

さらに、「状況判断」の際の「わかったつもりにならない!」とい
う切り口、「状況対応」の際の「思い込みから脱却する!」という
切り口では、共に、(客観的モニタリングなど)「客観視」(メタ
認知)も重要であると感じていることをお伝えしたいと思います。

ここまでの話にお付き合いくださったあなたは、「状況判断力・状
況対応力を向上させる」上で「図解」(言語情報を視覚情報に変換
した上での活用)や「客観視」(他者・異なる視点の活用)が果た
す役割について、どんなことを考え始められたでしょうか?


■「図解を用いた対話と内省」(経験学習)を通して、
 実践的な知恵を高めていく

「状況判断」や「状況対応」を中心に採り上げてきた今号の終わり
として、今度は、状況判断力や状況対応力といった「実践的な知恵」
を身につけるための方法について考えていきましょう。

以前のニューズレターにも書いたように、漫然と、さまざまな「体
験」を重ねるだけでは、「視座を高め、視野を広げ、視点を適切に
選ぶ力」や「知恵」を育むことはできません。 「『内省』によっ
て、『体験』を『経験』に昇華させる」必要があります。 

また組織としては、「『発見的過程』を自力で進めることができる
人財を育成する」(図表6)のに役立てるためにも、個人的な体験
を「言語化、概念化」することによって、組織で「一般化→共有」
させる必要があります。

図表6:
第128号より 「知識のファネル」(The Knowledge Funnel)と「フ
レームワーク質問力(R)」の対応関係 を再掲

インテル社の社長・会長・CEOを務め、IEEE栄誉賞の受賞者とし
ても有名なアンドリュー・グローヴさんは「変化のシグナルを読む
には、深い議論しかない」とおっしゃっています。 

これまでご紹介してきた話を踏まえて、グローヴさんの言葉を解釈
するならば、「普段の『観察』と継続的・定期的な『対話』によっ
て、身近なところで既に発生している『兆候』を発見し、それらを
世の中の大きな『潮流』に関連づけながら、自分(たち)が直面し
ている状況の変化について理解することが大切」となるように思う
のですが、あなたはどう思われるでしょうか。

体験を経験に昇華させたり、自分の慣れ親しんだ言動のパターンに
ついて把握したりする「内省の機会」、「図解」や「客観視」(他
者・異なる視点の活用)を活用して「総合的な状況判断を行う機会」、
さまざまな「状況判断」や「状況対応」を通して、「観察・分析・
判断・行動・内省」などを重ね、「自己の成長を促す(『自己変革
能力』を高める)機会」「市場競争力としての『学習する力』や
『自分(たち)の市場価値』を高める機会」を確保するような「経
験学習を促進する仕組み」を、あなたは日常生活、組織としての活
動に取り入れていらっしゃるでしょうか?

------------------------------------------------------------
コンピテンシーに関する4つの切り口

コンピテンシーの評価は、状況や判断基準次第
② 求められるコンピテンシーは変化する
③ 個人としてより、集団としてのコンピテンシーが重視される傾向
④ 業績達成に有用なコンピテンシーは、予め一通りに決定できない
------------------------------------------------------------

図表7:
第134号より「コンピテンシーに関する4つの切り口」を再掲


例えば、「母国語のように英語を自在に操れる」ことには、確かに
「価値」があることだと思いますが、英語が母国語・共通言語の世
界に飛び込めば、「母国語のように英語を自在に操れる」こと自体
には何の「付加価値」もありません。 

つまり、"付加" 価値を生むのは、「その人、そのチーム、その組
織にしかできない貢献」なのです。 このように考えると、「付加
価値の創出」の1つの大切な側面として「他者とは異なる、新たな
考え方(フレーム、視点)の提供」が挙げられ、他者とは異なる
「新しい考え方」を身につけるには「コミュニケーション」(特に
「図解を用いた対話と内省」)が重要な役割を果たすように感じて
います。

そして、新しい考え方を身につけることは、自分を成長させ、新し
い自分に生まれ変わること(自己変革)であり、付加価値創出の道
を切り拓いていくことに繋がるのだと、私は考えています。

(システム思考の「ストック&フロー」という考え方に倣って)何
かの体験を通して心を動かされたことについて多角的に振り返るこ
と、関心を持つ対象について時間をかけて熟考することを倦まず弛
まず実践していくことで、思考が蓄積されて(ストックが増えて)
熟成し、あるとき、何かのきっかけで(臨界値を超えるなどして)
その人独自の付加価値を創出する(フローが生まれる)のだと、さ
まざまな経験を通じて信じるようになりました。 

すなわち、私は、主体的・継続的に「図解を用いた対話と内省」に
取り組むことで、自己変革や付加価値創出への道が開けるという立
場を選び、そういった方針に基づいて、各種サービスやコンテンツ
を提供差し上げているということになります。 

今回の記事に目を通していただき、どこかしら共感を覚えるところ
があった方々・関心をお持ちいただけた方々と何かの機会にお目に
かかれることを楽しみにしたいと思います。

今号の内容に興味をお持ちいただけた方は、是非、実践的な知恵
(状況判断力、状況対応力)を高める一助として、「図解を用いた
対話と内省」を強く奨励している「フレームワーク質問力」や「合
同会社5W1H流コーチング」を学習されること、また、そうした
考えに基づいて提供させていただいているエグゼクティブ・コーチ
ングやパーソナルコーチング の活用をくださいませ。

さて今回は、状況判断力や状況対応力を向上させることに関心をお
持ちの方に向けてということで、さまざまな図表をお示ししながら、
「図解を用いた対話と内省」の重要性についてお伝えし、これが
「自己変革力の向上や付加価値創出への道を開く」ことに繋がると
いう、私自身の経験を踏まえた考え方をご紹介して参りました。

(後略)
============================================================


冒頭でご案内差し上げましたように、本記事の『全文』は、下記
よりご覧いただけます。上記抜粋記事をご覧になった上で、詳細
についてお知りになりたい方は、是非ご活用くださいませ。


●ニューズレター第144号
 状況判断は「複数の視点」で、状況対応は「○○」で!
 → http://5w1h.hatenablog.jp/entry/144(ブログ版)
 → http://www.5w1h.co.jp/newsletter/no144.pdf(PDF版)
============================================================
出典を明記していただき、『著作権法』で認められる『引用』の
範囲を超えなければ、許可なしで部分引用可能です。
また、内容を改変せず、元のままの形(あるいは上記リンク先)
であれば、お知り合いなどに転送していただいて構いません。
============================================================


以上、何か少しでも、『総務の森』コラムをご覧のみなさまの
お役に立てることがあれば幸いです。

お忙しいところ、目を通していただき、ありがとうございました!

               高野潤一郎@合同会社5W1H

P.S.1
今回の記事に出ていた、合同会社5W1H流 「コーチング学習プ
ログラム」、「フレームワーク質問力」の開催日程は下記のとおり
です。

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P.S.2
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P.S.4
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いただけたようでしたら、下記もご覧になってみてください。

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